「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。

「相泊温泉」は季節限定の、”小屋かけ”された男女別の浴室
相泊温泉はセセキ温泉から約2キロ半島先端方面に進んだ、相泊港に近い浜辺にある。
波打ち際にある湯船の底から熱い湯が湧出し、目前には半分埋まりかけたテトラが並ぶ哀愁感に満ちたお湯場だ。
夏は湯船に小屋がかけられ、定置・昆布採り番屋の漁師が疲れを癒し、コミニケ-ションを図る場となるが、それ以外の季節はシケで湯船自体が埋まることがあるため、入浴は夏季に限定され、かつ入浴可能日は不定期だ。現在は町の委託を受けた管理人が清掃を行っている。
以下は以前のホームページに書かれていた注意書きの転用。現在はFaceBookで更新しているようだ。
水を出したら必ず止めて帰ること
自分が出していなくても、最後の1人になったら止めて帰りましょう。
浴槽内の石を動かさないこと
浴槽の底にはすのこが敷いてあります。動かすとすのこが浮き上がってしまいます。
忘れ物をしない。ゴミは必ず持ち帰ること。
毎年タオルや下着が大量に置き去りにされています。
洗面器は置き場に戻すこと
小屋なしのときは山側、小屋掛けのときは指定の場所に戻して帰りましょう。あたりまえですが、洗面器を持ち帰るのはやめてください。
地元民とのトラブルは避けること
ここは本来、地元漁師の公衆浴場です。どなたでも無料で入浴できますが、お客様ではありません。
駐車場含め周辺はキャンプは禁止です
野外での煮炊きはヒグマ誘引に繋がりますので絶対にやめてください。どうしても車中泊したい方は邪魔にならないよう端に駐車してください。
確かに駐車場にはトイレがあり、車中泊ができなくはない。だが、正直こういう場所での車中泊は「みっともない」という思いが先行する。筆者が羅臼の漁師なら、蹴っ飛ばしてやりたくなる(笑)。
所在地:〒086-1806 北海道目梨郡羅臼町相泊
道道87号をセセキ温泉を越えて直進した海側に看板と駐車場がある。
問い合わせ先 0153-87-2126(羅臼町役場水産商工観光課)
現地電話なし。
営業期間:4月下旬~9月下旬8~9月に台風、高波により施設に被害が出ると判断した時点で小屋は撤去。日の出~日の入りに入浴可能(ただし時化ている時は浴槽内に波が入るため入浴不可)。屋根付浴槽有り(6月下旬~8月末まで)
駐車場 :あり
料金:無料
備品:なし
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