この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

車中泊ができるのは、「東金沢駅」の近くにある、くるま旅クラブの「湯YOUパーク」に加盟する、日帰り温泉施設「湯けむり屋敷 和おんの湯」の駐車場
湯けむり屋敷 和おんの湯【目次】
「湯けむり屋敷 和おんの湯」のロケーション
金沢の見どころが集中している金沢城公園の近くには、無料はもちろん、有料でも車中泊スポットが見当たらない。
そのため筆者だけでなく、多くの旅人は「日中」に金沢の街を観光して、郊外の道の駅に泊まり、翌朝能登方面に移動していると思う。
だが日本最大級とも思える城下町「金沢」を、ワンデイで見て周るのは「至難の業」だ。たとえ時間が許しても、中高年は「足」がついていかない(笑)。
ということは… 途中に車中泊をはさんで、観光を初日の午後と、2日目の午前中に分けると、うまくいく計算になる。
これから紹介する「湯けむり屋敷 和おんの湯」は、それがスムーズにできる条件を兼ね備えた、お勧めの車中泊スポットだ。
「湯けむり屋敷 和おんの湯」の施設
「湯けむり屋敷 和おんの湯」は、金沢城公園の石川門から約3.5キロ、クルマで10分ほどのところに建つ日帰り温泉施設で、中に食堂を持つ、いわゆる「スーパー銭湯」だが、くるま旅クラブが主催する「湯YOUパーク」に加盟し、有料で駐車場での車中泊を受け入れている。
車中泊を希望する場合は、温泉の受付で申し込みをし、先に料金を支払うのだが、券売機に「車中泊」のボタンがあるのには驚いた(笑)。
ここからも、けっこう利用客がいることが伺えるのだが、「湯けむり屋敷 和おんの湯」は「くるま旅クラブ」の会員でなくても泊まれる。
通常の宿泊料金は電源無しで2300円だが、会員には300円の割引特典が適用され、2000円で済む。
だがそんなことより、筆者は以下の2点からこの「湯けむり屋敷 和おんの湯」を高く評価している。
ひとつは、敷地内に約20台が泊まれる車中泊客専用のスペースを設けていること。5台前後のRVパークが多いことを考えると、20台は「大規模」とも呼べる数値だろう。
ただ専用といっても、ここは従業員と、第一駐車場が満車時に一般の入浴客も利用している。
駐車場は概ねフラットで、とても静か。鉄道の高架には近いが、夜間は走らないので気にならない。
また駐車場内には電源が4ヶ所用意されており、別途1泊700円で利用できる。
ちなみに、24時までは温泉施設のトイレが使えるが、24時から翌朝5時までは閉鎖されるため入館できない。
やむを得ない場合は、約300メートルほど離れた24時間営業の「マックスバリュ東金沢駅前店」まで行こう。
もうひとつは、JR線の「東金沢駅」まで歩いて5分ほどで行けること。
「金沢駅」まではわずか一駅で、日中は20分間隔で電車が運行している。しかも嬉しいことに、「湯けむり屋敷 和おんの湯」は12時にチェックインできる。
つまり一番にチェックインを済ませたら、午後から電車とバスで観光に出かけることができるのだ。
筆者はこの作戦で、まず「ひがし茶屋街」まで出て、それから金沢城公園を経て兼六園のライトアップを鑑賞し、帰りは兼六園からタクシーで戻ってきたが、料金は1,260円だった。
なおチェックアウトは10時までなので、翌朝は8時前にクルマで出発し、今度は県営の駐車場に入庫して、「にし茶屋街」や「長町」など、前日に見残したエリアをまわっている。
冒頭の「途中に車中泊をはさんで、観光を初日の午後と、2日目の午前中に分けると、うまくいく」というのは、この経験を元に記している。
「湯けむり屋敷 和おんの湯」の車中泊好適度
湯けむり屋敷 和おんの湯 オフィシャルサイト
「湯けむり屋敷 和おんの湯」の温泉
湯けむり屋敷 和おんの湯
☎076-251-8889
早朝入浴
5時~9時 大人560円
通常入浴
9時~ 大人720円
通常入浴
夜10時~ 大人650円
営業時間:5時~24時
毎週月曜日あさ10時開店
祝日の場合翌日火曜日10時開店
定休日:無休
早朝風呂は毎週月曜日定休
「湯けむり屋敷 和おんの湯」周辺買い物施設
コンビニ
約500メートルのところにファミリーマートがあるほか、周辺に多数。
スーパーマーケット
「マックスバリュ東金沢駅前店」まで約300メートル。