北海道に20回以上の車中泊旅行を重ねてきた、車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、2023年7月現在の「道の駅 名水の郷きょうごく」の車中泊情報をご紹介。
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

ニセコにある「道の駅 名水の郷きょうごく」は、羊蹄山の天然水が無料で汲める「ふきだし公園」と「京極温泉」に隣接している、利便性の高い道の駅
「道の駅 名水の郷きょうごく」 DATA
道の駅 名水の郷きょうごく
〒044-0131
北海道虻田郡京極町字川西45-1
☎0136-42-2292
営業時間
売店:9時~17時
レストラン:11時~16時
水曜定休・年末年始休館
「道の駅 名水の郷きょうごく」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第23回
登録日/2007年3月1日
「道の駅 名水の郷きょうごく」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.08
2010.09.01
2012.08.06
2012.07.02
2018.07.26
2020.08.04
2022.08.09
※「道の駅 名水の郷きょうごく」での現地調査は2022年8月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年7月に更新しています。
道の駅 名水の郷きょうごく
「道の駅 名水の郷きょうごく」の
最寄りの温泉と周辺買い物施設
「道の駅 名水の郷きょうごく」のロケーション
マップを見ればわかる通り、ニセコエリアには羊蹄山を囲むように、4つの道の駅が設けられている。
その中でも、ニセコでいちばん利便性の高い倶知安(くっちゃん)の町に通じる、道道478号京極倶知安線に位置し、
環境庁の名水百選に選ばれた「羊蹄のふきだし湧水」が無料で汲める「ふきだし公園」の中にあって、
町営の「京極温泉」とも隣接している「道の駅 名水の郷きょうごく」は、羊蹄山を挟んで対峙する「道の駅 ニセコニュープラザ」と双璧を成す、ニセコエリアの人気車中泊スポットと呼べるだろう。
さて。
ニセコと云えば、今や北海道でも指折りのリゾート地…
そんなイメージを抱いている人もあると思うが、実際に行ってみると、それはゲレンデに近い一部の地域だけで、大半は山と牧歌的な雰囲気が香る農場エリアであることがわかる。
車中泊旅行者の姿も多く見かけるニセコでの楽しみ方は、以下の記事で詳しく紹介しているので、特に中高年の旅人には参考にしてみていただきたい。
「道の駅 名水の郷きょうごく」の施設
まず「道の駅 名水の郷きょうごく」の駐車場は、幹線道路から外れたところにあり、奥の広い公園につながっている為、落ち着いて車中泊をすることができる。
写真の中央に見える白の四角い建物が24時間トイレで、中は数年前にウォシュレットに改修された。
ただ駐車場には全体的に緩やかなうねりがあるので、できれば明るいうちに到着し、座りのいい場所を選ぶ方がいいと思う。
また地デジの電波は弱く、場所によってはテレビ映りは期待できない。
とはいえ、車中泊旅行者に断然人気があるのはこの一画だ(笑)。
利用には午後4時半までという制限があるとはいえ、きちんとした水場まで用意されているのはありがたい。
しかし、このロケーションを車中泊の長期滞在者たちが見逃すはずはなく(笑)、
あっという間にこのような看板が立てられ、居座り続けるキャンピングカーは強制排除となった。
一時はトイレにやってきたキャンピングカーにまで、誘導係が駐車拒否をする事態となって物議を醸したと聞くが、2018年に筆者が訪ねた時は、そこまでする様子はなく、キャブコンも何台か停まっていた。
ただ老若男女がSNSを使う現代は、そういう噂はたちまち広がる(笑)。
そうなると真面目なキャンピングカーの旅人ほど、この道の駅を敬遠する。
写真は2022年8月に撮影してきた「注意勧告」で、ここに書かれた”当たり前のこと”さえ守れば、今は「常識的な車中泊」は容認されている。
既にご存知の方は多いと思うが、書かれている「宿泊目的」の中には、長距離輸送トラックと同じように、駐車場内で一夜を明かす「常識的な車中泊」は含まれない。
国交省の顔色が気になる道の駅は、そういう車中泊を「仮眠」と呼んでいる(笑)。
ここに至るまでに紆余曲折はあったようだが、要は施設側が自分たちが決めたルールに従い、きちんと利用者に対処すれば秩序は保てる。
