25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、ひるがの高原から郡上八幡エリアにある、すべての道の駅の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

~ここから本編が始まります。~
車中泊の旅人にとって、道の駅はたくさんあればいいというものではない。

<その他の道の駅の紹介>
荘川と郡上八幡を結ぶルートはふたつある

このマップを見ればよく分かるように、一番上の「道の駅 桜の郷荘川(しょうがわ)」と一番下の「郡上八幡インター」を結ぶルートは、中央に「高鷲」や「明宝」のゲレンデがある高原地帯を挟んで、左右2本に分かれている。

ライダーの間で有名なのは、マップの右側を走る「飛騨・美濃せせらぎ街道」だ。
「東海北陸自動車道」が全線開通するまでの「高山」と「郡上八幡」を結ぶ主要ルートだった道で、途中には2つの大きな道の駅がある。
それはいいとして、
問題は反対側を「東海北陸自動車道」に沿うように走る、国道158号・156号だ。
このルートに”愛称”は見当たらないが、わずか50キロほどの間に、なんと道の駅が5軒もひしめいている。
車中泊の旅人ならご承知のように、『道の駅の役割』には”一丁目一番地”である「道路利用者の休憩施設」の他にも、「地域情報を発信する機能」、「地域連携を促進する機能」の合わせて3つがあると国交省は謳っているが、『それにしても…』だろう。
1993年に道の駅が誕生したことで、それまで全国各地の主要国道沿いに点在していた「ドライブイン」は、収益を失い次々と姿を消していった。
その犠牲を払ってまで、1000件を超える数の道の駅を配備したのだから、失業者のことを思えば、いつの時代になってもクルマ社会がなくならない限り、『道の駅の役割』の”一丁目一番地”が、「(行政が責任を持って設置する)道路利用者の休憩施設」でなければならないのは当然だ。

国策によって生業を失った人がいる以上、それは人災であって、大臣が変わろうと国がその責任を忘れて、『終日楽しめる遊園地のような道の駅』を喜んで作るというのは筋違いも甚だしい。
そういう施設を作ること自体に反対はしないが、「道の駅」という冠をつけるのは明らかに間違った判断だ。
『休憩が済めば、次の人に場所を譲る』べきはずの道の駅に、『終日楽しめる』という矛盾したコンセプトを付加すれば、利用者が混乱するのは当然だ。
『終日楽しめる』施設を、道の駅ではない別の名前の業態として分離すれば、駐車場もトイレも24時間空けておく必要はなくなり、夜間は閉鎖できる。
もしそこに宿泊機能を付けたければ、それこそRVパークを導入すればいいわけで、「車中泊禁止」なんて声高に叫ばなくても誰も間違うことはない。

ただ、今ここで筆者が云いたいのは、当初の目的を忘れた、余剰とも思える道の駅の統廃合の話ではなく、車中泊の旅人目線から見た選択肢の話だ。
たった1泊しかしないのに、これだけの道の駅が集中していれば迷うのは当然で、そうなると『どこがいちばん車中泊に適しているのか』を調べる”余計な手間”が生まれる。
「高山」のように、近くに1件しかない道の駅が、駐車場の傾斜がきつくて使えないよりはマシだが(笑)、「飛騨・美濃せせらぎ街道」並に2つあれば、普通の車中泊の旅人は困らない。
というわけで、
この記事では、「ひるがの高原」から「郡上八幡」を旅しようと思っている車中泊の旅人の、”余計な手間”を少しでも軽減することを目的としている。
車中泊にお勧めできないのは、「道の駅 大日岳(だいにちだけ)」

手っ取り早いのは「消去法」なので、まずは現地を見れば『車中泊に不適切にもほどがある』(笑)と「満場一致」で採決されるであろう「道の駅 大日岳」の話から。
「国交省・中部地方整備局」サイトに、
「道の駅 大日岳」は、道路・地域の情報(道路・スキー場)の提供と、特産品の販売等による地域産業の拠点として位置づけられるとともに、チェーン着脱場等の防災機能も兼ね備えています。
と書かれたこの道の駅は、

リゾート地で知られる「ひるがの高原」のすぐ近くにありながら、もはや特産品の販売もしていない、軽食喫茶の駅舎と24時間トイレだけがある小さな道の駅で、明らかに誇張された期待外れの代物だ(笑)。

それでも標高が約800メートルあるので、車中泊だけならと思う人があると思うのだが、なにせ峠の途中にあるため、前の国道156号を挟んだ両側にある駐車場全体が傾斜しており、通るクルマの騒音もかなりのものと予想される。
車中泊にお勧めできる道の駅は、この5つ

どこを観光した後に車中泊をするかで、優先順位が変わるため、あえてランキングはつけていないが、総合的に見た車中泊好適度でいえば、「道の駅 古今伝授の里やまと」がナンバーワンだと思う。
道の駅 古今伝授(こきんでんじゅ)の里やまと

日帰り温泉が併設する「道の駅 古今伝授の里やまと」は、水とおどりと城下町で有名な「郡上八幡」の中心地から、約11キロ・15分ほどのところにある、規模の大きな道の駅だ。
その古風なネーミングからは想像できないが、充実した物販飲食と休憩設備を持ち、ゆったりと時間を過ごせる”憩いの場所”として、地元のみならずリピーターからも高い人気を誇っている。
道の駅 白山文化の里長滝(ながたき)

