25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、高山周辺にある6件の道の駅の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

~ここから本編が始まります。~
高山周辺のベストと呼べる道の駅は、一般的な消去法で行くと「道の駅 飛騨街道なぎさ」になる

「高山周辺」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.11.03
2010.01.31
2014.09.21
2021.11.04
2025.08.24
「高山周辺」での現地調査は2025年8月が最新です。
高山周辺の道の駅【目次】

高山周辺の道の駅事情

「高山」の町は、「白川郷」「奥飛騨温泉郷」そして「下呂温泉」のほぼ中央に位置しており、さらに南乗鞍を経て長野県の「木曽路」にも通じる、まさに『観光の要衝』と呼べる場所にある。
そのため車中泊によるロード・トリップでは、『どこと抱き合わせ、どの順に周るか』で選ぶ道の駅が決まってくる。
ただしそれは、『どの道の駅の車中泊好適度にも、遜色がない場合』の話だ。
たとえば、いくらロケーションが良くても、駐車場に大きな傾斜があれば車中泊は難しく、また路面がフラットでも、大型車の駐車区画や幹線道路までの距離が近ければ、騒音で安眠はできない。
さらに、まわりに入浴施設や買い物施設がないのも不便だろう。

長年にわたり、クルマ旅のライターとして日本各地を車中泊で旅して来た筆者は、そういう情報が欲しかったのだが、これまで出会うことがなかったし、ましてや一覧に近い状態で見られるサイトは、おそらくゼロだったはずだ。
この記事はその経験から作ったものだが、結論から云うと、ロケーションから使いたくなるのは、「道の駅 ななもり清見」と「道の駅 アルプ飛騨古川」、そし「道の駅 飛騨街道なぎさ」だと思う。
だが見事なまでに、この3つの道の駅には、異なる「欠点」が存在する(笑)。

それを精査した結果、もっとも”マシ”と判断したのが、「道の駅 飛騨街道なぎさ」というだけで、ここが『岐阜県の車中泊にベストと呼べる道の駅』というわけではない。
以下にはその根拠となる個々の詳細情報を掲載しているので、ご自身のプランに合わせて、ぜひご利用いただきたい。

●ロケーション=A
●路面の平坦性=C
●駐車場の静寂性=B
●設備と利便性=B
「道の駅 ななもり清見」は、高山市街地から10キロほど離れた、「中部縦貫自動車道・高山西インター」のそばに位置する”最寄り”の道の駅。
前を国道158号線が通っていることもあり、もともと「高山」の観光に訪れる人はもちろん、「東海北陸自動車道」から「奥飛騨温泉郷」「上高地」に向かう人にも、よく知られていた存在だ。
2004年(平成16年)11月に、「東海北陸自動車道・飛騨清見ジャンクション」に連結する「中部縦貫自動車道」の「高山西インター」が完成したことで、一時は大幅に利用客が増えたが、2007年に、「中部縦貫自動車道」が「高山インター」まで延伸したため、現在は満車で入れないほどではなくなっている。
ウォシュレットが完備し、可燃物のゴミ箱も備わっているのだが、駐車場が全体的に傾斜しているのが「玉に瑕」。
一部でも平坦なところがあればいいのだが、まったくに近く見当たらないのは、大きな減点材料と云わざるを得ない。

●ロケーション=A
●路面の平坦性=C
●駐車場の静寂性=C
●設備と利便性=A
「道の駅 アルプ飛騨古川」は、国道41号を「高山」から「富山」方面に約13キロ・20分ほど走ったところにあり、「高山」観光を終えた翌日に、一般道で北陸だけでなく、世界遺産の「白川郷」「五箇山」に向かいたい人にも適した”旅の宿”になる。
しかし駐車場の傾斜に関しては、「道の駅 ななもり清見」と大差がなく、さらに大型車の駐車位置がセンターにあるため、どこにも回避できない難点がある。
そのため一般的には、このふたつに難があると車中泊は厳しい。
ただ、温泉や買い物における利便性と、ウォシュレット等の道の駅の設備は優れており、特に燃えるゴミの回収に関しては、現在は”圧倒的”に「道の駅 ななもり清見」よりも親切だ。
ちなみに、
長旅が多いため、温泉や買い物施設の利便性を最重要視したい筆者は、サービスエリアで車中泊をする機会も多く、乗っているキャンピングカー仕様のハイエースに断熱材が入っているため、騒音はさほど気にならない。

