この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
北海道ロングステイ旅行者のメッカ
北海道を旅したことがある中高年の車中泊旅行者なら、一度はその名を耳にしたことがあるのでは…
これから紹介する「旭川市21世紀の森」は、今や道北エリアにのみならず、全道、いや、もしかすると全国でも屈指と云える車中泊スポットだ。
冒頭の写真の広々とした芝生広場があるのは、「ふれあい広場」と呼ばれるメインのキャンプスペース。芝生にクルマを乗り入れることはできないが、運よく端の駐車区画に入れれば、このようにサイドオーニングを広げることができる。
もっとも… このロケーションだけに夏は虫が多い。そのため朝夕はシェルターを利用するほうが無難だ。
こちらは「ふれあい広場」にある「キャンピングカーほっとステーション」。テントキャンプはしずらいが、荷物をほとんど外に広げない車中泊には適しているのだろう。筆者はまだここを利用をしたことはない。
なお、「ふれあい広場」には水洗トイレと水場、そしてドッグランが用意されている。
いっぽう、こちらは管理棟の前にある「キャンピングカーほっとステーション」。
路面は砂利で、見た目は「ふれあい広場」に比べると圧倒的に劣るが、トイレと水場が近くにあり、温泉やパークゴルフ場へも歩いていけるなど、利便性が高く長期滞在者が多く利用している。
このエリアの「住人さん」は大半が常連で顔見知り… という日が多い。
実はドッグランは「区画キャンプサイト」になっており、区画内ではノーリードで過ごすことができる。ペット同伴ができるだけでも珍しいのに、こんな設備が使えるというのはこれまで見たことがない。
しかし、いっぽうではこんな注意書きも(苦笑)。
炊事棟の横には洗濯機が設置されており、右上の箱に100円入れてから使用する。1台しかないので写真のように洗濯物を並べて順番待ちをする。朝6時から使えるが、その時間帯が一番混むという。
ただ、残念ながら乾燥機までは置いていない。
ゴミステーションは管理棟の前にある。ここは指定のゴミ袋もなく、文字通り無料でゴミを回収してくれる。スーパーの袋などを利用してあらかじめサイトで分別しておくといいだろう。
ひとり100円の温泉は管理棟から約1キロほど離れた場所にあり、5.6台分の駐車スペースがある。
中は6人くらいが適数の湯船とシャワーが1基あるだけ。お湯は無色無臭で40度弱とぬるめなので、長湯ができる。ただし、脱衣カゴが10個しかないので、それ以上は同時に入場できない。
なお、この温泉はかけ流しだけでなく、垂れ流しなので石鹸類は使えない。すなわちシャンプーもできないということになる。
最寄りの温泉は、東神楽にある「森の湯花神楽」で、キャンプ場からは約30キロ近く離れている。
その近くに大きなベストムというショッピングセンターもあるので、買い出しを兼ねて出かける人が多いようだ。
最後はレジャーについて。
管理棟から2キロほど下ったところにパークゴルフ場がある。以前は無料だったが現在は300円。コースは18ホールしかないが、よく管理されている。
さらに、ペーハンダムに流れ込む手前の護岸された川では魚が釣れる。
かかってきたのは放流されたニジマスらしいが、この日は食いが悪く、思ったよりも手こずった。子供向けのイベントなどで、放流された直後がチャンスなのかもしれない。なお、ここへは管理棟から歩いていくことができる。
このマップは確実に管理等にいけるが、カーナビによっては「ふれあい広場」に案内される機種もある。
旭川市21世紀の森 公式サイト
〒078-1274 北海道旭川市東旭川町瑞穂937
TEL:0166-76-2454