この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
お風呂からドッグランまで、フル装備された東名高速道路の「高規格サービスエリア」
上り東京行きの設備も充実しているが、下り名古屋行きはさらにすごい(笑)。おそらく日本のサービスエリアでは、広さも質もここがナンバーワンだろう。
特筆すべきは、お風呂とゴージャス極まりない足湯のある2階だ(笑)。
「足柄浪漫館・あしがら湯」は、富士山の天然水の沸かし湯だが、バナジウムが多く含まれているせいか、お湯の肌触りは柔らかい。
おそらく成分上、日本の温泉基準を満たさないために「温泉」とは明記できないのだろうが、気持ちの良さでは引けをとらないと思う。
料金は平日670円(土日は700円)、営業時間は午前10時から翌朝8時まで。また隣にはコインランドリーもある。
圧巻はこの「金太郎ラウンジ」だ。カフェ感覚の足湯(有料)に加えて、漫画を備えた休憩室や、マッサージ・チェアなどが置かれ、スーパー銭湯顔負けの充実ぶり…。
まさに「どうぞ、車中泊してください」といわんばかりだ(笑)。
いっぽう、フードコートも店揃えが面白い。
ココイチに吉牛、さらにロッテリアなど、旅だからといって「特に珍しい食事でなくても構わない」と思っている筆者のようなタイプにはピッタリだ。
だが驚いたのは、外の屋台に大阪で人気のたこ焼店「くくる」があること。8個で680円と、比較的リーズナブルでお勧めだ。
もちろんコンビニもちゃんとある。
今度は車中泊事情について。
これは上り側にも共通していることだが、足柄SAのトラックのマナーは、群を抜いて悪い。
駐車区画が空いていてもこういう停め方をするし、もちろんエンジンはかけたままだ。つまり、奴らが侵入できないエリアに駐車しないと静けさは得られない。
それが可能なエリアは、サービスエリアの本館に向かって左側にあたるこの駐車場だ。建物の近くにはポールが立てられ、大型車は侵入できないように図られている。
ポイントは本線からサービスエリアに入る際に「小型車」の表示に従って一番奥まで進むこと。スマートインターへの進入路を通り過ぎたところが、このエリアになっている。
なお、ドッグランは建物の裏側に用意されている。ただし小型犬専用と明記されている。
時間があれば、上り線の記事もぜひ。
世界文化遺産「富士山」 車中泊旅行ガイド
車中泊でめぐる「富士山ー信仰の対象と芸術の源泉」をテーマにした、オリジナルのマイカー旅行ガイドです。