伊勢神宮 市営駐車場の詳細と個別車中泊事情【クルマ旅のプロが徹底解説!】2023年10月

三重県の有料駐車場

車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年10月時点の伊勢神宮周辺の市営駐車場と、その車中泊事情に関するレポートです。

「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド

車中泊

この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

スポンサード・リンク

 

~ここから本編が始まります。~

内宮の「おはらい町」と「おかげ横丁」に寄って行くなら、クルマは伊勢市営宇治B1~4の駐車場へ。

伊勢神宮 おはらい町

「伊勢神宮 」の筆者の歴訪記録

※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。

2010.01.24
2013.02.03
2014.09.27
2021.02.13
2023.09.24
2023.10.13

※「伊勢神宮」での現地調査は2023年10月が最新です。

伊勢神宮周辺の市営駐車場と、その車中泊事情

伊勢神宮 市営駐車場

「外宮」の駐車場と車中泊事情

「内宮」参拝時の
駐車場利用における留意点

「内宮」周辺の
市営駐車場マップと駐車料金

「内宮」にもっとも近いのは、A1

「おはらい町」と「おかげ横丁」を
歩くなら、B1~4駐車場へ

周辺の入浴施設&買い物施設

スポンサード・リンク

 

伊勢神宮「外宮」の駐車場と車中泊事情

まずは伊勢を初めて訪れる人に向けてだが、伊勢神宮には「外宮」と「内宮」があり、両者は5キロほど離れている。

つまりどちらかの駐車場にクルマを駐め、両方歩いて参拝するというのは、往復と神宮内の散策を加味すると、たぶん15キロ近い距離になる。

平坦な道とは云え、普段から登山でもしていない限り、無謀なるチャレンジといっても過言ではないだろう(笑)。

伊勢神宮の「外宮」には、360台を収容するトイレ付きの広い無料駐車場があるのだが、利用時間に2時間までの制約がある。

もっとも、参拝にはそれで十分だと思う。

加えて参拝時間が終了すると閉鎖されるため、どのみち車中泊はできない。

「内宮」参拝時の、駐車場利用における留意点

次は「内宮」に近い市営駐車場についてだが、ここにも重要な留意点がある。

それが「誘導」だ。

正月や節句の時期に、人と同じ時間にやって来くれば、路上で係員に五十鈴川公園の「臨時駐車場」(現在は1回1000円)へと誘導される。

宇治浦田の交差点は渋滞で身動きがとれず、言われるがままにしか動けない。

そうなってしまえば、もうこの先を読む意味がなくなる(笑)。

伊勢神宮

ちなみに、伊勢神宮には年間およそ600万人の参拝客が訪れているが、世界遺産の白川郷でさえ、年間客数が200万人に到達しないことを考えれば、その数がいかほどのものかの察しがつくと思う。

仮にそのうちの3割がマイカーだとすると200万人、1台に平均2人が乗車しているとしたら、台数は100万台、それを365日で割ると1日あたり2340台…

対して、市営駐車場のキャパは全部で1758台しかない。

ということは…

入れ替えがあるとはいえ、平日でも駐車場の稼働率は133%になり、ピークの時間帯には入庫待ちが出ている可能性がある。

つまり

事前に、その日に伊勢神宮の行事があるかないかを確認しておくことは非常に大事で、スケジュールの調整が難しい場合は、多少の出費を伴っても、下記の市営有料駐車場で「前泊」するほうが無難ということになるだろう。

伊勢神宮の年間スケジュールはこちら。

スポンサード・リンク

 

「内宮」周辺の市営駐車場マップと料金

内宮周りの市営駐車場は、大きくAとBの2つのエリアに分かれている。

A.伊勢神宮内宮前エリア
A1,A2,A4駐車場
総収容台数 260台

B-1.伊勢市営蒲田エリア
B1,B2,B3,B4駐車場
総収容台数 538台

B-2.五十鈴川河川敷エリア
B5,B6駐車場
総収容台数 960台

なお2012年から伊勢市営駐車場は有料化され、車中泊にお金がかかるようになった。

というか、今の人にすれば「へぇ~、伊勢神宮って昔はタダで車中泊ができたんだ!」ってことなんだろうね(笑)。

【利用料金(全エリア共通)】
7時~17時:入庫後1時間迄無料、2時間迄¥500、以降30分毎¥100
17時~7時:入庫後1時間迄無料、2時間迄¥100、以降30分毎¥100

伊勢神宮 駐車場

<備考>
※伊勢志摩スカイラインにて内宮周辺市営駐車場の領収書を提示すると、軽・小型・普通車の通行料金が2割引になる。
※夜間(17時~翌朝7時)に入庫した場合は、400円引になる。
※自動精算機は2千円札、5千円札、1万円札は使用不可。

