民謡のふるさと「五箇山」の見どころと、世界遺産に登録された2つの合掌集落

富山県の世界遺産
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
スポンサード・リンク

五箇山の面白さは、「合掌造り」より「民謡に代表される無形民族文化財」にあり

五箇山は岐阜県との県境に近い富山県の南砺市にあり、白川郷とはクルマで30分ほど離れている。

五箇山の「相倉地区」と「菅沼地区」にも合掌造りの集落が現存しており、1994年にまず国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。

白川郷が重要伝統的建造物群保存地区に選定されたのは1976年… 

同じ合掌集落でありながら、遅れること約18年。今は世界遺産として「ひとくくり」に見えるが、そこまでの足取りにはかなりの違いがある。

例えば、白川郷では養蚕が中心産業だったが、加賀藩の統治下にあった五箇山では、江戸時代に火薬の原料となる塩硝作りが盛んに行われ、それを現在に伝える家屋が残る。

写真は、天領であった白川郷に、加賀藩の権威を見せつける為のものであったと云われる「岩瀬家」の屋敷。歴史を辿ると面白い逸話に出会うものだ。

さらに五箇山の歴史を遡ると、平家の落人が住み着いたという話や、南北朝の内乱期に吉野朝遺臣によって地域文化が形成されたという史実が浮かんでくる。

五箇山が民謡の宝庫と呼ばれ、発祥や伝播の経緯が定かでないものが数多く存在するのは、そういった背景によるものだろう。

中でも代表的な「麦屋節」と「こきりこ節」は、1973年に国の選択無形民俗文化財に指定され、当時の五箇山は合掌造りよりもむしろ、民謡と祭りで広くその名を知られていた。

2つの祭りは、今でも例年9月の23~26日にかけて行われている。

五箇山麦屋まつり 9月23.24日

こきりこ祭り 9月25.26日

村上家

岩瀬家と同じく「飛越峡合掌ライン」沿いに建つ「村上家」では、毎年9月25日・26日に行われる「五箇山こきりこ祭り」に行けなくても、「こきりこ踊り」を鑑賞することができる。
五箇山の合掌造り展示施設 「岩瀬家」と「村上家」
クルマ旅のプロがまとめた、五箇山を代表する2つの合掌造り展示施設「岩瀬家」と「村上家」に関する記述です。
スポンサード・リンク

菅沼集落

さて、ここからは世界遺産の構成要素である、2つの「合掌集落」の話に入ろう。

写真の「菅沼集落」は庄川の谷あいにせり出した平坦地にあり、南北約 230 m、東西約 240 m の広場的空間である。三方を庄川に囲まれ、残る一方は雪持林(ゆきもちりん)の茂る急斜面で、国道からもその様子が見渡せる。
国道156号からその全容が見渡せる、五箇山の世界遺産「菅沼の合掌集落」
五箇山の世界遺産「菅沼の合掌集落」と、その無料のビュースポットを紹介します。

相倉集落

いっぽうの相倉集落は白川郷からは40分近くかかる山中にあり、国道からも集落は見えない。

山里の情緒を保ちながら、コンパクトにまとまった相倉地区の保存エリアには、民宿と食事処が目立たずにあり、ゆったりとした気分で建物を見て歩くことができる。
「五箇山・相倉集落」と、穴場無料駐車場の利用法
世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り」の中で、一番自然が残る相倉集落をご紹介します。

スポンサード・リンク

最後に、五箇山に古くから伝わる伝統食と、それを今に伝えるお店をご紹介。

五箇山 車中泊旅行ガイド

車中泊で行く五箇山

「五箇山」の見どころと、世界遺産に登録された2つの合掌集落
世界遺産「五箇山・合掌集落」の見どころを、クルマ旅のプロが解説します。
「五箇山・相倉集落」と、穴場無料駐車場の利用法
世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り」の中で、一番自然が残る相倉集落をご紹介します。
国道156号から無料で全容が見渡せる、「五箇山・菅沼集落」
五箇山の世界遺産「菅沼の合掌集落」と、その無料のビュースポットを紹介します。
五箇山の合掌造り展示施設 「岩瀬家」と「村上家」
世界遺産には属さない五箇山の見どころ、「岩瀬家」と「村上家」に関する記述です。
五箇山関連記事 一覧
五箇山関連記事 一覧
取材してきた五箇山に関連する記事の一覧です。
RENOGY(レノジー)リチウムイオン・サブバッテリーの取り付けと載せ替える際の注意点と依頼先
この道25年の現役クルマ旅専門家がまとめた、RENOGY(レノジー)のリチウムイオン・サブバッテリーの、取り付けと載せ替える際の注意点と依頼先の情報です。
タイトルとURLをコピーしました