車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年10月時点の「道の駅 パーク七里ヶ浜」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 パーク七里ヶ浜」は、風光明媚な「熊野古道・浜街道」に面し、観光案内所とスーパー、さらにコインランドリーもある”旅の宿”にお勧めの道の駅。
道の駅 パーク七里ヶ浜 DATA
道の駅 パーク七里ヶ浜
〒519-5204
三重県南牟婁郡御浜町大字阿田和4926番地5
☎05979-2-3600
営業時間
観光センター :9時~17時30分・不定休
ショッピングセンター :9時~21時・年中無休
「道の駅 パーク七里ヶ浜」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第5回
登録日/1994年4月26日
●1986年:第三セクター「パーク七里御浜」が開業。
●1988年:ショッピングセンター「ピネ」が開業。
●1994年: 道の駅に登録
●2020年:七里御浜ツーリストインフォメーションセンターが開業。
●2023年:RVパークを開設。
「道の駅 パーク七里ヶ浜」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.10.12
2012.10.06
2016.11.04
2021.02.12
※「道の駅 パーク七里ヶ浜」での現地調査は2021年2月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年9月に更新しています。
道の駅 パーク七里ヶ浜【目次】

「道の駅 パーク七里ヶ浜」のロケーション
「道の駅 パーク七里ヶ浜」は、熊野灘に沿って走る国道42号沿いの道の駅で、「七里御浜海岸」の目の前に建っている。
「七里御浜海岸」は、熊野市から紀宝町までの約22キロに及ぶ、日本で一番長い砂礫海岸で、「日本の渚百選」や「21世紀に残したい自然百選」といった、全国の景勝地に名を連ねている。
「道の駅 パーク七里ヶ浜」は、国道42号に架かる陸橋で、その「七里御浜海岸」と通じており、道の駅にクルマを駐めて散歩に出ることができる。
加えて「七里御浜」は、「熊野古道・伊勢路」の一部として使われてきた、文化的な価値を持ち合わせている。
かつては現在のJR熊野市駅あたりから熊野速玉大社に至る間に道はなく、「七里御浜」を歩いていたことから、このあたりは「浜街道」と呼ばれていた。
今でも当時の景観を高台から見下ろせる「松本峠」は、熊野古道・伊勢路の人気ルートになっている。
さて。
「道の駅 パーク七里ヶ浜」から、南の「道の駅 紀宝町ウミガメ公園」までは約4キロ、また北にある「道の駅 熊野・花の窟」までは約10キロ。
さすがに15キロ以内に、3つの道の駅は多すぎだろう。
車中泊の選択肢が、いっぱいあっていいんじゃない!
国政選挙に毎回足を運び、日本の赤字財政を憂うような、理性ある車中泊の旅人は、そんな脳天気なことは云わない(笑)。
観光的見地からも住民目線からも、ここには「道の駅」がひとつあれば十分だ。
たしかに「道の駅 紀宝町ウミガメ公園」は、1993年の道の駅の第1回登録時に認可された「日本で最初の道の駅」のひとつであり、「道の駅 熊野・花の窟」は世界遺産に隣接している。
いっぽう、ショッピングセンター「ピネ」を併設する「道の駅 パーク七里ヶ浜」は、1988年 に第3セクターの「パーク七里御浜」が開業した施設を、1994年に道の駅に登録した経緯を持つ。
立地と経緯、そして2020年6月に新たな観光案内施設を設けたこと鑑みれば、「道の駅が果たすべき3つの機能」を適切に果たしているのは、この「道の駅 パーク七里ヶ浜」であることは明白だ。
”道の駅の草分け時代”は、このような乱立が許されたかもしれないが、既に1000件を遥かに超える数の道の駅ができた現在は、一度統廃合を行い、地域バランスを見直すべき時期が来ていると思う。
三重県では、伊勢から津を経て鈴鹿そして四日市に至る伊勢湾沿いに、道の駅がわずか2件しかなく、これは誰が見たって「異常」だろう。
「道の駅 パーク七里ヶ浜」の施設
まず駐車場だが、公式サイトには250台と書かれているが、それはショッピングセンター「ピネ」の駐車場を含めた数で、写真の車中泊に適したスペースには、80台ほどしか停められない。
ウォシュレットを完備している24時間トイレは、前述した2020年に作られた観光案内所の隣にある。
そしてこのあたりが、「道の駅 パーク七里ヶ浜」のベスト車中泊ポイントだ。
こちらが巨大な物販飲食ブース。
公式サイトに「ピネ」という文字は見当たらないが、たぶんショッピングセンター「ピネ」とは、これのことだと思う。
この写真は2012年に訪ねた時のもの。
気候温暖な御浜町では、年中みかんが採れることから、改装後にビジュアルをオレンジに統一したようだ。
現在の1階2階には、写真の地場産直売場「浜街道」(9時〜17時30分)と、専門店が入店しており、コインランドリー(7時~21時)もある。
また中でスーパーのオオクワと通じているので、クルマを道の駅の駐車場に置いたまま買物に行ける。
こちらは3階にあるレストラン「ごちそうダイニング」で、営業時間は以下の通り。
ランチ:11時~14時(14時30分閉店)
※ディナータイムは現在休止中
ランチでもメニューはすべて1000円以上と高めで、いわゆる軽食系の麺類や丼ものはないようだ。詳細は以下のオフィシャルサイトで確認を。
だが駐車場の一画で、独り旅の親父が喜びそうな店を発見(笑)。
麺酒場 弁慶 御浜店
ランチ営業:11時30分~13時30分
夜の営業:17時30分~ 22時(LO/21時30分)
火曜・第3月曜定休
値段もリーズナブルで、云うことなしだね!(爆)。
残念なのは、近くに手頃な日帰り温泉施設がないこと。これで敷地内に温泉を掘り当ててくれたら、最高なんだけど。
「道の駅 パーク七里ヶ浜」の車中泊好適度
「道の駅 パーク七里ヶ浜」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内にあり、営業時間中に利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横に設置。
可燃物のゴミ箱は館内の片隅に隠すように置いてあった。よく探さないと見つけられないかもしれない。
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 パーク七里ヶ浜」の最寄りの温泉&買い物施設
ホテルニューパレス
道の駅から約12キロ・15分
☎0735-28-1500
おとな600円
16時30分~23時
不定休
※最寄りの「湯浴みぼっこ」は、現在日帰り入浴の受付はしていない。
コンビニ
ローソンまで約3.6キロ。
スーパーマーケット
「オークワ 阿田和店」が隣接している。
RVパーク 道の駅パーク七里御浜

