この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

東海・関西方面から上高地に行くなら、沢渡からより平湯温泉からのほうが「お得」。
車中泊スポットとしての「あかんだな駐車場」は、下の記事に書いているように、救いようのない施設だ。
しかし、「上高地行きのバスターミナル」としては良い面もある。ここではその、ちょっとお得な上高地へのアクセス方法を紹介しよう。
奥飛騨温泉郷の平湯温泉から上高地に行くには、有料の安房トンネルを通るのが普通だ。通行料金は普通車で770円(2018年4月現在)、往復すると1500円近い出費になる。
中には旧道の安房峠を通るという人もいるだろうが、キャンピングカーにはとてもお勧めできる道じゃない(笑)。
だが、不思議なことに…
安房トンネルを通らない沢渡地区から上高地までのシャトルバス料金と、安房トンネルを通るあかんだな駐車場からのバス料金は、同額の往復2050円だ。
ちなみにタクシーの定額制では、トンネル料金は「別途」。ということは、バス料金には有料トンネル代がまったく反映されていないことになる。
その嬉しいサービスを実施してくれているのは、写真の濃飛バス。
「あかんだな駐車場」がそんな気の利いたことをするはずがないのだが、上高地行きのバスターミナルは、問題の「あかんだな駐車場」の中にある。
つまり東海北陸自動車道で上高地を目指すのなら、奥飛騨温泉郷にある「あかんだな駐車場」から濃飛バスに乗って行くほうが、高速代が安いうえに安房トンネル代もかからない。
たしかに車中泊環境は、沢渡第2・第3駐車場のほうが格段にいい。
だが、アルピニストのように早朝の便に乗るわけでなければ、「道の駅・奥飛騨温泉郷上宝」で車中泊し、目が覚めてから「あかんだな駐車場」に入ればいい。
また、「あかんだな駐車場」の開門後にすみやかに移動するなら、平湯バスターミナルの駐車場でも「時間待ちのための仮眠」が許されている。
さらに「あかんだな駐車場」が閉鎖する冬季は、平湯バスターミナルが始発地になるため、その無料駐車場を終日利用させてくれる。
釜トンネルから上高地のスノートレッキングに行くなら、現在はこの方法がベストといえるだろう。
なお、奥飛騨温泉郷にコンビニはない。幸いにも道の駅の近くにAコープがあるので、上高地に行く際はここで朝食と現地での昼食まで用意していくことをお勧めする。
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