ゆえにこいつで傾斜を消して、ここでの車中泊を選択する。
道の駅 飛騨街道なぎさ

●ロケーション=B
●路面の平坦性=B
●駐車場の静寂性=B
●設備と利便性=C
「道の駅 飛騨街道なぎさ」は、「高山」市街から約23キロ・30分、いっぽう「下呂温泉」からは約30キロ・35分のところにある、国道41号沿いの道の駅。
普通車の駐車場は数ヶ所に分離しており、場所によって傾斜があるものの、全体的というわけではない。また大型車から離れた場所もある。
ただし「道の駅 飛騨街道なぎさ」は、温泉、スーパーともに近くにはないので、車中泊をする場合は、先に入浴と食事を済ませてから行くか、飲食物をあらかじめ用意してから行かれることをお勧めする。
しかし、それがあらかじめ分かっているのだから、先に対処してしまえば、ノーマルの普通車でも、3つの道の駅の中ではもっとも快適に車中泊ができるはずだ。
ゆえに筆者は、ここを”ベスト”と位置づけている。
さて。
ここまでは、それぞれの道の駅に筆者オリジナルの個別記事を用意しているが、ここからの3つにはない。
なので、ザックリとした話になるが、イメージは掴んでもらえると思う。

「道の駅 ひだ朝日村」は、「高山」から「木曽路」へ通じる国道361号沿いにある道の駅で、「高山」市街からは約28キロ・35分ほどのところにある。
「開田高原」までは約45キロ・1時間、また「道の駅 飛騨たかね工房」を超えた先から「野麦峠」方面に進めば、「上高地」行きの乗り換えバスが出る「沢渡」や「乗鞍高原」にも行くことができる。
標高は740メートル、24時間トイレはウォシュレット付きだが、可燃物のゴミ箱は用意されていない。加えて車中泊には駐車場の傾斜と、温泉・買い物施設までの遠さがネックにはなるだろう。
とはいえ、翌日に長野県に向かうのであれば、こちらを検討するのもありだと思う。
道の駅 飛騨たかね工房

「道の駅 飛騨たかね工房」は、「道の駅 ひだ朝日村」と同じく国道361号沿いの道の駅で、「高山」市街からは約28キロ・35分、「道の駅 ひだ朝日村」からだと約10キロ・15分足らずのところにある。

「美女街道」の別名を持つ、このあたりの国道361号は、まろやかなワインディングが続き、交通量も多くないため、ツーリングを楽しむライダーの姿が目立つ。
ちなみに「美女街道」には、惚れ惚れするような女人の代わりに、『この先山道カーブ多し 美人はいない キョロキョロするな。』と書かれた看板がある(笑)。
それもあって、「道の駅 飛騨たかね工房」は、”ライダー御用達”の道の駅のようだ。
標高は870メートルあり、24時間トイレにはウォシュレットが完備しているものの、可燃物のゴミ箱は用意されておらず、何より写真でもはっきり分かるほど、駐車場には強い傾斜があるため、とても車中泊に適しているとは云えそうもない。
「道の駅 モンデウス飛騨位山」は、「高山」市街から約14キロ・30分ほどの位山中腹に建つ、ゲレンデのセンターハウスを兼ねた道の駅で、旅人が慣れしたんでいる道の駅とは、かなり形態が違っている。
標高が900メートル近くあるため、夏場の避暑目的で利用するには適していそうだが、”旅の宿”にするには設備と環境の両方の面から、難がありそうだ。
ただ、24時間トイレはウォシュレット付きで、駐車場も平坦なので、車中泊そのものに支障はない。
とはいえ、標高はどこもが600メートルほどある地域なので、あえて涼を求めてここを選ぶ旅人はあるまい。
高山 車中泊旅行ガイド

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