「道の駅 白山文化の里長滝」は、「ひるがの高原」と「郡上八幡」のほぼ中間に位置しており、駐車場はフラットで広く、隣に広々とした「清流長良川あゆパーク」を併設している。
そのため「道の駅 古今伝授の里やまと」よりもファミリー向きで、若い世代に目を向けた店舗運営で成功している。
道の駅 桜の郷荘川(しょうがわ)

「東海北陸自動車道・荘川インター」のほぼ真下に位置する「道の駅 桜の郷荘川」は、日帰り温泉を併設している国道158号沿いの道の駅で、「道の駅 大日岳」の次に「ひるがの高原」に近いところにある。
そのため標高が830メートルと高く、夏の車中泊に向いていることに加え、裏を流れる荘川が一望できるウッドデッキが設けられていて、陽が傾くといい夕涼みの場所になる。
道の駅 パスカル清見

「道の駅 パスカル清見」は、岐阜県の郡上市と高山市を結ぶ全長約65キロの、通称「飛騨・美濃せせらぎ街道」のほぼ中間に位置しており、すぐ横を馬瀬川が流れる自然豊かで静かな環境の中にある。
駅舎の裏側は芝生の公園になっていて、川遊びも楽しめ、オートキャンプ場も併設しているので、時間を気にせず滞在できる点が魅力だ。
道の駅 明宝(めいほう)

「道の駅 明宝」は「道の駅 パスカル清見」と同じく「飛騨・美濃せせらぎ街道」のほぼ中間に位置する道の駅だが、標高は400メートルと「道の駅 桜の郷荘川」「道の駅 パスカル清見」に比べると半分しかない。
しかし、もともとドライブインからスタートした施設ということで、物販飲食が充実しているのが特徴で、レストランでは朝8時からモーニングが食べられる。
さて。
ここからは【その他の道の駅の紹介】として、筆者オリジナルの個別ページを用意していない道の駅の紹介になる。
道の駅 白尾(しらお)ふれあいパーク

「道の駅 白山文化の里長滝」から10キロほど南の県道82号線沿いにあり、1999年に地域活性化施設として開業した青空市場を、2006年に道の駅として登録している。
標高は460メートルで、駐車場は概ねフラット。24時間トイレはウォシュレットに改修されている。また小さいながら、可燃物のゴミ箱も屋外に置かれていたが、夜間は収納されるかもしれない。
コンビニ・スーパー・温泉とも10分以内のところにあり、車中泊環境は悪くはない。
8時30分~18時
11月〜3月は17時まで
火曜 定休
普通車46台
道の駅 清流の里しろとり

「道の駅 白尾ふれあいパーク」から、わずか5キロほどの国道156号・国道158号沿いにあり、1987年10月に「白鳥町地域特産物振興センター」として開業した施設を、2016年8月に「道の駅 清流の里しろとり」としてリニューアルオープンしている。
かつては駅舎の2階に、郡上八幡の地場産業である「食品サンプル」作りの体験ができる「山の中のさんぷる屋」があったが、2022年2月に閉店した。
標高は170メートルしかないが、駐車場は概ねフラットで、24時間トイレはウォシュレットに改修されている。ただし可燃物のゴミ箱は見当たらなかった。
コンビニまでは約300メートル、スーパーは約500メートル、温泉は約3.5キロのところにあり、利便性は高いが、ちょっと落ち着かないレイアウトだ。
8時30分~18時
12月中旬〜3月中旬は17時30分まで
火曜 定休
普通車72台
道の駅 和良(わら)

国道256号の郡上八幡と下呂温泉の間にある、2002年8月に登録された道の駅で、物産販売所「ちんちろ屋」は2022年7月にリニューアルオープンしている。
特産品は「清流めぐり利き鮎会」でグランプリに4度輝いた和良鮎で、冷凍真空パックされた鮎を1匹ずつ購入できるほか、その場で焼いてもらって食べることもできる。
標高は388メートルとまずまず高く、駐車場はフラット。24時間トイレにはウォシュレットが完備し、可燃物のゴミ箱は館内に置かれている。
ただ車中泊をする場合は、コンビニ・スーパー・温泉ともに近くにないのが難点だ。
8時~17時
火曜 定休
普通車93台
番外編「ひるがの高原SA」

最後になったが、番外編として東海北陸自動車道上にある「ひるがの高原SA」についての説明をしておこう。
ここは、コンビニもあって設備が揃っているうえに、標高も876メートルあり、車中泊スポットとしては上々なのだが、ひとつ難点がある。
それはせっかく上下線ともにスマートインターを持ち合わせながら、そこから入ると、駐車場・トイレ・食堂などの施設が利用できないことだ。
つまり、そのまま本線に誘導される構造になっているため、近くで入浴や食事を済ませてから来て、車中泊するという使い方は無理なので気をつけよう。
ただ、金曜の夜の”前泊地”として利用できる人には、ETCの深夜割引も適用されるので、大いにお勧めしたいと思う。
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