「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 賤母」は、中山道の「妻籠宿」に最寄りの道の駅
道の駅 賤母 DATA
道の駅 賤母
〒508-0501
岐阜県中津川市山口1番地14
☎0573-75-5255
営業時間
9時~17時
無休
「道の駅 賤母」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第6回
登録日/1994年8月4日
「道の駅 賤母」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2014.09.23
2015.10.25
2020.11.01
2022.11.22
※「道の駅 賤母」での現地調査は、2022年11月が直近で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2024年9月に更新しています。
道の駅 賤母【目次】
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「道の駅 賤母」のロケーション
「道の駅 賤母」は、「馬籠宿」から約6キロ・クルマで10分ほどのところにある。
おもしろいことに、筆者が初めて訪ねた時は長野県の道の駅だったが、2005年の越県合併により、現在は「馬籠宿」とともに、岐阜県の中津川市が所在地になっている。
さすがは越県合併を経験しているだけあって、売店の冷凍庫には、仲良く長野県と岐阜県の名物が収まっていた(笑)。
さて。
最寄りの「妻籠宿」は、69ある中山道の42番目の宿場町で、隣接する「馬籠宿」とともに「木曽路」を代表する観光名所になっているのだが、「妻籠宿」は1970年代の高度経済成長に伴い、全国の伝統的な町並みが姿を消してゆく中で、いち早く地域を挙げての「景観保全活動」に取り組んだことが評価され、1976年に国の「重要伝統的建造物群保存地区」の最初の選定地のひとつに選ばれた。
いっぽう「馬籠宿」は、1895年(明治28年)と1915年(大正4年)の火災により、古い町並みは石畳と枡形を残して、すべてが焼失してしまったという。
ただその後に復元され、今は商いをしていない一般の家でも当時の屋号を掲げるなど、史蹟の保全と現在の暮らしをみごとに共存させている。
「馬籠宿」から約9キロ離れた長野県の「妻籠宿」までは、中山道の「古道」を整備した「中山道自然歩道」が通じており、ハイキングコースとしても人気がある。
その「馬籠宿」「妻籠宿」と「中山道自然歩道」に関する情報は、以下の記事に詳しくまとめているので、行かれる方には間違いなく参考になると思う(笑)。
「道の駅 賤母」の施設
「道の駅 賤母」は一見すると、国道19号(旧:中山道)を挟む2つの駐車場を有しているように見える。
ただ公式には、宿場をイメージした駅舎のある側だけが道の駅になっている。
駐車場は中央の横断歩道を境に、駅舎に向かって左側が大型車中心、右側が小型車用にレイアウトされている。
路面には傾斜があるものので車中泊の共用範囲で、24時間トイレも小型車専用側にある。
外観は古いが、中はちゃんとウォシュレットに改修されている。
さて。
若者たちのブログやSNSを見ると、現在の「道の駅 賤母」の名物は、本格的な石窯で焼き上げるピザのようだ。
「日本の原風景」が売りの木曽まできて、なんでイタリアンやねん!
と大阪のおっちゃんはボヤきたくもなるわけだが(笑)、そんなことにおかまいなく、その情報を見た観光客が次々とやってくるので、週末は昼前から駐車が満員御礼になる。
ちなみに「石窯ピザ アスカ亭(☎080-5292-2446)」は、3~11月の土・日・祝の9時から18時に営業していて、行楽期は平日も営業するという。
ただ中高年の旅人は、同じ食べるならその土地らしいもののほうがいい。
そして嬉しいことに、石窯ピザとは正反対の純和風な駅舎に入ると、売店には中高年がニコニコしたくなる商品群が、所狭しと並んでいる(笑)。
そんなわけで、筆者は「栗きんとん大福」を選択し、クルマの中でいただいた。
昼と夜の寒暖差が大きい木曽の栗は、粒が大きく甘いことで知られている。
それに砂糖を加えて炊き上げ、茶巾で絞ったものが本物の「栗きんとん」で、芋のあんこで甘栗を包んだ、正月に食べるあの「栗金団」とは別物。
ゆえに漢字では「栗金飩」と書く。
ちなみに、道の駅がある岐阜県の中津川は「栗きんとん」の聖地だとか。
また「永野芽郁」がヒロインをつとめた、2018年上半期放送のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」を見ていた人なら分かると思うが、ドラマで「中村雅俊」が焼いていた「五平餅」も、このあたりの名物だ。
さらに木曽は地酒も多い地域だが、中でも「中乗さん」は、木曽に古くから伝わる民謡「木曽節」に登場する「筏乗り」から命名された、安くておいしい銘酒だ。
「木曽節」は、筆者の同年代ならこの歌詞を見ればわかるのでは。
♪木曽のナー 中乗りさん
木曽の御岳 ナンジャラホーイ
夏でも寒い ヨイヨイヨイ
ヨイヨイヨイノ ヨイヨイヨイ♪
それもわからなければ、この動画を見て思い出そう(笑)。
さらにお酒だけでなく、こういうものまで置いてあるから悩ましい(笑)。
とどめに「道の駅 賤母」では、驚くべき「からすみ」と出会った。
このあたりでは米粉でつくった蒸し菓子のことをそう呼ぶらしい。
酒飲みが知る「からすみ」といえば、ボラの卵から手間暇かけて作られる、濃いオレンジ色のねっとりした「高級珍味」で、今は国産品なら1本3000円から5000円ほどすると思う。
館内紹介の最後は食堂だが、営業時間は8時30分〜18時(ラストオーダー 17時30分)で、8時30分〜10時30分まではモーニングサービスとなっている。
メニューは幅広いうえに、醤油ラーメンが520円、ソースかつ丼950円、生姜焼き定食970円など、値段もリーズナブルですごくいい。詳しくは下で確認を。
いっぽう野外に目を向けると、「道の駅 賤母」の一画には、裏山から湧き出た「しずもの清水」が自由に汲める水場がある。
「道の駅 賤母」の難点を挙げるとすれば、トラックが近くに停まることだけだが、国道19号は通行量の多い幹線道路だけに、それは避けられそうにない。
静かな車中泊を望む人は、4キロほどしか離れていない「道の駅 きりら坂下」のほうが無難だろう。
「道の駅 賤母」の車中泊好適度
「道の駅 賤母」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館外にあり、24時間利用可能
缶・ビン・ペットボトル:同上
そもそも、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
しかも「道の駅 きりら坂下」は、それがごく当たり前に生じる環境だ。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 賤母」に最寄りの温泉&周辺買い物施設
クアリゾート湯舟沢
※クルマで約10キロ・20分
☎0573-69-5000
おとな平日700円
10時~20時(受付最終19時30分)
土日祝1000円
10時~21時(受付最終20時30分)
※なおハイシーズンは1100円
コンビニ
デイリーヤマザキまで約3.5キロ。
スーパーマーケット
「Aコープ坂下店」まで約4キロ。
「道の駅 賤母」のアクセスマップ
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