もっともそれには、曖昧模糊とした「宿泊目的」とか「仮眠」などという表現を使うのではなく、誰にでも分かる表示にすべきなのは明白だ。
そうしておけば、目に余るルール違反者がいれば、車中泊をするしないにかかわらず、心ある人は通報してくれる。
「ゴミの持ち帰り」を強制されるより、よほど協力がしやすいというものだ(笑)。
あとは「信賞必罰」を徹底すれば、誰もが納得すると思う。
ちなみに成功事例は、群馬県の草津温泉の道の駅に行けば見られる。
草津温泉にはニセコの数倍の客が四季を通じてやってくるのだから、対策に苦労を重ねてきたのは当然だが、草津温泉には「頭ごなしの禁止」ではなく、「ルールが守れる車中泊旅行者との共存意識」がある。
良識ある車中泊旅行者が道の駅に期待しているのは、炊事場よりもそれだ(笑)。
なお京極エリアから動きたくない人は、日中は「京極パークゴルフコース」の駐車場に移動するといい。
ここなら、ひとり400円でパークゴルフをして、車内で休憩がてらにランチや昼寝をしながら、快適に1日を過ごせる。
もちろんパークゴルフは終日料金なので、午前と午後のどちらもプレイしたってかまわない。
そして夕方になれば、京極温泉の駐車場に移動するか、道の駅に先にクルマを停めてから、徒歩で京極温泉に行けばいい。
こうすれば長時間駐車にならない、「道の駅 名水の郷きょうごく」での「ステイ車中泊」が可能になる。
さて。
今度は「道の駅 名水の郷きょうごく」の駅舎にあたる「名水プラザ」を紹介しよう。
まずここでは、自慢の「羊蹄のふきだし湧水」が無料でいただけるので、まずは一杯味わってみよう。
また美味しいと感じた人にために、名水の持ち帰り用ポリタンクも売っている。
多少は高い気もするが、ホームセンターよりサイズバリエーションは多いかもしれない。特に下段の4リットル450円は、車中泊時の飲料水用にも使い勝手が良さそうに思えた。
売店の品揃えは土産品と雑貨が中心だが、地元の野菜と名水を使用した商品もラインナップされている。
すぐに食べられそうなのは、こちらの”名水とうふ”。「ニセコ白雪」は冷奴で食べやすい450グラム入りで、税込み200円とお手頃だ。
食事処「名水れすとらん」では、麺類や軽食だけでなく、高級部位のラム肩ロースを使用した、ジンギスカンセット1980円なども食べられる。
「名水プラザ」は観光案内のコーナーも充実しており、商品の陳列も含めてサービスレベルの高さを感じた。
いっぽう、こちらは公園前にある”昭和感覚”の「名水市場」(笑)。
だが、コロナの前はまだ活気があった。
2022年8月…
営業しているのは1軒しかなく、もはや”シャッター商店街”と化していた。
ただ、こうなったのはコロナのせいだけではないと思う。
もともと数年前から、札幌や本州の都会からやってくる現代人のニーズには合っていなかった。
「ふきだし公園」再生のヒントは、2022年に全面リニューアルを敢行した「道の駅南ふらの」にあるかもしれない。
モンベルを、ニセコのどの道の駅が最初に取り込むのか… 見ものだね!(笑)
最後は、隣接している「ふきだし公園」についてだが、その詳細は別記事にまとめておいた。
「道の駅 名水の郷きょうごく」から「ふきだし湧水」の水汲み場には、遊歩道を通って行くことができるが、ご年配が水を運ぶには少し遠い気がする。
なのでポリタンクを利用するなら、道の駅とは別にある「ふきだし公園の無料駐車場」を利用するほうが楽だろう。
ふきだし公園の駐車場は、羊蹄山への登山口を兼ねており、収容台数も十分だ。
「道の駅 名水の郷きょうごく」の車中泊好適度
「道の駅 名水の郷きょうごく」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:なし
なおここで買った商品のゴミだけは、店で受け取ってくれるとのこと。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 名水の郷きょうごく」の最寄りの温泉と周辺買い物施設
京極温泉
おとな600円
☎0136-42-2120
10時~21時(受付最終20時30分)
毎月1回 月曜日に休館
詳細はこちらで確認
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メニュー表
コンビニ
ローソンまで260メートル。
スーパーマーケット
倶知安のイオンまでは約12キロ。
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