車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 大芝高原」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
温泉が隣接する「道の駅 大芝高原」は、中央アルプスを挟んだ「木曽」と「伊那」の往来時に便利な道の駅
「道の駅 大芝高原」DATA
道の駅 大芝高原
〒399-4511
長野県上伊那郡南箕輪村2358-5
☎0265-76-0048
営業時間
9時30分~18時
木曜定休
標高795メートル
「道の駅 大芝高原」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第49回
登録日/2018年4月25日
「道の駅 大芝高原」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2021.03.08
2024.09.16
※「道の駅 大芝高原」での現地調査は2024年9月が最新になります。
「道の駅 大芝高原」目次

「道の駅 大芝高原」のロケーション
中央アルプスに遮断された、「木曽」と「伊那」を結ぶ「権兵衛トンネル」から約10キロのところにある「道の駅 大芝高原」は、両方のエリアを旅する人にとって、『スケジュールに区切りをつけやすい』場所にある。
「権兵衛トンネル」は約13年間に及ぶ難工事を経て2006年に開通した、全長4467メートルのトンネルで、道幅が狭く、冬期は通行止めとなる旧国道361号に替わって、「木曽」と「伊那」を結ぶバイパス道路の役割を果たしている。
このトンネルの開通を、「木曽」の人々がどれだけ待ち望んでいたかは、以下の記事をご覧いただければよく分かると思う。
また「権兵衛トンネル」は、関東方面から中央道でアクセスする旅人にも、「木曽路」と「御岳山」へのアクセスを大幅に改善する恩恵をもたらせている。
そのゴールデンルートの近くに、温泉が隣接する「道の駅 大芝高原」がオープンしたのは、大きな朗報といえるだろう。
旅行者にとって、「道の駅 大芝高原」の利用価値が大きく高まるのは春と秋だ。
まず「道の駅 大芝高原」は、桜の名所で知られる「高遠城址公園」まで約18キロ・30分と近く、さくら祭りの期間中に大混雑する「道の駅 南アルプスむら長谷」の車中泊代替え地としても使える場所にある。
また9月には同じ箕輪町にある「赤そばの里」が満開を迎え、収穫祭が行われる。
「道の駅 大芝高原」の施設
「道の駅 大芝高原」は、総合リゾート公園「信州大芝高原」の一部だ。
2018年に道の駅に登録された「信州大芝高原」は、東京ドーム15個分に相当する巨大な既存の公園で、園内には物産館・レストラン・温泉・宿泊施設・屋内運動場・テニスコート・野球場・プール・マレットゴルフ場、・アスレチックコース・オートキャンプ場・多目的広場・森林公園がある。
オートキャンプ場(信州大芝高原オートキャンプ場)は、区画サイトでも4300円とリーズナブルだが、電源設備はなく、林間なのでクルマがフラットにできる場所を見つけるのが難しそうだった。
ただ大規模なリニューアル計画が現在策定されており、オートサイトにはキャンピングカーが利用できるRVパークの導入も検討されている。
さて。
現地を訪ねてみると、「道の駅」の看板が建っている場所が2ヶ所ある。
ひとつは「味工房」の一帯で、左がパンとおやきの工房で、中央がカフェと売店、右に24時間トイレが並んでいる。
施設自体がまだ新しいので、トイレにはウォシュレットが完備している。
ただし、駐車場は手前から奥に向かってそこそこ傾斜している。しかも横に傾斜を受けるので、寝づらいと思う。
比較的フラットな場所は、筆者のハイエースが停まっているあたりだが、停められるのは5台ほどなので、おそらく平日でも暗くなる前には埋まるだろう。
カフェではフランスのブルターニュ地方の伝統料理を専門にする東京の名店、「ル・ブルターニュ」プロデュースのガレットを提供しているとのことだが、大人向けのメニューはすべて1000円以上(笑)。
なお和食は、「大芝の湯」の食堂か、「大芝荘」内にあるレストランに行けば食べられる。
いっぽう売店は、一般的な道の駅に比べると規模は小さく、特に購買意欲をそそるものは見当たらなかった。
ただ売店の奥にもフリースペースがあり、そこにも雑貨が置いてある。
さらに外にはデッキテラスと足湯もあるのだが、分かりにくいこともあって、この日は誰も利用していなかった。
いっぽう駐車場は、24時間トイレと休憩室とともに、少し離れたプールの手前にも用意されており、車中泊にはこちらのほうがいい。
奥行きはかなり広いが、駐車場の入口に近いこのあたりが、ベスト車中泊スペースといえそうだ。
休憩室はウナギの寝床のよう(笑)。
しかもテーブルがないので、使いやすくは見えない。
ただトイレはすこぶるキレイで、ウォシュレットも完備している。
「道の駅 大芝高原」の車中泊好適度
「道の駅 大芝高原」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:あり
缶・ビン・ペットボトル:同上
長野県の道の駅にしては珍しく、可燃物のゴミ箱が置かれていたが、もしかすると夜間は店内に収納されるかもしれない。
そもそも、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 大芝高原」の温泉&買い物施設
温泉は「大芝の湯」と「大芝荘」の2つの施設が利用できる。
大芝の湯
敷地内にあるが歩いて行くには少し遠い。
☎0265-76-2614
大人500円
10時~21時30分(受付最終21時)・木曜定休
大芝荘
※プール横の駐車場の向かいにあるが、終了時間が早い。
☎0265-76-0048
大人500円
10時~16時(受付最終15時)・第1.3.5木曜及び大芝荘休館定休
コンビニ
ファミリーマートまで約900メートル。
スーパーマーケット
約4.6キロのところに「デリシア伊那インター店」がある。
「道の駅 大芝高原」のアクセスマップ
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