この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」は、場内を流れる武利川で、天然のニジマスとヤマメが無料で釣れる極上のキャンプサイト
丸瀬布いこいの森オートキャンプ場【目次】
「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」の最寄りの温泉&周辺買物施設
「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」のロケーション
「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」は、旭川紋別自動車道の丸瀬布インターから約12キロ、市街地からは約9キロのところにあり、場内を流れる武利川で渓流釣りと水遊びが楽しめる。
武利川は北海道でも渓流魚の魚影が濃く、全国から多くのフィッシャーマンが訪れる湧別川の支流で、キャンプ場から2.3キロ上流に進めば、写真のような良型のアメマスなどが釣れる好ポイントが連続する。
筆者もここで粒ぞろいのオショコマと、どういうわけか「いるはずのないサクラマス」まで釣り上げたことがある。
「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」の施設
「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」は、写真のフリーサイトと、10Aの電源が使える区画オートサイトに分かれている。
フリーサイトは、混んでくるとこれほどのプライベート感はなくなるが、敷地は広くほぼフラットで、車中泊には問題ない。
ただし虫は多く、川岸なのでブヨには警戒したほうがいいだろう。
こちらは電源サイト。一度水害でやられたが、現在は復旧している。
トイレ・水場ともにやや老朽化は目立つものの、手入れはよく行き届いている。
キャンプ料金は、入村料800円+サイト利用料500円(4t以下)。一人なら1泊1300円、夫婦なら2100円になる計算だ。
なおゴミは指定の袋を100円ほどで買えば、引き取ってもらえる。
さらにここはペット同伴可で、ドッグランもある。
「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」の一画には、北海道遺産に認定された森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」が配備され、場内を定期的に運航している。
乗車料金は500円。ただ「雨宮21号」が何者かを知れば、けして高い運賃ではないと思う。
「雨宮21号」とは
<北海道遺産 公式サイトより転用>
東京・雨宮製作所で製造された初の国産11トン機関車。昭和3年、丸瀬布-武利意森林鉄道に配属され、国有林から伐り出した丸太や生活物資の搬送に携わってきたが、昭和33年に廃止。
地元の強い要望で、昭和51年に北見営林局から旧丸瀬布町に譲渡され、町は“森林公園いこいの森”を建設、機関車を走らせた。森林鉄道蒸気機関車の動態保存は全国で唯一ここにしかない。
2017年8月。これまで10度近く訪れてきたキャンプ場の中を流れる武利川で、「その事件」は起きた。
連れたのは、この一部が護岸された何の変哲もない川。ウェダーも着用せず、もちろん入漁権もなしでだ(笑)。
長良川のサクラマス釣りを知る人には、ちょっと信じられない話に違いない。
確かにここでは、昔から魚が釣れた。
ただし、例年かかってくるのはせいぜいこのサイズで、当時小学生だったうちの息子の、ウキのついた仕掛けでもヤマメが釣れるほど警戒心は薄い。
たまにニジマスの良型が混ざることもあるが、今回のようなことは初めてだ。
ちなみに、釣れたのはすべて女子。
勘のいい人ならそろそろ気づくと思うが、キャンプ場の下には「養魚場」があり、増水か何かでサクラマスが逃げ出したらしい(笑)。
とはいえ、無料で釣っても良い区間で釣れたのでお咎めはなく、ありがたく筋子は醤油漬けにし、身はアクアパッツァと塩焼きで頂いた。
筆者は基本的にゲームフィッシングはしない。釣った魚は食べる流儀だ。
丸瀬布いこいの森オートキャンプ場
〒099-0213 北海道紋別郡遠軽町丸瀬布上武利80番地
☎0158-47-2466
「丸瀬布いこいの森オートキャンプ場」の最寄りの温泉&周辺買物施設
町営温泉はキャンプ場から道路を渡った向かいにあって、歩いて行ける。
丸瀬布温泉やまびこ
☎0158-47-2233
おとな500円
しかし… 筆者は違う温泉施設を利用している。
キャンプ場から川上に約2キロほど走ったところに「マウレ山荘」という洒落た宿泊施設があり、日帰り入浴をおとな600円で受けつけている。
「マウレ山荘」の温泉はヌルツルで実に気持ちがよく、シャンプーなどのアメニティー類もホテル並みで、家内はたいそうお気に入りのようだ。
実は「マウレ山荘」は、かつて「HO」という北海道のローカル雑誌に協賛しており、ほとん毎月号に「無料クーポン券」がついていた。
しかし「HO」からその名が消えて、もう数年が経つ。
理由はこの記事と無関係ではないかもしれない。
ここには無料クーポンを使う旅行者の悪態が明記されている。そりゃ、一流ホテルの浴室で下着を洗濯されたら、誰でもいい気はしないだろう。
2021年7月 追記
「マウレ山荘」では、2019年に敷地内に日帰り温泉施設の「ポッケの湯」がオープンしており、現在はこちらが利用できる。館内には本館にはないフィンランドサウナもあるようだ。
大人600円
12:00~18:00(最終受付17:30)
マウレ山荘 オフィシャルサイト
なお、最寄りの食品が手に入る店は、約10キロ離れたセイコマート丸瀬布店になる。
生鮮食料品・お酒・釣りの餌は、道中で買い出ししてから行くほうがいいだろう。