この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、原稿作成のためのメモ代わりに書き残してきた「忘備録」をリライトしたものです。
秋の道東を駆け抜ける。
昨日は、しほろ温泉の道の駅から阿寒湖を経由して釧路に入った。朝の士幌では素晴らしいお天気に恵まれたのだが、オンネトーと阿寒湖では空がしぐれ、青空が顔を見せることはなかった。そんな中で見つけた小さな絶景…
フライフィッシャーなら誰もが知る阿寒川でのヒトコマだ。北海道の川は、この時期はどこもが「奥入瀬」になる。
広大な釧路湿原は、当然ながら荒野のまま。
好き勝手に走ることなど許されないが、一部には道路が通っていて湿原の中に入ることは可能だ。
釧路湿原内を縫うように走るJR釧網本線。その主役はもちろんノロッコ号だ。ただし運行は1日1往復。SLならまだしも… ということで、これまで本気で追いかけてはこなかった被写体だが、本を書くには欠かせない(笑)。
どうせ撮るなら湿原の中で…ということで、わざわざここまでやってきた。
なんともセクシーな裸の美女が踊る幣舞橋。この「ぬさまいばし」が読めたら、貴方はかなりの「釧路通」だ(笑)。
ここは湿原から流れてきた釧路川が海にそそぎ出る夕日の名所である。日も暮れ、本当ならこの近くの有料パーキングで車中泊して、釧路名物の炉端焼きを肴に一杯やりたいところなのだが、翌日のスケジュールを考えると、まだこれから東に移動しておく必要がある。
その前にちょっとアートフルな1枚を。この電燈にはまだ明かりが灯されていない… これがホントの太陽の恵み。 まさにインスタ映えだ(笑)。
さて。ずっと筆者のブログを読んでくれている皆さんは、今回の旅はいつになく小まめにブログを更新していることに気づいていると思うのだが、今日はそのワケを話そう。
最大の理由は、同行できなかった家内への状況報告。
もちろんそんなはずはない(笑)。
それは単純に北海道の陽が短いことに起因している。昨日は厚岸のグルメパークで夜明けを迎えたが、上の写真は朝5時54分の撮影。
ちょうどいい具合にハクチョウの一団が頭上を飛んで行ったのだが、要するに朝は6時を過ぎなければ始まらない。そして場所にもよるが、あらかたの1日は午後4時前には終わる。
冬至が近いこともあるだろうが、これまで経験してきた夏の北海道は、朝は4時から夜7時までは確実に明るく、その差は実に5時間となる。
それに対して就寝時間は一定しているのだから、時間を持て余すのが当然の成り行きというわけだ。
もちろん旅先での「職場環境」が劇的に改善されたことも大きい。完璧なデスクワークのできる、このキャンピングカーWizがなければ、連日こうして長時間パソコンの前に座っていることはできなかった。
またドコモがモバイルWifiを出したこと、さらにはCORE-i7という高速CPUを搭載したノートパソコンが10万円をはるかに下回る価格で手に入る時代になったことも見逃せない。
筆者はスマホもタブレットも単独でネットに接続しておらず、同時に5台まで接続可能なモバイルWifiを使っているが、来年の3月に契約更新を迎えるので、そこでクロッシーに切り替えるつもりでいる。
翌朝、 厚岸を出て最初に向かったのは根室半島の付け根にある風連湖。
予想通りハクチョウが入っていた。だが、どの群れもかなり遠い。
さて、ここから一気に知床に向かうか、弟子屈に出て撮り漏らしているポイントを巡るか… ネットで天気を確認すると、どうやら明日も知床は晴れそうだ。ということで、弟子屈周辺を先に撮ることに決めた。
地平線が見られることで知られる田和平。ここには開陽台よりもずっとリアルな「大空と大地」がある。
こちらは900草原のパークゴルフ場・1番パー5のティーグランド。ここならドライバーで好き放題に曲げてもOK! と言いたくなるほど開放的なコースだが、パークゴルフは基本転がし(笑)。
その後、鶴居の無料キャンプ場を2つ回り、昨日は撮れなかった晴天の阿寒湖を目指す。阿寒湖周辺はまさに今が紅葉のピークだ。
そして今回、是が非でも撮りたかった光景がこちら。
阿寒湖をどどーんと見下ろせる展望台が温泉街のすぐ近くにある。ちなみに阿寒湖は湖畔を散策すると駐車場代を取られるのだが、ここは無料だ。
さて。今、筆者は道の駅の旧摩周温泉の駐車場にいる。新しい摩周温泉の道の駅の駐車場は、全体的に傾斜があるうえに夜間トイレが遠い。見方によっては車中泊客にとって意地悪な設計といえるかもしれない(笑)。
しかし逆に、駅舎が取り壊されて第2駐車場となった以前の場所は、フラットで道路を渡ればトイレまでの距離もさほど変わらない。
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