出典:くるま旅
2023年6月に、駐車場の一画にRVパークがオープンしている。
電源代込みで2000円は格安。このロケーションなら利用価値は高そうだ。
●受付:☎05979-3-0333(9:00~17:00)
※WEB予約不可
●休館日:毎週水曜(祝日の場合は除く)
●利用料金(1泊1台):2000円(電源付きサイトのみ)
●駐車場サイズ:長さ 10m 幅 5m
※午前7時~午後9時の間は区画内でのサイドーニング展開可。イス・テーブルの使用も可。ただし車外での火気類の使用不可。
●利用可能台数:3台
●利用可能期間:通年
●チェックイン:11時~17時
●チェックアウト:10時30分まで
●ペット:可
●ゴミ処理(可燃ゴミのみ) ※ゴミ袋1枚100円
●電源:あり(施設利用料金に含まれる)
100Vもしくは200Vのいずれかをチェックイン時に指定。延長コードのレンタルあり(10m/300円)。
「道の駅 パーク七里ヶ浜」のアクセスマップ
EcoFlow ポータブル電源 RIVER 2 Pro 大容量 768Wh 70分満充電 リン酸鉄リチウムイオン電池 6倍長寿命 高耐...
三重県の道の駅 カテゴリー別一覧


車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門

この記事がよく読まれています。




