「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
真夏にお勧め! 新穂高温泉「深山荘」の気持ち良さは別格。
建物は年季を感じさせる古びた山小屋風で、いかにも北アルプスの膝元にある登山客相手の宿という感じがする。
新平湯温泉や福地温泉にある「落ち着いた佇まいの温泉旅館」とはずいぶん違った趣だが、ここには他とはちょっと違う「おゆば」がある。
それは、この蒲田川と岩ひとつだけ隔てたところにある混浴露天風呂だ。
もちろん、ここに降りてくるまでに男女別の露天風呂があるので、「新穂高の湯」のようなことはない(笑)。
しかもお湯には美肌成分の「メタケイ酸」が182mg/kgも入っており、女性に魅力的な泉質を誇っている。
この写真は、同じ混浴露天風呂を川向から撮ったもの。もちろん女性は水着・バスタオルOKだが、夏は「水着」のほうがいい。
なぜなら、水量が落ち着く8月上旬頃からは、蒲田川で泳げるようになるからだ。
その際には川底の砂を足で探るように少し掘ってみよう。温泉が湧き出しているところがわかるはずだ。
大人になると、「しっぽり」とか「まったり」という言葉が似合う温泉ばかりに目を奪われがちだが、たまには童心に戻ってみるのもおもしろい。
ここは国道からほとんど見えないため、「新穂高の湯」ほど混雑はしない。
しかも数百円の差で「しっぽり」とか「まったり」感も味わえるのだから、賢者のお眼鏡にはきっと適うに違いない。
なお、「深山荘」では露天風呂と内湯で日帰り入浴の利用料金と時間が異なる。
ただ、ここは渓流沿いの露天風呂が名物なので、大半は内湯を利用しないのだろう。あわせて1,200円というのはさすがに高い。
露天風呂:8:00~17:00、18:00~22:00
料金:大人500円、小人300円
内湯:9:30~15:00
料金:大人700円、小人500円
【施設概要】
●泉質 :単純温泉
●お湯:源泉かけ流し
●お風呂:露天風呂男2・女1・混浴1 内風呂男女各1
●休憩スペース :あり
●飲食施設:なし
●駐車場 :あり(約30台・無料)
●シャンプー・石鹸等:露天風呂なし
●ドライヤー:露天風呂なし
新穂高温泉「深山荘」へのアクセス
場所は正直云って分かりづらい(笑)。
県道475号で新穂高ロープウェイ方面に向かう途中、スノーシェッドの切れ目に「深山荘 露天風呂入口」という写真の看板があるので、そこから蒲田川の河川敷に降りる。
減速していないと間違いなく通り越すので(笑)、スノーシェッドに入ったら、スピードを制限時速まで落とそう。
駐車場にクルマを停めたら、宿までは吊り橋の「かじか橋」を歩いて渡る。
深山荘 オフィシャルサイト
〒506-1421岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂720-1
☎0578-89-2031
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