車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、福島県の磐梯山から吾妻連峰を貫いて走る、3本の「山岳観光道路」の絶景を堪能できるベストドライブ・プランです。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
～ここから本編が始まります。～
クルマ旅で楽しめるのは、裏磐梯より磐梯山から吾妻連峰を貫いて走る3本の「山岳観光道路」。
筆者の裏磐梯の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.23
2010.08.24
2011.10.28
2012.10.16
2024.10.13
「裏磐梯」の現地調査は2024年10月が直近です。
絶景の磐梯山～吾妻連峰
ベストドライブ・プラン
必要なものが勢揃い！ 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集
裏梯山から吾妻連峰を貫いて走る、3本の山岳観光道路
普通の旅行サイトで、福島県・会津エリアで自然豊かな観光地と云えば、「裏磐梯」がその筆頭に挙がると思う。
ちなみに「裏磐梯」とは、福島県北塩原村にある「磐梯山」北麓の、標高約800メートルの高原地帯を指して呼び、そのランドマークは「五色沼」だ。
ただ「五色沼」はクルマで周ることはできず、自然探勝路をハイキングしながら見てまわるため、クルマは単なる”移動”と”宿泊”手段としてしか使えない。
ゆえに行動範囲の広いクルマ旅では、そこから始まる3本の無料化された「山岳観光道路」で、日本離れしたワイルドな荒野を駆け回るほうがワクワクできる。
出典：福島市観光コンベンション協会
先ほどの風景が見られるのは「磐梯吾妻スカイライン」だが、「裏磐梯」からは3本の「山岳観光道路」が伸びている。
それぞれに固有の見どころがあるので、まずはそれから紹介しよう。
磐梯山ゴールドライン
「会津若松・猪苗代」と「裏磐梯」を結ぶ「磐梯山ゴールドライン」は、「道の駅ばんだい」の近くから「桧原湖」に向かって、「磐梯山」の西側中腹を縫うように走る全長約17.6キロの観光道路だ。
磐梯吾妻レークライン
「磐梯吾妻レークライン」は、磐梯山の噴火によってできた「磐梯三湖」の、「桧原湖」から「小野川湖」の南岸を経て「秋元湖」の北岸へと至る、13.1 キロの観光道路で、桧原湖方面から来ると、そのまま「磐梯吾妻スカイライン」へと続いていく。
磐梯吾妻スカイライン
「日本の道100選」に名を連ねる「磐梯吾妻スカイライン」は、「土湯峠」から「高湯温泉」まで、吾妻の山並みを縫って走る山岳観光道路で、全長は28.7 キロ。
平均標高1350メートルの火山地帯が織りなす光景は、「磐梯吾妻レークライン」「磐梯山ゴールドライン」とはケタ違いのスケールで、裏磐梯が持つ大自然の力を惜しむことなく見せつけてくれる。
とりわけ美しいのは、紅葉時期だ。
ベストドライブ プラン
「裏磐梯」まで行く以上、全部走って帰るのがいいのは当然だが、例えば「道の駅 ばんだい」からスタートして、「磐梯山ゴールドライン」「磐梯吾妻レークライン」「磐梯吾妻スカイライン」と乗り継げば、1日かからずにゴールの「道の駅 ふくしま」に辿り着いてしまうことになる。
そこで猪苗代側からのアクセスを前提に、車中泊クルマ旅の”特権”を活かし、2日に分けて走るプランを提案しよう。なお食事時間は入れていないので適当に。
【初日】
❶スタート
道の駅 ばんだい（前泊が前提）
「裏磐梯」にはスーパーマーケットがないので、当日と翌日の朝食くらいは飲食物を用意しておくほうが安心だ。
↓
❷ドライブ
磐梯山ゴールドライン
足腰に不安がなければ、途中の八方台から「猫魔ヶ岳」に登ってみよう。
↓
❸予習
裏磐梯ビジターセンター
本来なら「五色沼」の予習をかねて、ここに立ち寄るのがお勧めだが、2023年10月から大規模な改修工事に入っており、リニューアルオープンは2025年４月頃の予定になっているため、その期間中はパスして「五色沼駐車場」へ。
↓
ハイキング
❹五色沼自然探勝路
全長3.6キロ、所要時間約70分。ゴールの「柳沼」からは路線バスでクルマを停めた駐車場まで戻ると楽。
↓
❺入浴
近くで日帰り入浴ができる「裏磐梯レイクリゾート五色の森」で疲れを癒やしてから、車中泊地へ。
☎0241-37-1111
おとな1200円
9時～10時30分（受付最終9時30分）
13時30分～21時（受付最終20時）
不定休
宿泊者が多い日は入場規制あり
↓
❻車中泊
近いのは「桧原湖第一駐車場」だが、お勧めは「道の駅 裏磐梯」だ。
【2日目】
❶スタート
道の駅 裏磐梯
↓
❷ドライブ
磐梯吾妻レークライン
時間に余裕があるので「三湖パラダイス」と「中津川渓谷レストハウス」に立ち寄り
↓
磐梯吾妻スカイライン
紅葉シーズン以外は「浄土平ビジターセンター」に立ち寄り、「吾妻小富士」の山頂まで登ろう。そこにはワイルド感溢れる光景が待っている。また紅葉シーズンのいちばんの見どころは「天狗の庭」になる。
↓
❸ゴール
道の駅 ふくしま
ここは物販飲食が充実しているので、多少早めに到着しても退屈はしない。そのまま車中泊してもよし、時間が早ければ米沢方面に移動してもいいと思う。
