「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
一時休館していたが、2018年12月から営業再開。
「昔ばなしの里 」の敷地にある「石動の湯」は、「ほっこり」という言葉が似合う福地温泉唯一の共同浴場だ。
福地温泉は平安時代に村上天皇が湯治に訪れたという入湯伝説があり、その名残として「天皇泉」の名前が残る。
奥飛騨温泉郷の中でも結束力の強い温泉地で知られ、石動の湯は各旅館の浴室が清掃中でも、連泊客が温泉を楽しめるようにとの配慮から共同運営されている。
こちらは内湯。ザーでもチョロでもなく、まさに「ええ塩梅」で注がれるお湯の音に、不思議なくらい癒やされる(笑)。
掛け流される源泉からは、ゆで卵の匂いが感じられた。
かけ湯を溜めた四角い桶の前にはシャンプーとボディーソープが置かれている。
この湯でカラダを洗えということだが、古い温泉にはたまにこういう洗い場が残る。これもまた風流といえば風流だ。
実は共同浴場「石動の湯」と写真の「五平餅村」は、一時期「休館」になっていたのだが、2018年12月から再び営業を再開している。
こちらは中でつながっている「五平餅村」の休憩と食事ができる部屋。
囲炉裏(いろり)が置かれ、五平餅や酒の肴が注文できる。ここでは多少贅沢をして、泊り客になったような気分を味わってみたい。
いかにも奥飛騨に来た~!みたいな(笑)。ただ、営業再開後は岩魚はメニューから消えているようだ。
なお専用の駐車場もあるが、福地温泉朝市の駐車場にクルマを置いて、寄り道しながらぶらぶら歩いて行くほうがおもしろい。
いろんな面で、ここはリピートしたくなる温泉であることに間違いない。
〒506-1434岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地
☎0578-89-2793
●泉質 :単純温泉
●お湯:源泉かけ流し
●お風呂:内湯男女各1、露天風呂男女各1
●休憩スペース :あり
●飲食施設:あり
●駐車場 :あり(約20台・無料)
●シャンプー・石鹸等:あり(無料)
●ドライヤー:なし
1. 営業期間:通年
2. 営業時間:10時~16時45分(閉館17時)
3. 定休日:水曜(GW・盆時期・年末年始は営業)
4. 入浴料:大人500円、小人(1歳~小学生)300円
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