なお営業時間は駐車場によって異なる。

【終日営業している駐車場】
A1・B1~B4

仮にここで車中泊をするとしたら、

入浴と食事を済ませて19時に到着し、翌朝参拝を終えて10時前に出庫したとすると、

料金は20時から翌朝7時までの12時間分のうち、2時間が100円、以降10時間が2000円、さらに8時から10時までの3時間が600円、そこから割引の400円を引いた2300円になる。

以上のことを踏まえた上で、以下のガイダンスへと進もう。

「内宮」にもっとも近いのは、A1

伊勢神宮 A1駐車場

伊勢神宮に行く目的が「神宮参拝」だけという人には、境内にもっとも近いA1駐車場がお勧めだが、想像通り朝は早くから満車になる。

以前はA1.A2と分かれていた。

現在はゲートが統合されているため、A1とのみ表示をしている紹介サイトも多いが、駐車場内は昔の名残で、A1スペースとA2スペースに分かれている。

伊勢神宮 A1駐車場

こちらが入口。

A1は、Bゾーンを合わせた市営駐車場の中で一番ゲートの幅が広く、キャブコンのキャンピングカーも入庫しやすそうだ。

伊勢神宮 A1駐車場

A1にはトイレがあって、終日営業しているので車中泊が可能。

伊勢神宮 A1駐車場

中はウォシュレットに改修されている。

伊勢神宮 A1駐車場

路面がフラットで車中泊に適しているのは、トイレに向かって右側にある、狭いほうのA1駐車場のスペースだ。

買物は「おはらい町」の中に24時間営業のファミリーマートがあるが、町並みに同化させた外観になっているため、ちょっと分かりづらい。

なおA1にクルマを停めると、表参道の「おはらい町」へは、わざわざ戻るかたちで出向くことになる。

そのため「神宮参拝」と「おはらい町」の両方を楽しみたい人は、あえて少し離れたBエリアにクルマを駐め、そこから「おはらい町」を通って「神宮参拝」に出かけるほうが無駄がない。

というより、それが正しい”お伊勢参り”といえるのかも(笑)。

おはらい町を歩くなら、B第1~4駐車場へ

「内宮」まわりの市営駐車場は、名前が以前と変わっており、現在の伊勢市オフィシャルサイトでは、かつての「宇治浦田街路広場駐車場」を「伊勢市営宇治第1~6駐車場」と表記している。

伊勢神宮の駐車場を紹介している個人サイトには、旧名のまま記載しているページもあるので、市外から来る参拝者にとってはややこしい話だが、両者は同じだ。

写真のマップも無料当時のもので、そこに現在のナンバーリングをしている。

伊勢神宮 B4駐車場

さて。

周辺に公衆トイレ、赤福の支店と食事処、さらにコンビニのファミリーマートに、観光案内所から交番まで揃っているのが、B1~4の駐車場だ。

こちらの駐車場は全部24時間営業で、車中泊にも対応している。

伊勢神宮 B1駐車場

悩ましいのは、B1~B4の広場エリアには高さ制限があり、2.4メートル以上の車両が利用できないこと。

ハイルーフにソーラーパネルを載せた筆者のハイエースがギリギリ通れる程度なので、キャブコンはもちろん、容量の大きなルーフボックスを載せているミニバンでも苦しそうだ。

ただし写真のB1は他に比べてゲートの幅が広く、屋根を迂回して出入りができるかもしれない。

伊勢神宮 B1駐車場 トイレ

こちらがB1の敷地内にある24時間トイレ。

伊勢神宮 B1駐車場 トイレ

中はウォシュレットに改修済みだ。

伊勢神宮 B4駐車場 トイレ

いっぽうこちらは、2019年にB4駐車場内に新しくできた「宇治浦田街路広場公衆トイレ」だ。

もちろん中にはウォシュレットを完備しているのだが、利用時間は6時~19時となっており、年末年始以外は24時間利用ができないらしい。

とはいえ、すぐ近くにファミリーマートがあるので何とかはなる(笑)。

さて。

駐車場の近くにある地下道の「内宮おかげ参道」をくぐると、「おはらい町」のスタート地点に出られる。

おかげ横丁

「おはらい町」と「おかげ横丁」は、「内宮」の鳥居前町を見事に整備した江戸町風のお土産&飲食街で、筆者が知る上では、「高山」や「妻籠宿」よりも遥かにエキサイティングだ。

伊勢参りに来て、ここを歩かないのはもったいない…

続いてBゾーンには1~4の広場エリアに加え、さらに両岸で約1000台を収容できる河川敷のB5.B6がある。

B5は精算機の屋根が出っ張っていないので、高さはキャンピングカーでも大丈夫だと思うが、幅が狭いので車種によっては無理かもしれない。

対岸のB6にはその心配はないようだが、トイレがない。

もっとも河川敷の駐車場は2つとも夜間は閉鎖されるので、それは利用上の大きな障害にはならないだろう。

スポンサード・リンク

 

