この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「平湯キャンプ場」は、奥飛騨温泉郷ナンバーワンの車中泊スポット
平湯キャンプ場【目次】
平湯キャンプ場のロケーション
奥飛騨温泉郷の平湯温泉地区にある「平湯キャンプ場」は、公共温泉「ひらゆの森」に続く、こんもりした林の中にあり、朝はサイトに愛くるしいゴジュウガラが挨拶代わりにやってくる。
また近くには厳冬期に氷瀑化する平湯大滝があり、温泉地と云うより、ここは自然豊かな高原の中にいるような気分になれる。
奥飛騨温泉郷は、別府、由布院に次ぐ豊富な湯量と、日本随一ともいわれる露天風呂の数を誇り、素朴さの中に温もりが感じられる別天地だ。
しかし、残念ながら車中泊の旅行客を歓迎するムードは持ち合わせていない。
ゆえに癒やしが目的で来る時には、誰からも後ろ指をさされる心配のない「平湯キャンプ場」を、筆者は奥飛騨温泉郷の定宿にしている。
平湯キャンプ場の施設
「平湯キャンプ場」は、電源はもとより区画もないシンプルなキャンプ場だ。その分料金は安く、夏休み以外は夫婦1泊2400円で利用できる。
そのうえ1日最大200台までしか受け入れないので、混み合うこともない。
ただしテントサイトは木の杭で仕切られているため、どこにでもクルマが入れられるわけではない。
なお直火は禁止されているが、専用器具がなくても、サイト内に用意されたファイアーピットを使って焚き火を楽しむことができる。
管理棟は道路を挟む離れた場所にある。
営業期間:4月中旬~11月15日(冬季は閉鎖)。チェックイン8時・アウト12時。料金は季節で変動する。
入口は自動ゲートになっており、チェックインの際にもらうカードで自由に出入りができる。またゴミステーションは、ゲートの隣に用意されている。
平湯キャンプ場
〒506-1433 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯868-13
☎0578-89-2610
平湯キャンプ場 最寄りの温泉と周辺買物施設
まず温泉着いてだが、キャンプ場の利用者は「ひらゆの森」と「神の湯」の割引チケットを、チェックイン時に管理棟で購入できる。
キャンプ場から近くて広いのは「ひらゆの森」だが、その分利用客も多く、夕方は混み合いやすい。多少遠くはなるが、風情があるのは平湯温泉発祥の地とされる「神の湯」だ。
※「神の湯」は手前の道が土砂で崩れ、2021年10月現在も休業中。まだ復旧の目処はたっていない。
奥飛騨温泉郷にはコンビニがなく、飲食物は15分ほど離れた奥飛騨温泉郷唯一のスーパーマーケットである、栃尾温泉の「Aコープ」まで行かないと入手できない。
ただスーパーと云っても規模は小さく、冷凍品が中心でペットボトルも都会のような値段ではない。
そのため、食料品はできるなら出発前か途中で買い出ししてくるほうが無難だ。
ただし、「Aコープ」は飛騨牛が安く買える(笑)。
飛騨の郷土料理「朴葉味噌焼き」の材料も揃うので、BBQをするくらいならこちらのほうが断然おもしろいと思う。