この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「道の駅 なとわ・えさん」は、恵山海浜公園の一画にある開放感溢れるフリーキャンプサイトを併設している道の駅
「道の駅 なとわ・えさん」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回 /第15回
登録日/1999年8月27日
筆者の歴訪記録
2010.08.31
2012.08.09
2015.07.16
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
※「道の駅 なとわ・えさん」での現地調査は2015年7月が最終で、この記事はそれに友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2022年9月に更新しています。
道の駅 なとわ・えさん【目次】
「道の駅 なとわ・えさん」のロケーション
「道の駅 なとわ・えさん」は、1999年にオープンした函館市の東の外れにある国道278号の道の駅。
どうでもいいことだが、駅名の「なとわ」は、道南の方言で「あなたとわたし」を意味する言葉らしい(笑)。
津軽海峡に面し、活火山の「恵山」を望む素晴らしい景観に恵まれてはいるが、函館駅からは約40キロ、クルマで1時間近く離れている。
それでもかつては、この「道の駅 なとわ・えさん」が函館にもっとも近い道の駅だったため、車中泊をする旅人が多かった。
だが2018年に、函館の中心地まで30分ほどで行くことができる「道の駅 なないろ・ななえ」ができてからは、夜景を含めた函館観光が目的の人は、そちらの方に流れている。
ただ「道の駅 なとわ・えさん」がある亀田半島には、引き潮の時にのみ入れる「水無海浜温泉」や、2021年7月に世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成要素のひとつ である「大船遺跡」があり、そのまま北上すれば風光明媚な「大沼国定公園」に行き着く。
道南というと、最初は渡島半島にある江戸時代にゆかりの深い松前や江差方面に行きたくなるものだが、亀田半島はリピーター好みの「道南セカンドルート」。
滞在して良し、1泊2日で周るも良しの、お勧めコースといえるだろう。
「道の駅 なとわ・えさん」の施設
いかにも北海道の道の駅らしく、広大な敷地を誇る「道の駅 なとわ・えさん」の駐車場はフラットで、車中泊に支障はない。
だが、いわゆる道の駅としての設備はあまりに乏しいものだった。
食堂が閉店した後は、5月~10月にのみ営業するカフェと、地元の特産品を販売する物産館、そして幼児向けの遊具が設置された「わらしゃらんど」の3つで細々と営業してきたが、その物産館も2021年12月をもって閉店した。
しかし函館市が新規事業者を応募し、人気キッチンカーを運営している「セキュリスト」が名乗りをあげる。

出典:北海道新聞
その結果、2022年5月に売店とカフェが新たにオープンし、道の駅の活気が戻りつつあるようだ。
魅力は併設する「恵山海浜公園キャンプ場」
実は「道の駅 なとわ・えさん」は、車中泊の旅人でも思わずテントが張りたくなるほど素晴らしい、広大な芝生のフリーサイトを持つ「恵山海浜公園キャンプ場」を併設している。
驚くのはそのお値段。なんと3人以上500円、2人以下は300円。
サイトへの車両乗入れはできないが、駐車場がすぐ横にあり、道の駅とは別に野外トイレもある(現在は夜間利用不可)。おまけにローソンも目の前だ。
筆者は自炊後に食器を洗いたいので300円を支払うが、キャンプ場の施設を使わないなら、ここで車中泊をしても料金はかからない。
なお利用期間は5月~9月まで、ペット同伴不可、ゴミ持ち帰り、花火や芝生上での直火は禁止となっている。
「恵山海浜公園キャンプ場」の詳細はこちら。
「道の駅 なとわ・えさん」車中泊好適度チェック!
ゴミに対する対応
可燃ゴミ:売店にある
缶・ビン・ペットボトル:同上
【プロの寸評】
道の駅としては今ひとつだったが、2022年から新しい指定管理業者に変わったというのは朗報だ。
ただゴミの回収に関しては、キャンプ場が「持ち帰り」としているので、実質的には処分できないと思っておくほうがよさそうだ。
「道の駅 なとわ・えさん」最寄りの温泉&周辺買い物施設
「道の駅 なとわ・えさん」から約10キロ・クルマで10分ほど函館方面に戻ったところにあるので、先に入浴を済ませてから行くほうがいい。
☎0138-82-2001
大人360円
10時~21時 ・月曜定休
なお「道の駅 なとわ・えさん」のコインシャワー(5分200円)は夏季のみ、道の駅の営業時間内に利用できる。
食料品は700メートルほどのところにある、ホームセンター「ホーマックニコット恵山店」に生鮮食品が少し置いてあるのと、キャンプ場の道路向かいのローソンで手に入るが、大きなスーパーマーケットは函館市内まで行かないとない。
「道の駅 なとわ・えさん」アクセスマップ
北海道の道の駅 車中泊好適度チェック!
日本全国 車中泊旅行ガイド
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