周辺の入浴施設&買い物施設

「内宮」周辺に温泉はないが、スーパー銭湯がある。

伊勢・船江温泉 みたすの湯
約8キロ・15分
☎0596-29-4126
平日700円・土日祝800円
9時〜23時(受付最終22時30分)
年中無休

中には人口の高濃度炭酸泉の湯船もあって悪くはない。加えて隣に大きなスーパーがあるのもありがたい。

伊勢神宮で車中泊をする日は、先に他を観光しておき、伊勢に入ったら「外宮」を参拝して、入浴後に内宮に到着するのが、一番ロスのない方法だ。

しかも17時以降に入庫すれば、400円割引になる。

なお以下の記事には、伊勢神宮参拝の「前泊」「後泊」に適した車中泊スポットを、道の駅や高速道路の休憩所を含めて6ヶ所紹介しているので、合わせて参考にしてみていただきたい。

スポンサード・リンク

 

伊勢神宮 車中泊参拝ガイド

車中泊で行く伊勢神宮

※記事はすべて外部リンクではなく、オリジナルの書き下ろしです。

おはらい町
日本人によく分かる「お伊勢参りの話」
伊勢神宮参拝時の留意点と外宮・内宮の見方・見どころをご紹介。
外宮
伊勢神宮最大の謎は外宮の存在。「豊受大神」の実像とは? 
伊勢神宮の「外宮」に祀られている「豊受大神」のルーツを詳しくご紹介。
伊勢神宮
大人の伊勢神宮との向き合い方
「考古学」と「歴史学」から見た、伊勢神宮の創建にまつわるお話です。
おかげ横丁
「おはらい町」と「おかげ横丁」の歴史と、お勧めのソウルフードをご紹介。
赤福本店
赤福本店 ”行く前に知っておきたい”いい話
「おはらい町通り」にある「赤福本店」の食レポと、その知られざる秘話をご紹介。
伊勢神宮の市営駐車場の詳細と個別車中泊事情
伊勢神宮周辺の市営駐車場とその車中泊事情を個別に詳しくご紹介。
伊勢神宮 B4駐車場
伊勢神宮参拝に使える車中泊スポット7選
伊勢神宮参拝の「前泊」と「後泊」に適した、7つの車中泊スポットを一挙公開。

伊勢志摩 車中泊旅行ガイド

車中泊で旅する伊勢志摩

車中泊で旅する伊勢志摩
最新情報満載! 伊勢志摩 車中泊旅行ガイド
松坂・伊勢・二見浦・鳥羽そして志摩半島をめぐる車中泊旅行ガイドのトップページです。
おはらい町
日本人によく分かる「お伊勢参りの話」
伊勢神宮参拝時の留意点と外宮・内宮の見方・見どころをご紹介。
おかげ横丁
伊勢神宮の「おはらい町」と「おかげ横丁」の見どころ
伊勢神宮「内宮」の門前町の見どころと食べどころをご紹介。
伊勢神宮 B4駐車場
伊勢神宮の参拝に利用できる車中泊スポット6選
伊勢神宮参拝の「前泊」と「後泊」に適した6つの車中泊スポットを一挙公開。
二見浦 夫婦岩
伊勢の二見浦の見どころ・アクセス・駐車場&車中泊事情
伊勢神宮にゆかりの深い、二見浦興玉神社と夫婦岩に関する記述です。
鳥羽の見どころと、クルマ旅での活かし方
二見浦から近い鳥羽の見どころと、関東方面からショートカットできるアクセスルートをご紹介。
鳥羽水族館 ラッコ
鳥羽水族館の”推し”は、ラッコとジュゴン。
希少海洋動物のラッコとジュゴンが見られる、鳥羽水族館を詳しくご紹介。
ともやま公園 桐垣展望台
クルマでめぐる志摩半島の見どころ
クルマでめぐる志摩半島の見どころを詳しくご紹介。
横山展望台
志摩半島のベスト絶景スポット「横山展望台」 リアルアクセスガイド
志摩半島屈指の絶景を誇る「横山展望台」への、マイカーアクセスを含めた、実戦に基づくリアルな観光情報です。
的矢かきテラス
伊勢志摩の絶品グルメに舌鼓! 的矢かきテラス(佐藤養殖場)
三重ブランド「的矢かき」が食べられる佐藤養殖場直営店「的矢かきテラス」の食レポです。
松阪城下町 中高年車中泊旅行者のための半日観光ガイド
冬の伊勢参りに抱き合わせたい松坂市内の見どころをご紹介。
松阪・伊勢・志摩半島 関連記事一覧
松阪・伊勢・志摩半島 関連記事一覧
これまでに取材してきた松阪・伊勢・志摩半島に関するすべての記事の一覧です。
タイトルとURLをコピーしました