映画「のぼうの城」の舞台となった忍城は、ドラマ「陸王」のロケ地【クルマ旅のプロが解説】

忍城
25年のキャリアを誇る車中泊旅行家が、映画「のぼうの城」の舞台になった忍城のおもしろさを詳しく紹介しています。

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巌流島

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づきまとめた、『一度は訪ねてみたい日本の歴史舞台』をクルマで旅するためのガイドです。

車中泊で史跡めぐり【クルマ旅のプロが解説】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、クルマで日本の歴史舞台を旅したい人に向けての情報を発信しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。


 

~ここから本編が始まります。~

「忍城」は、城そのものよりエピソードがおもしろい。

忍城

忍城 DATA

忍城
〒361-0052
行田市本丸17-23
☎048-554-5911(行田市郷土博物館)

場内は終日無料開放

郷土博物館
おとな200円
9時~16時30分(受付最終16時)

「忍城」の筆者の歴訪記録

※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。

2022.05.13

「忍城」での現地調査は2021年5月が最新で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年9月に更新しています。

忍城【目次】

忍城プロフィール

映画「のぼうの城」

行田市郷土博物館で新発見

忍城 駐車場&アクセスマップ

忍城周辺の観光&車中泊スポット

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忍城プロフィール

忍城

「忍城」は日本100名城ではなく、続日本100名城に名を連ねている室町時代からの古城だ。

北を「利根川」、南を「荒川」に挟まれた扇状地に建つ、広大な沼地と自然堤防を生かした要害堅固な城で、幾度も城攻めを受けたが、一度も落城しなかったことから、関東七名城のひとつに挙げられていた。

その名城ぶりを語る逸話が、1590年(天正18年)に「豊臣秀吉」の小田原征伐に伴って勃発した、豊臣方の水攻めだ。

2万対500とも云われた戦力差があったにもかかわらず、「石田三成」率いる豊臣軍の攻撃に耐え抜いたことから、「浮き城」または「亀城」の別名がついた。

のぼうの城

その実話をスペクタクルに映画化したのが、後述する「のぼうの城」だ。

この戦いでも忍城は落城はしなかったが、小田原城が先に陥落したことにより、降伏・開城となった。

「徳川家康」の関東入部後は、その四男「松平忠吉」が「忍城」に配置され、以後、忍藩10万石の政庁となる。

「忍城」の城下町は、中山道の裏街道宿場町と、利根川の水運を利用した物流ルートを兼ね備えていたことから繁栄を遂げ、その後の城主も、老中「阿部忠秋」、「松平忠堯(奥平松平氏)」と、主に徳川の親藩・普代の大名が務めてきた。

しかし廃藩置県と同時に廃城となり、土塁の一部を残して取り壊されたが、現在は本丸跡に御三階櫓が再建され、水堀や沼地の一部が水城公園として整備されている。

映画「のぼうの城」

忍城

プロフィールをご覧いただけば、「忍城」が江戸幕府にとっても重要な存在だったことが分かるが、筆者のように遠路はるばるやってくる人の動機は、やはり「忍城」が映画「のぼうの城」の舞台であることにあると思う。

その「のぼうの城」は、「和田竜」の歴史小説を原作に、2012年に公開された歴史映画だが、中身はスペクタクルに近い。

この映画を見るまで、筆者は「忍城」のことを知らなかったが、以来いったい本物はどういう城なんだろう、と気になって仕方がなかった。

それから10年の歳月が流れ、運よく「忍城」を訪ねるチャンスが舞い込んだ。

映画のストーリーは、くどくど書くより素晴らしいメイキング映像が見つかったので、そちらで紹介したい。

ただし13分30秒と長いので、ギガが気になる人はホドホドにね(笑)。

行田市郷土博物館

行田市郷土博物館

最初に「1番大事なこと」から記そう。

「忍城」のランドマークといえる「御三階櫓」の入口は、この「行田市郷土博物館」の中にある。

つまり200円支払って、この博物館に入館しないと、行くことができない構造だ。

忍城

「セコッ!」と思うかもしれないが(笑)、大半のお城の天守や櫓は有料なので、料金の200円は安いほうだ。

ただ時間がない人にとって、このやり方は余計な時間がかかるので、ちょっと迷惑。

『忍城が観たい人=行田市の産業や歴史に興味がある』という構図は成り立たない。

我々は修学旅行生や社会見学にきた生徒じゃないんだから(笑)。

行田市郷土博物館

かつての「忍城」本丸跡地に、1988年(昭和63年)に開館した「行田市郷土博物館」は、「行田の歴史と文化」をテーマにした展示を行っている。

行田市は日本屈指の足袋(たび)産地(行田足袋)として知られ、『和装文化の足元を支え続ける足袋蔵のまち行田』として、日本遺産に認定されている。

さて、足袋といえば…

大河ドラマ「いだてん」の主人公「金栗四三」もだけど、やっぱ筆者のような若者には、日9の「陸王」だよね~(笑)。

館内にドラマに登場する「勝ち虫」の展示があったので、「えっ、もしかして?」と調べて見たら、なんと「忍城」はそのロケ地だった!

正直云って、これが入館した最大の成果だったかもしれない(笑)。

忍城 駐車場&アクセスマップ

忍城 駐車場

「忍城」には2ヶ所の無料駐車場があるが、近いほうが「第2」で、遠いほうが「第1駐車場」になる。

忍城 第一駐車場

筆者が利用したのは、こちらの第一駐車場。博物館の入口までは多少遠くなるが、「忍城」の城内を見て歩くなら、むしろこちらのほうがいいかもしれない。

マップをグーグルナビに切り替える方法
スマートフォンでご覧の方は、「拡大地図を表示」をタップし、画面が切り替わったら下の「ナビ開始」をタップするとナビゲーションが始まります。 高速道路か国道にするかを選びたい場合は、「ナビ開始」ボタンの左にある「経路」をタップすると表示されます。

忍城周辺の観光&車中泊スポット

渋沢栄一

「忍城」周辺の見どころでホットな場所と云えば、2021年放送のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の前半の舞台になった、深谷市にある「血洗島」だ。

「忍城」から、ドラマの主人公・渋沢栄一の記念館までは、約23キロ・30分ほどで行くことができる。

また「忍城」と「血洗島」の両方を周る際に利便性が良いのは、無料のバラ園を併設している「道の駅 めぬま」だ。

 

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