車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 裏磐梯」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 裏磐梯」は、五色沼のハイキングと裏磐梯の山岳ドライブを楽しみたい人が、拠点にできる道の駅。
道の駅 裏磐梯 DATA
道の駅 裏磐梯
〒 966-0401
福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字南黄連沢山1157
☎0241-33-2241
9時~17時
水曜定休
※11月中旬~4月中旬のみ
標高 858メートル
「道の駅 裏磐梯」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第12回
登録日/1997年4月11日
「道の駅 裏磐梯」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.21
2012.10.16
2013.08.20
2020.08.09
2024.10.13
※「道の駅 裏磐梯」での現地調査は2024年10月が直近になります。
道の駅 裏磐梯【目次】
必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集
「道の駅 裏磐梯」のロケーション
道の駅の名前に使われている「裏磐梯」とは、文字通り「磐梯山」の山頂を超えた反対側、つまり北斜面の標高約800メートルの麓に広がる高原エリアの総称だ。
南からのアクセスルートは、「猪苗代湖」に近い「道の駅 ばんだい」の横から、無料化された山岳観光道路の「磐梯吾妻ゴールドライン」を走り抜けるか、江戸時代に「会津西街道」と呼ばれた国道121号で、「磐梯山」を迂回するように「会津若松」から「喜多方」に出て、東に進むかのどちらかになる。
旅の日程に余裕があれば、白壁土蔵のノスタルジックな町並みに、老舗のラーメン店が軒を並べる、「喜多方」の町に寄り道するのは悪くない。
「喜多方」の郊外には、温泉併設の「道の駅 喜多の郷」もある。
さて。
「裏磐梯」には、大きく分けると2つの見どころがある。
ひとつは「五色沼」と呼ばれる湖沼群で、その探勝路から観る繊細で神秘的な光景は、2016年にミシュラン・グリーンガイドから1つ星の評価を受けている。
もうひとつは、活火山帯を縫うように走る山岳観光道路のドライブで、特に色づく秋の景観は素晴らしい。
「五色沼」に近い「桧原湖」からは、「磐梯吾妻レークライン」に続いて「磐梯吾妻スカイライン」が伸びており、「道の駅 裏磐梯」はそれらを観光するための拠点にできる、絶好の場所に位置している。
「道の駅 裏磐梯」の施設
1997年にオープンした「道の駅 裏磐梯」は、まもなく開業から30年を迎える、今では「古株」の部類に入る道の駅だ。
それだけに今どきの高規格な道の駅に比べると、正直云って外観はやぼったい。
だが、「ボロは着てても心は錦」「飾りじゃないのよ、道の駅は」だ(笑)。
筆者は「道の駅 裏磐梯」を、旅人に寄り添った質の高いサービスを提供してくれる、「数少ないアットホームで居心地のいい道の駅」として高く評価している。
その典型例が24時間トイレだろう。
駅舎と同様にレトロな外観で、近年の新しい道の駅に慣れた旅人なら、若干の不安を覚えるかもしれない。
しかし中は、ちゃんとウォッシュレット付きの洋式に改修されている。
そして入口には、24時間利用できるゴミステーションも用意してある。
こちらは「山塩ラーメン」850円が看板メニューの食堂で、麺と丼が主体で中高年には親しみやすい。
営業時間は10時から16時だが、道の駅ではこれでも長いほうだ。
ホームページも分かりやすくて親切だね。
農産物直売所が独立して別棟になっているので、売店はお土産品が中心だった。
その一画には「地元郷土品コーナー」があって、約400年の歴史を持つ会津漆器も並んでいた。
ちなみに「道の駅 裏磐梯」には、「裏磐梯ビューパーク」の愛称があるのだが、その所以は駅舎の2階に登ればわかる。
なるほどここは、人混みを避けて桧原湖を眺めながら一休みするのに最適だ。
そしてこちらが別棟の「農産物直売所」。
中には有機農法で栽培された地元の野菜が並んでいた。ただ11月中旬~4月中旬は冬期休業になる。
またこちらの建物にも、トイレとゴミステーションが用意されていた。
これは休憩で立ち寄った時に、24時間トイレが混んでいれば役に立つ話だろう。
ただしトイレにはウォシュレットまでは用意されておらず、おそらく夜間は閉鎖されると思う。
最後は駐車場について。
「道の駅 裏磐梯」には、駅舎を挟んだ両サイドに広い駐車場が設けられており、ある意味で車中泊客の”棲み分け”ができている。
こちらは上のマップの「現在地」と記された右サイド。
しっかり観光した後に道の駅にやってきて、翌朝早く出かけていく車中泊の旅行者は、トイレに近いこちらのスペースに多く集まってくる。
とりわけ車中泊に適しているのは、24時間トイレに近くて平坦なこのあたりだ。
いっぽう、農産物直売所の奥に広がる左サイドはこんな感じ。
トイレから離れているとはいえ、圧倒的に広くて開放感に満ちており、”バックドアキッチン”も広げやすい(笑)。
「道の駅 裏磐梯」の標高は858メートルで、夏は関東地方から避暑目的でここにやってくる人も少なくないと聞く。
ただリゾート地であっても、「道の駅が丸一日動くことなく、のんびりと過ごすための場所ではない」という認識は、今の日本では”国民の常識”として浸透しつつある。
「道の駅 裏磐梯」の車中泊好適度チェック
「道の駅 裏磐梯」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:トイレ前にあり24時間利用可。
缶・ビン・ペットボトル:同上。
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 裏磐梯」の最寄りの温泉&周辺買物施設
ホテル観山
道の駅から9キロ・11分
☎ 0241-33-2233
おとな700円
10時~15時
※ラビスパ裏磐梯は2024年3月に閉館。
コンビニ
セブン・イレブンとヤマザキYショップまで約10キロ。
スーパーマーケット
約20キロ離れた喜多方市街に、ヨークベニマルとリオンドールがある。
「道の駅 裏磐梯」のアクセスマップ
EcoFlow ポータブル電源 RIVER 2 Pro 大容量 768Wh 70分満充電 リン酸鉄リチウムイオン電池 6倍長寿命 高耐...