「クルマ旅のプロ」がお届けする車中泊温泉旅行ガイド
「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。

「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。

失敗しないための、車中泊温泉旅行ガイド
クルマ旅のプロがまとめた、北海道から九州まで車中泊で出かけたい全国の温泉地ガイドの決定版。
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和倉温泉のルーツは、加賀藩御用達の湯治場
和倉温泉は語源の「湧く浦」が示す通り、海岸で白鷺が傷を癒しているのを漁師が発見したと伝えられている。
そのため昔は干潮時にしか温泉を利用することができなかったが、近世に七尾城主の畠山氏、加賀藩の前田氏によって共同浴場が置かれ、湯治場として整備された。ただ温泉地として本格的に開発されたのは明治時代以降だ。
2011年にリニューアルオープンした「総湯」の暖簾をくぐると、中はまるで観光案内所のよう(笑)。
浴室もモダンで露天風呂まであり、古い温泉地の「共同温泉」の域を超えている。これで入浴料460円、ボディーソープ・シャンプー完備だから驚く。
ちなみに和倉温泉は、源泉を一括管理して各旅館や温泉施設に配湯しているため、どこの施設も泉質はかわらない。
それもあって、総湯は「源泉かけ流し」ではなく、循環ろ過しているようだが、加水はされていない。
お湯に目を向けると、源泉温度は82.4℃でpH値は7.8。
成分総計:19,320mg/kg
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(弱アルカリ性・高張性・高温泉)
泉質別適応症:切り傷、末梢神経障害、冷え性、皮膚乾燥症
余談になるが、この写真はリニューアル前の総湯。
当時は入口の前に、高温のお湯を利用して卵が茹でられる場所があったのだが、改装後は撤去されてしまった。
これも和倉温泉に立ち寄る楽しみのひとつだっただけに残念だ。
なお、無料駐車場は2ヶ所あわせて90台分用意されているが、総湯に近い方は20台入るかどうかで、時間によってはこういう状況になる。
和倉温泉「総湯」 オフィシャルサイト