25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、蓼科から白樺湖、霧ヶ峰そして美ヶ原へと続く、無料の観光道路「ビーナスライン」の概要と見どころです。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
「ビーナスライン」のベストシーズンは、霧ヶ峰にニッコウキスゲが咲き乱れる7月上旬~中旬

筆者のビーナスライン歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.05.04
2010.05.15
2010.07.20
2011.02.13
2012.09.15
2015.04.25
2016.07.18
2019.07.31
2020.08.11
2021.06.24
2022.06.21
2024.07.21
2026.07.23
「ビーナスライン」の現地調査は2026年7月が最新です。
ビーナスライン ドライブガイド

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ビーナスラインとは

蓼科から白樺湖、霧ヶ峰、さらに美ヶ原へと続く絶景の山岳回廊
日本を代表する観光道路と呼ぶに相応しい「ビーナスライン」は、「蓼科有料道路」と「霧ヶ峰有料道路」がひとつになった、全長約76キロに及ぶロングドライブコースで、2002年に待望の全線無料開放となった経緯を持つ。

「蓼科」や「白樺湖」などの観光地を通り、景観の良い「霧が峰」付近には広い駐車場のある展望所が何ヶ所も設けられているなど、観光客への配慮も素晴らしい。
ドライブにお勧めなのは、白樺湖から霧ヶ峰まで

ドライブにお勧めなのは、「白樺湖」から「車山」を経て「霧ヶ峰」に至る間だ。

別荘が多い「蓼科エリア」は、「ビーナスライン」が林の中を縫うように通っているため、車窓からの眺めは期待できない。

また後述するが、「霧ヶ峰」から「美ヶ原」までの区間は、ラスト3キロが急勾配のワインディングが連続する、車体が重いキャンピングカーにとっては試練の道。
そこではたぶん、車窓風景を楽しんでいる余裕はないと思う(笑)。
霧ヶ峰ダブルヘアピン

車窓からの眺めが際立っていいのは、「車山肩」を過ぎてすぐに現れる、通称「霧ヶ峰ダブルヘアピン」だ。

それを含めて、マップにピンクで示したところが、「ビーナスライン」で雄大な景色と出会える区間になる。
どれだけ走っても無料なので、何度か進行方向を変えて走ってみるといい。
霧ヶ峰富士見台
「白樺湖」から「霧ヶ峰」の間には、駐車場のある展望所がいくつかある。

「白樺湖展望台駐車場」からの眺望。

筆者のイチオシは、車山肩の白樺湖寄りにある「霧ヶ峰富士見台」だ。

いい天気に当たれば、夏でも「富士山」と「南アルプス」「中央アルプス」の山々を、雲海の向こうに望むことができる。

「富士見台」と呼ぶくらいなので、望遠をかければ「富士山」はこのくらいまで引き寄せられる(笑)。
だが、見えるのはそれだけじゃない。

駐車場にある売店の真反対の端には、「北アルプス」の掲示もある。

この写真は、より空気が澄んだGWに「霧ヶ峰富士見台」から少し「霧ヶ峰」方面に進んだ路肩から撮影しているが、そこからだと障害物がなく、「ビーナスライン」と「槍ヶ岳」のコラボが撮れる。
そんなところは、広い信州でもここだけしかないだろう。

なお、「霧ヶ峰富士見台」より「白樺湖」寄りのところには、もうひとつ「伊那丸富士見台」があるのだが、ここには売店もトイレもなく、眺望もいまひとつだ。
霧ヶ峰の夏の風物詩 ニッコウキスゲ

さて。
毎年7月初旬になると、「霧ヶ峰」では「ニッコウキスゲ」が満開を迎える。

ニッコウキスゲ
ユリ科の多年草で群生する。朝開いて夕方にはしぼむ一日花だが、次々に別の花が開くので全体としての花期は長い。
「霧ヶ峰」では例年7月上旬から7月中旬に見頃を迎えるが、外来種の繁殖と、増加したニホンジカに花芽が食べられるなどの被害から、その数は減少傾向にあり、現在は保護対策もとられている。
ニッコウキスゲの見学スポット① 霧ヶ峰富士見台裏

ドライブがてらに観るのに最適
富士見台の無料駐車場の山手に広がる傾斜地に群生しており、「ビーナスライン」を渡ったところから登って行ける。

「車山肩」より花畑の規模は小さいが、斜面中腹からは「八ヶ岳」や「中央アルプス」を背景に花畑が広がる壮大な景色が楽しめる。

また「ノビタキ」などの野鳥も多く、自然の環境に近い。
ただしここは「霧ヶ峰」のハイキングコースからは外れており、散策するには適していない。
ニッコウキスゲの見学スポット② 車山肩

ハイキングを兼ねて観るのに最適
「ニッコウキスゲ」は、駐車場から見て「車山」とは逆方向にある斜面に群生しているが、鹿よけの電気防護柵があるため、通路からの鑑賞になる。

元々、「車山肩」は「車山」への登山道になっているので、この季節は山頂まで足を伸ばしてみるといい。

山頂までの所要時間は約40分。天気が良ければ、八ヶ岳、南・中央・北アルプスそして富士山と、日本の名だたる山々を見渡すことができる。
美ヶ原は「オプション」と考えるほうがいい

冒頭でもふれたが、「霧ヶ峰」を超えると「ビーナス」の顔が険しくなってくる。
「美ヶ原」までは途中に2ヶ所の峠があり、特に最後の3キロは急勾配の九十九折がひたすら続くため、車体の重いキャンピングカーやトルクの弱い軽自動車はかなり苦労をするだろう。

だが、こういう生き物に出会えるチャンスもある。
美ヶ原は上田方面から来ても大変。

出典:美ヶ原美術館
「霧ヶ峰」から見ると、「ビーナスライン」のゴールにあたる「美ヶ原」だが、実はその先は「上田」や「小諸」に続いている。

しかし、そちらからのルートもけして楽ではなく、むしろ片側一車線が確保できていない箇所もところどころあり、できれば避けて通りたい道だ。

なお、本来の「美ヶ原高原」は”歩いてナンボ”(笑)。
ここまで来たら、「美しの塔」くらいは見て帰ってもバチは当たらない。
続いて、車中泊情報をお届けしよう。




















