この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
狙い目は、「兼六上」と「兼六下」。
クルマで金沢を観光する旅行者にとって、「メッカ」と呼べる場所は、この交差点付近になると思う。
だが、兼六園・金沢城公園周辺の駐車場事情は、どのサイトを見てもあまりいいようには書かれていない。
しかし、たとえそうだとしても、車中泊旅行者にはどうにかしないといけない事情がある。
もちろん、郊外の駅前駐車場にクルマを停め、そこから電車やバスで「パーク&ライド」する手はある。
だが行動範囲の広い車中泊旅行者にとって、「金沢は寄り道先」であって、その目は遠く能登半島に向いている。そこが、旅館やホテルを利用する「金沢オンリーの旅行者」との大きな違いだ。
つまり、半日程度のことにそこまでして… というのが素直な旅人の想いであって、それはキャンピングカー乗りにも共通している。
車高2.2メートル以下なら、「兼六駐車場」が規模も大きく便利
ミニバンや軽のワンボックカーなどの普通車で旅をする人にイチオシなのは、収容数210台を誇る石川県営の兼六駐車場だ。
兼六駐車場の魅力は、何と云ってもこの立地。もちろんそれゆえに集中する。
兼六駐車場
普通車(24時間利用可能)
7時~22時/最初1時間350円、超過30分毎150円
22時~翌朝8時/1泊1,060円
ただし2.2メートルの高さ制限があるため、背の高いキャンピングカーは入庫できない。
兼六駐車場は、ただいま長期リニューアル中
なぜこの話を最初に持ってきたかと云うと、実はちょっと前まで、ここにはキャンピングカーも停めることができたからだ。
写真はリニューアル前の兼六駐車場。当時はバスが停められる平面スペースがあったので、ハイエースやキャブコン、バスコンでも駐車可能だったが、現在は取り壊され、バスの駐車場は別の場所に移転している。
筆者もそうだったが、「ここがあるから朝早く行けば大丈夫」という考えは、もはや通用しない。
おかげで金沢観光はちょっと厄介なことになってしまった。
なお、新しい兼六駐車場は現在1棟だけが営業しているが、上記の旧敷地にも同様の立体駐車場が建てられる予定とのこと。とほほ…
ハイエースの代替え候補ナンバーワンは、石引駐車場
石引駐車場は、兼六駐車場の前の坂を登った頂上あたりに位置する、同じ県営の駐車場で、370台の収容が可能。
ゲートには車高2.2メートルと書かれているが、実際はかなり余裕があるようで、写真をみると車高2.74メートルのアミティーが中に停まっている。
なお、マイクロバスや大型のキャンピングカーは、駐車場ゲートの手前に3台分の駐車スペースがあるが、予約制らしいので事前に電話(076-223-2285)で確認を。
普通車
24時間(年中無休)
最初1時間まで200円、以降1時間ごと100円
7:00~10:00までに入庫し、18:00までに出庫した場合最大900円
マイクロバス
8:00~19:00/最初1時間1,150円、以降1時間ごと100円
土日祝日限定だが、大型のキャブコンにはNTTホリデーパーキングがお勧め
ここはネットで検索してもなぜか出てこないのだが、石引駐車場のすぐ近くにある「NTT西日本出羽町ビル」が、敷地内の空きスペースを土日祝限定で有料開放している。
ゲートがないので高さの心配はなく、奥にはクレアも停まっていた。
駐車料金も1回600円と格安だが、車中泊までできるかどうかはわからない。
コインパーキングは数件あるが、どこも台数が少なく激戦。狙いは早朝9時まで。
「兼六下」から「兼六上」までの間には、覚えているだけでも4件のコインパーキングがあるのだが、どこも10台前後しかスペースはなく、休日は朝10時までに埋まってしまうようだ。
ここでは、筆者が利用したその中のひとつを紹介しておこう。
兼六下駐車場 10台
月〜金料金 30分¥100(17:00〜8:00は60分¥100)
土日祝料金 0:00〜24:00 60分¥300
最大料金 全日8:00〜17:00 ¥1000(17:00〜8:00 ¥300)