25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅 開国下田みなと」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
道の駅での車中泊に不安を感じる方は、こちらをご覧になってみてください。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 開国下田みなと」では、ハイエースでも屋根付きの駐車場で車中泊ができる。
道の駅 開国下田みなと
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「道の駅 開国下田みなと」のロケーション
「道の駅 開国下田みなと」は、日米和親条約により即時開港となった下田港の一角に建っている。
歴史ファンにとって下田は、幕末の志士・吉田松陰、そして坂本龍馬ゆかりの地として「外せない旅先」だ。
だが、こと早春に限っていえば、「河津桜まつり」の会場からいちばん近い道の駅ということになる。
ということで、夜間満車もありうる「道の駅 開国下田みなと」の混雑を避け、隣にある「まどが浜海遊公園」を利用する人もいる。ではなく「いた」(笑)。
この公園の駐車場は24時間出入りができ、終日使えるトイレが入口の建物にある穴場的存在だったのだが…
2019年9月に行くと、明らかに利用条件が変わっていた。
今は午後5時で閉鎖され、「利用時間外は駐車できません」と明記されたため、実質的に車中泊は不可能になっている。
とはいえ、広い敷地には坂本龍馬の銅像のほかに足湯もあり、車中泊ができなくても、朝のワンちゃんの散歩にはうってつけの場所であることは確かだろう。
念の為、下田の代替え車中泊スポットもあわせて記載しておこう。
「道の駅 開国下田みなと」の施設
「道の駅 開国下田みなと」の特徴は、駐車場に「屋根」があることだ。
このように二階部分が駅舎となっているおかげで、悪天候でも風雨にさらされる心配がない。
高さ制限は2.5メートルなので、キャンピングカー仕様のハイエースでも入ることができる。
特に河津桜まつりが開催される真冬は、晴れれば放射冷却でクルマが凍てつく季節だけに、FFヒーターのないミニバンなどの普通車にとって、それを遮断してくれるこの場所は、このうえなく快適な車中泊環境といえる。
ただしアイドリングをするとエンジン音が反響し、排ガスが付近に滞留して匂う。
ここでは車内にいても気になるくらいの人迷惑なので絶対に控えよう。
逆にそういう旅行者が多いと感じれば、あえてここを利用しない方法もある。
「道の駅 開国下田みなと」には、車高2.5メートルを超えるキャブコンなどの大型車両用に、もうひとつ青空駐車場が設けられており、そちらにもウォシュレット付きに改修されたトイレがある。
こちらは傾斜がほとんどなく、トイレの近くに駐車できるので、空いていて快適かもしれない。
ただし大型トラックも利用するし、すぐ近くが海なので、強風が吹くとモノに食らうことになる。
なお、ちょっとややこしいが、青空駐車場は2つに別れており、トイレがあるスペースは直接道路から出入りができるが、この写真のスペースは高さ2.5メートル制限がある駅舎の下を通らないと出入りができない。
よって車高が高いキャブコンが駐められるのは、15台くらいまでだろう。
2019年9月、「道の駅 開国下田みなと」の駐車場での車中泊が禁止されたという情報がネット上に流れたため、自らの目で確認してきた。
その結果、それらしき内容の表示で見つかったのはこれだけだ。
以前からあったものだが、これを「車中泊禁止」と受け止めるのは「拡大解釈」だろう。ただ長期滞在者がいたのは事実で、それを抑制するという意味では理解できる。
今度は館内の紹介に移ろう。
まず「道の駅 開国下田みなと」には、下田の観光案内所と伊豆半島ジオパークのインフォメーションが置かれている。
この道の駅の観光情報は、数ある道の駅の観光案内所の中でも群を抜いて豊富だ。
コンテンツ別に作られた下田観光協会作成のパンフレットは、実用的で分かりやすく、まさに観光地が作成すべき配布物の手本と云える。
また場内には3件の飲食店があり、地元の魚介類が味わえる回転寿司レストランは午後8時まで営業している。
特産の金目鯛の握りや棒寿司などもある。食べたいネタだけ狙い撃ちすれば案外安くあがるかも(笑)。
また一階にある食事処「さかなや」は、特産の金目鯛の煮つけと刺身の定食メニューが充実している。
写真は両方揃った「地金目定食」2000円。
ランチにしては値が張ると感じるかもしれないが、稲取や河津で食べるより格段に安いと思う。
また向かいの倉庫の一角には、朝7時から開いている「金目亭」もある。
なお、下田の特産品と云われる「金目鯛」に関する詳しい情報はこちら。
さて。設備の面では申し分のない「道の駅 開国下田みなと」の難点は、地デジの電波が弱いことだ。
強力なアンテナがあれば話は別だが、見たい番組のある日は、ここでの車中泊は避けたほうがいいと思う。
ただ打開策がないわけではない。
「道の駅 開国下田みなと」の車中泊好適度チェック!
「道の駅 開国下田みなと」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:屋外に設置されており、24時間利用可能
缶・ビン・ペットボトル:同上
かつては大きな可燃物のゴミ箱が、2階に置いてあった。
2022年2月。可燃物のゴミ箱はずいぶんサイズが小さくなっていた(笑)。
ただ代わりに館内に大きなゴミ箱が設置されている。
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 開国下田みなと」 最寄りの温泉&買物施設
温泉は、約4キロ離れた蓮台寺温泉にある「金谷旅館」が断然お勧め。
入浴料1000円は高いように思うかもしれないが、これほど風情のある温泉はそう多くはあるまい。
入れば納得、筆者はこの温泉に行くのも下田に足を運ぶ理由のひとつになっている。
最寄りのスーパーは、道の駅から約2キロ離れたところにある東急。
だが筆者のお勧めは、東急から1キロほど離れたところにある「フードストアあおき広岡店」だ。
下田の「あおき」は伊東温泉の店と同じくらい品揃えもいい。ただし河津の店はショボいので、行くなら下田がいいだろう(笑)。
「フードストアあおき広岡店」は鮮魚売り場に調理コーナーがあるので、金目鯛を買って刺し身にしてもらうことができる。
下田まで来る途中の「道の駅 天城越え」で格安の生わさびを仕込んでおけば、キャンピングカーでなくても、車内で極上の酒の肴にありつける。
ちなみにキャンピングカーなら、車内で自ら金目鯛を煮付けて食べることができる。もちろん自分で煮付けた金目は「まいう~」に決まっている(笑)。
ルーフベントとプラズマクラスターのおかげで、ほとんど車内に匂いも残らず完食させていただいた。
「道の駅 開国下田みなと」のアクセスマップ
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