この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「道の駅 メルヘンおやべ」は金沢市内から比較的近い、穴場で一級品の道の駅。
道の駅 メルヘンおやべ【目次】
「道の駅 メルヘンおやべ」のロケーション
石川県との県境に近い富山県の「道の駅メルヘンおやべ」から、金沢城までは約30キロ・45分。比較的近いとは云っても、そこそこの距離がある。
だが、2015年に北陸で初めてとなるアウトレットモール「三井アウトレットパーク 北陸小矢部」ができたことで話題を呼び、近年は県外ナンバーのクルマも多く見かけるようになったという。
とはいえ、観光客にとって能登半島の「付け根」にある小矢部は、能登半島に行くにしても、魚津や黒部に行くにしても通過されやすい町で、筆者もよもやそこに、これほど車中泊に適した道の駅があったとは、つい最近まで知らなかった。
「道の駅 メルヘンおやべ」の存在を知るきっかけになったのは、石川県にある「道の駅 倶利伽羅源平の郷」。

「道の駅 メルヘンおやべ」の施設
外観はサービスエリアぽくて「ぱっ」としないが(笑)、この道の駅の充実度には眼を見張るものがある。
まず驚いたのがコインシャワー。
コインシャワーがある道の駅は他にもあるが、期間が限られていたり、普段は使用不可だったりして、高速道路の「シャワーステーション」のように、誰もが自由に利用できるところは本当に限られている。
ただ、ここは歩いて行けるところに「森の風」という立派な日帰り温泉がある。ただし入浴料は950円。ゆえに倹約派には、10分200円というのはありがたいはずだ。
メインの施設の裏側には広々としたドッグランがあって、「大型犬」「小型犬」用の2ブースが用意されている。隣が駐車場になっているのも親切な設計だ。
ほとんどが1000円以下で食べられるリーズナブルな食堂。
グルメにこだわらない車中泊の旅人にとって、道の駅の食堂はこうあってほしいというお手本のよう(笑)。
筆者が食べたのは、「稲庭うどん」に似た、細麺で喉越しのよい富山の特産「氷見うどん」750円。こういうご当地メニューもちゃんとある。
見た目でわかるように、つゆは関西風のカツオだしが効いた甘め。今でこそ新幹線で東京と結ばれているが、北陸は元々関西とのつながりが強い。
うまい・まずいは、語るよりコレがいちばん。「一見は百聞に如かず」だ(笑)。
売店にも地域性を感じさせる品揃えが目立つ。
これはもう、「今日は一杯飲んで泊まっていけ」と云われているようなものだ(笑)。
室内ではあるが、ちゃんと可燃物用のゴミ箱も置いてある。
「道の駅 メルヘンおやべ」の車中泊好適度
道の駅 メルヘンおやべ オフィシャルサイト
「道の駅 メルヘンおやべ」の最寄りの温泉と周辺買い物施設
ドッグラン側の駐車場から、歩いて5分もかからないところに、大きな日帰り温泉がある。
天然温泉 風の森
☎0766-92-2626
大人950円
9時~22時(受付最終21時)
コンビニもスーパーマーケットも、ついでにホームセンターの「コメリ」も、道の駅の周りにある。
なお「天然温泉 風の森」の道路向かいが「三井アウトレットパーク 北陸小矢部」なので、そこへも歩いていくことができる。
まさに利便性抜群、「いたれりつくせり」な道の駅といえるだろう。