「五箇山・相倉集落」と、穴場無料駐車場の利用法

富山県の世界遺産
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この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
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自然が色濃く残る「合掌造り」のベスト撮影スポット

国道304号の相倉口バス停から南へ500メートルほど歩くと、やがて目の前に合掌造りの民家が点在する山村風景が広がる。

現在の相倉集落には、民家と寺・道場・合掌小屋を合わせて24棟の合掌造りがある。だがそのうち人が住んでいるのは11棟で、空家は10棟にのぼると聞く。

 五箇山の人々は、古くから峠の向こうにある城端(じょうはな)町との交易によって生計をたててきたが、その街道筋に位置する相倉は、特に人の往来が絶えなかったそうだ。

ところが昭和初期に国道156号が整備されると、村は往来筋からはずれ、自動車道が閉鎖される冬期だけの交通路になってしまった。

さらに1970年(昭和45年)には、有名な峠の雪道を往復した郵便逓送隊(ていそうたい)も廃止となり、ついに交通路線からその名を消してしまう。

郵便逓送隊とは…

昭和40年代中頃まで雪に閉ざされた秘境五箇山へ生活物資を輸送する役目を担っていた。その多くは集落の女性たちで、十キロもある荷を背負い、隊列を組んで厳寒の雪道を五箇山から城端へ、また城端から五箇山へ峠を越えて往復したという。

だが、それが今となっては幸いに転じ、世界遺産登録をきっかけに活気が蘇ってきた。

とはいえ、白川郷に比べればまだまだ静かなものだ(笑)。

そのような歴史的経緯もあって、合掌造りの写真を撮りたい人には、白川郷より周囲を自然豊かな山に囲まれ、土産屋が立ち並ぶ通りや軒先に駐車場がない、この集落をお勧めする。

ただし、このあたりは住民の生活区域にあたるため、朝8時までは集落内の観光はご遠慮くださいとの看板が入口に立てられている。

なお、一番奥にはキャンプサイトがあるが、車中泊はできない。

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最後は、アクセスについて。

集落の入口には観光バスが停められる駐車場がある。料金は普通車で500円。

だがそれとは別に、相倉のバス停付近に無料でクルマを停められるスペースがある。
ただし、菅沼方面からアクセスすると、相倉集落を通り過ぎた少し先になるので、最初から知ってなければまず気づかない。また集落までは500メートル近い距離を歩く必要がある。

こちらはその無料駐車スペースから相倉集落へ行く道。ここを歩行者と観光バスが通るため、休日の昼間はもちろん渋滞になりやすい。

こんな場所で渋滞にハマれば、もう脇道もUターンできるところもなく「なす術」を失うだけだ。 

五箇山は白川郷とは観光客の数が違う分、受け皿も脆弱。

ゆえに休日のように混雑が予想される時は、先ほどの無料駐車スペースにクルマを置いて歩くに限るだろう。

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