この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」は十勝川温泉の「温泉街的存在」で、普通の道の駅とは異質。
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第53回
登録日/2020年7月1日
筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2020.08.02
2022.07.30
道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉【目次】
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」の
最寄りの温泉&買物施設
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」のロケーション
まずはじめに…
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」のことを理解するには、「十勝川温泉がどういうところか」を最初に知ることが肝要だ。
そうすれば「道の駅のくせに、なんで普通の日帰り温泉ではなく、小洒落た若いお姉さんしか喜ばないスパがあるんだよ!」という、おじさんたちの怒りの矛も収まると思う(笑)。
そこそこ北海道を旅すれば、同じ「温泉地」でも、関東なら草津温泉や伊香保温泉、関西なら有馬温泉や城崎温泉のように、土産屋や甘味処が軒を連ね、旅館の宿泊客が浴衣姿でそぞろ歩きをする温泉街が、皆無に等しいことに気がつくはずだ。
北海道は「日本一温泉地の数が多い都道府県」だが、筆者には「温泉街」と呼べそうな通りがあるのは、登別、洞爺湖、阿寒湖くらいの温泉地しか思い浮かばない。

出典:北海道観光振興機構
帯広の市街地に近いとはいえ、十勝川温泉もその例外ではない。
だが何か温泉客を「足止め」できる魅力的な施設がなければ、このご時世、温泉地全体の活性化は望めない。
ということで2016年(平成28年)に誕生したのが、スパ&マルシェ「ガーデンスパ十勝川温泉」だ。
その後「ガーデンスパ十勝川温泉」は、2020年(令和2年)7月22日に道の駅に登録され、今日に至っている。
つまり経緯を辿ると「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」の位置づけは、泊まりで十勝川温泉に遊びに来る観光客にとっての「温泉街に該当する施設」ということになる。
ゆえにホテルや旅館が利益を損なう恐れがある、まともな温泉施設と、きちんとした食事が食べられる施設は不要。
旅館やホテルに宿泊してくれる大事なお客様が、チェックイン前とチェックアウト後に「暇つぶし」をしてもらえる場所を提供できればそれでいい。
そんなところに、帯広の近くにある道路利用者の休憩施設と思って行くのは、大きな勘違い。そりゃ、どこも歓迎ムードで接してくれないのは当然だ(笑)。
納得できない旅人の中には、
トラック1台利用しないような施設が、道の駅であっていいのか?
と詰め寄りたい人がいるかもしれない。
筆者もそう思うが、残念ながら国内にはその不文律を「なし崩し」にして認可された道の駅が他にも各地に存在し、もはや「既成事実」化している。
ゆえに一番無難なのは、「自分の目でここを見ないこと」だ(笑)。
幸いにも十勝エリアには、約14キロ・クルマで10分ほど離れたところに、2022年に移転リニューアルオープンを果たした「道の駅 おとふけ なつぞらのふる里」がある。
ついでにもうひとつ。
北海道遺産にも選ばれている「モール温泉」は、世界でも珍しい純植物性の天然温泉で、長い年月をかけて堆積した植物が、黒炭に変化する過程で生じるフミン酸やフルボ酸などの有機酸を含む美肌系のお湯で知られる。
せっかく十勝まで来たのだから、せめてその名湯だけは味わって帰りたいという女性の旅人がいるのは当然だ。
そこで朗報をお届けしよう。
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」からは約35キロ・クルマで45分ほどかかるが、「道の駅しほろ温泉」に質のいい「モール温泉」がある。
しかも入浴料は500円とリーズナブルで、車中泊も可能だ。
ただ車中泊については「お勧め」とは言い切れない(笑)。
続きは以下の記事に詳しく記しているが、筆者はその温泉を何度も利用しており、お湯の良さを直接肌で感じている。
最後に。
最初から「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」を「温泉街の代用施設」と思っていけば腹は立たないし、「温泉地にある無料の観光駐車場みたいなもの」と割り切って利用すれば、それなりに便利だとも思う。
若い世代には、きっとそういう旅人が多いのだろう。「選択肢のひとつ」というのは、実にいい響きの言葉だ(笑)。
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」の施設
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」の駐車場は、収容台数103台と十勝の道の駅にしては小さめだが、全体的にフラットで車中泊に支障はない。
また24時間トイレにも、ちゃんとウォシュレットが完備されている。
これを見る限り、ここを車中泊地に選ぶ人が多いのは頷ける。
車中泊はドアを閉めてしまえば、外とは隔離されたマイルーム。キャンピングカーなら「マイホーム」だ(笑)。
館内は中央にメインストリートがあり、写真の左側が「スパ施設」、右側にテナントが軒を連ねている。
車中泊旅行者にお勧めなのは、こちらの足湯がある「ガーデン」かもしれない。
ただ筆者は北海道まで来て、箱庭にあるような足湯で癒やされたいとは思わない。
北海道らしい足湯というのは、こういうダイナミックなものだと思う(笑)。
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」の車中泊好適度
ゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:同上
【プロの寸評】
しつこいようだが、北海道にまで来て「ここでの車中泊はない」という気持ちは拭えない(笑)。
道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉 オフィシャルサイト
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」の温泉&周辺買い物施設
併設する「スパコハク」は若い女性客向けの美容を強く意識した施設で、料金も大人1500円とそれなりだ。
道の駅から比較的近くにある格安のモール温泉は
天然温泉たぬきの里
道の駅から約11キロ・クルマで20分
☎0155-21-2683
おとな450円
8時~25時・無休
P30台
コンビニ
セイコーマートが約400メートルのところにある。
スーパーマーケット
約6.4キロのところに「フクハラ若草店」がある。
「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」のアクセスマップ
十勝 車中泊旅行ガイド
道東セカンドルート 車中泊旅行ガイド
道東 車中泊旅行ガイド


日本全国 車中泊旅行ガイド
クルマ旅のための車中泊入門サイト
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