この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「クッチャロ湖畔キャンプ場」は、ひとり1泊400円で利用できる道内屈指のキャンプサイト
クッチャロ湖畔キャンプ場【目次】
クッチャロ湖畔キャンプ場のロケーション
夕陽が美しいことで知られるクッチャロ湖は、日本とロシアを行き来する水鳥の重要な中継地として、ラムサール条約に指定されている。
春と秋には数千羽のコハクチョウと数万羽のカモ類がみられるそうだが、夏がメインの我々は、残念ながらその光景を目にすることはできない。
ただ湖畔にある、無料の「浜頓別クッチャロ湖水鳥観察館」には、クッチャロ湖に飛来するコハクチョウなどの剥製標本が展示されており、マルチビジョンでも水鳥たちの様子を見ることができる。
そのクッチャロ湖の南側は整備されており、さきほどの水鳥観察館のほかに、キャンプ場と温泉施設があり、夏はカヌーやウィンドサーフィンなどの、マリンスポーツを楽しむ人たちで賑わっている。
また近くには、100種類以上の野草が花を咲かせる「ベニア原生花園」がある。
ここでは平地にも関わらずクロユリ、ハクサンチドリ、コバイケイソウなどの高山植物が見られるほか、7月上旬にはハナショウブの群生が、あたり一面を紫色に染めあげるという。

クッチャロ湖畔キャンプ場の設備
まず「クッチャロ湖畔キャンプ場」には、チェックイン・チェックアウトの時間指定はなく、予約もできない。つまりは早い者勝ちだ。
そこで到着したら、まず泊まりたい場所を確保し、それから上の管理棟に料金を支払いに行こう。
真面目に管理棟前に一度クルマを停めて~なんてやってたら、次々にやってくる勝手知ったるキャンパーたちに、どんどんいい場所を奪われていくことになる。
なお、ここの売店にはほとんどモノが並んでいない。幸いにも浜頓別市内にはスーパーもホームセンターも揃っているので、必要なものは先に買い揃えてからくるほうがいい。
さて。「クッチャロ湖畔キャンプ場」は、オートキャンプ場ではないので、芝生のテントサイトにクルマの乗り入れはできないが、ご覧のように駐車場がサイトと隣接しているところでは、ほとんどオートキャンプに近いレイアウトが可能だ。
写真は上の画像の遠景で、「クッチャロ湖畔キャンプ場」のベスト車中泊スポットは、この一画になる。
管理棟・炊事場・トイレ・ゴミステーションのいずれにも近く、駐車場もフラットで申し分ないのだが、停められるのは10台ほどで、ライダーも好んで利用するため夏は激戦区になる。
こちらがメインのトイレ。
なんと中にはウォシュレットが完備されている。
なおサイトが広いので、奥にもう1ヶ所トイレはあるが、そちらまでは調べていない。
メインの炊事棟には、コインランドリーも設置されている。
続いて、激戦区の一等地が既に満車の場合、次の候補地になるのがこの湖畔だ。
未舗装だが、ここはカーサイドにテーブルを出すことができ、サイドオーニングも広げられる。
なお湖畔も満車の場合は、奥の駐車場で入口と同じスタイルの車中泊が可能だ。
こちらにも炊事棟とトイレがあるので不自由はしないと思うが、自転車があるとゴミ捨てや温泉に行く時には重宝する。
ただし、残念ながらペットの同伴は不可。これだけ広いのだから、部分開放してもいいように思うのだが…
そして最後は、キタキツネやクマでも歯が立たない、頑丈なゴミステーション。
しかも分別は「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」だけでいい。
もちろん行政から補助を受けていると思うが、400円のキャンプ料金だけで「やろうと思えばできる証」。
稚内森林公園キャンプ場では、なんと無料でゴミを回収しているくらいだもの。
キャンプ場がゴミを引き取らないと、そのゴミはどこに捨てられるのか?
その近所迷惑と後始末を考えれば、この税金投入は被害を未然に防ぐ最善策だし、仮に100円くらい利用料金に上乗せされても、誰も文句は云わないだろう。

クッチャロ湖畔キャンプ場 最寄り温泉と周辺買い物施設
はまとんべつ温泉ウイング
徒歩圏内
☎01634-2-4141
11時~14時/大人400円
14時~21時(受付最終20時30分)/大人550円
不定休
コンビニ
セイコマートまで約2キロ。
スーパーマーケット
Aコープはまとんべつ店まで約2キロ。
クッチャロ湖畔キャンプ場 アクセスマップ
オホーツク・ライン 車中泊旅行ガイド
道北 車中泊旅行ガイド



