「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
伊東温泉は車中泊の旅先に好適で、居心地のいい温泉町
伊東温泉【目次】
伊東温泉のロケーション
北に熱海、西に修善寺、そして南に河津・下田と、3つの方角に道が開けた伊東温泉は、動きやすさに利便性を兼ね備えた、伊豆半島屈指と呼べる車中泊のオアシスだ。
ゆえに関東・東海いずれの方面から来ても、伊豆半島を旅するなら、伊東温泉の車中泊事情を知っておいて無駄になることはないと思う。
伊東温泉の歴史
♪伊東に行くならハ・ト・ヤ。電話はヨイフロ♪
大阪在住の筆者が、半世紀以上前の少年時代に刷り込まれたこのCMソングは、当時の伊東温泉の繁盛ぶりを、きっと何より雄弁に物語っていると思う(笑)。
伊東温泉の開湯は平安時代とされ、江戸時代には徳川家光への献上湯を行い、湯治場としても栄えたことで知られている。
温泉は大分県の別府温泉・由布院温泉次ぐ湧出量で、群馬県の草津温泉や和歌山県の白浜温泉を凌ぎ、なんと本州随一を誇っている。
伊東温泉のシンボルは東海館
「東海館」は東海道線が熱海駅まで開通した1928年(昭和3年)に創業した、昭和初期の建築様式をそのまま残す木造3階建ての元・温泉旅館。
現在は旅館を廃業し、伊東温泉の有料観光・文化施設になっているが、館内は各階、各部屋ごとに意匠が異なり、趣向を凝らした内装は今でも健在だ。
東海館
☎0557-36-2004
おとな200円
9時~21時(受付最終20時)・毎月第3火曜定休
伊東温泉の共同浴場 ”七福神の湯”
伊東温泉の温泉街には、現在10軒の共同浴場が存在しており、一般の観光客でも200円から300円で利用できる。
そのうちの8つの浴場に七福神が飾られ、”七福神の湯”と呼ばれている。
伊東温泉のランチにお勧めしたい「支那そば福々亭」
「支那そば福々亭」は、「ラーメンの鬼」と呼ばれた佐野実の弟子が営む伊東駅の近くにある行列店。
注文したのは900円の「醤油わんたんめん」だが、ご覧の通り「大盛り」かと思うほどの量で運ばれてきた。
伊東温泉の車中泊事情
伊東温泉には、市街地から少し離れた国道135号沿いに、車中泊旅行者によく知られた道の駅がある。
2001年に開業した「道の駅 伊東マリンタウン」は、大型化が目立つ最近の道の駅の「元祖」ともいえる存在で、観光地にある道の駅では、富山県の氷見、熊本県の阿蘇と肩を並べ、温泉地にある道の駅では、ナンバーワンの呼び声高い車中泊環境を有している。
また2019年に放送された車中泊のドラマ「絶メシロード」では、ロケ地としても使われている。
周辺の観光スポット
冒頭で記した通り、伊東温泉は北・西・南のいずれの方角にも道が開けているが、旅人の多くはここから南下していくルートを辿ると思う。
その際に立ち寄りやすいお勧めの観光スポットが次の2つ。
両者には深い関係があるので、ぜひセットで訪ねていただきたい。
出かける前に知っておこう!
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