「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。


~ここから本編が始まります。~
RVパークを併設している「道の駅 越前おおの 荒島の郷」は、中部縦貫自動車道のサービスエリアを想定した大規模な道の駅

道の駅 越前おおの 荒島の郷 DATA
道の駅 越前おおの 荒島の郷
912-0823
福井県大野市蕨生第137号21番地1
☎0779-64-4500
営業時間
9時~18時(冬期は17時)
※施設によって異なる
無休 12月31日と1月1日は休館
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第54回
登録日/2021年3月30日
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2022.09.17
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」での現地調査は2022年9月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2026年6月に更新しています。
道の駅 越前おおの 荒島の郷【目次】

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「道の駅 越前おおの 荒島の郷」のロケーション

「道の駅 越前おおの 荒島の郷」は、福井県の「一乗谷」から「九頭竜湖」を超えて、岐阜県の「白鳥」に通じる国道158号沿いに、2021年にオープンした道の駅だ。

国道158号は、「白鳥」からさらに「高山」「奥飛騨温泉郷」、そして長野との県境にある「安房峠」を抜けて「松本」へと通じる、総延長約330キロに及ぶ長い道で、中部地方に点在する観光名所を、まさに本州を横断するように結んでいる。

とはいえ、このルートには既に「道の駅 九頭竜」があり、大野に新たに道の駅を作るということは、てっきり雲海に浮かぶ城として名高い「越前大野城」と、その城下町の活性化が目的だろうと思っていた。

越前大野城
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」から約7キロ・クルマで15分ほどのところにある「越前大野城」は、1574年に起こった越前の内乱を鎮めた、「織田信長」の家臣「金森長近」が亀山の山頂に築いた城で、「続日本100名城」に名を連ねている。

出典:福井県観光連盟
山城の特性から、晩秋になると周囲を雲海に包まれる日があることから、「天空の城」とも呼ばれ、写真愛好家の間では昔から有名だ。
ただし写真の「越前大野城」は、鉄筋コンクリートでできた「再建天守」。
江戸時代に幾度となく火災に見舞われ、その都度再建されたが、廃藩置県後に建造物は取り壊され、石垣のみが残された。
現在の天守閣は、1968(昭和43年)旧士族の寄付により再建されたものになる。
だが…
行ってみて、それがとんだ勘違いであったことが判明した(笑)。

注目すべきは、この造成中の道路だ。
この道は将来的に福井市から長野県の松本市へと通じる、高規格幹線道路「中部縦貫自動車道」の一部。

出典:近畿地方整備局
全線開通すると、「北陸自動車道」から「東海北陸自動車道」を経て「中央自動車道」へ至る、福井県と首都圏を結ぶ高速自動車交通の最短ルートになるという。
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」の真横を通るのは、その「中部縦貫自動車道」の一部を担う「大野油坂道路」で、当初は2022年の完成を予定していた。
それを見越して大野市は、「道の駅 越前おおの 荒島の郷」が日本百名山「荒島岳」の麓に位置することを背景に、福井県の魅力である「食べる」「学ぶ」「遊ぶ」を満喫できる大型の道の駅づくりを目指したというわけだが、肝心の道路は2029年春の開業へと延期になった。
そのせいで、現在は何とも違和感のある道の駅に見えてしまうのだが、確かにマニアックな「越前大野城」を全面に打ち出すよりは、そのほうが東京の若者に受けるのは間違いあるまい(笑)。
ちなみに「大野油坂道路」は、

出典:中日新聞
「大野IC」〜「勝原IC」間の10キロは2023年3月に、「勝原IC」〜「九頭竜IC」間の9.5キロも同年の10月に開通しているのだが、「九頭竜IC」〜「油坂出入口」の15.5キロは延期された2026年春からさらに、地盤の緩みや工事上の課題により、2029年春に開通予定が再延期となっている。
この説明なくして、「道の駅 越前おおの 荒島の郷」開業の意味を理解しろというのは無理な話(笑)。
ただ開通すれば、「九頭竜」一帯は大きく開発が進むだろう。
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」の施設

前述した理由から、「道の駅 越前おおの 荒島の郷」のつくりは最近のサービスエリアによく似ている。

おかげで普通車とトラックの駐車場は離れており、普通車のほうがトイレや建物に近く使いやすい。
加えて路面も平坦で、特に車中泊に支障を感じることはなかった。

出典:大野市観光協会
ただ気になったのはRVパークの位置だ。

規模としてはいいが、ここまで駅舎から離れてしまうと、トイレに行くのは大変。
これでは、利用者をトイレ付きのキャンピングカーに限定しているようなものだ。
いずれは炊事場と一体になったトイレ棟が建てられるかもしれないが、それまではちょっと使う気にはなれなかった。

こちらは館内のレイアウト。

24時間トイレは建物の中央に用意されており、当然ながら中にはウォシュレットが完備している。

また「道の駅 越前おおの 荒島の郷」には、フードコートを挟んだ建物の一番右端にシャワールームがある。
利用時間/10:00~17:00
利用料金/1回 300円/30分
ただシャワーを30分間浴び続けるのは、さすがにちょっと難しい(笑)。
しかも男女別なので、たいていは時間を余らせてしまうだろう。

こちらは総合・観光案内所だが、ここにはパンフレットがほとんど置かれていない。

出典:道の駅 越前おおの 荒島の郷
実は「道の駅 越前おおの 荒島の郷」では、このマップの11「道路情報提供コーナー」にパンフレットが置かれている。

しかしここには、座ってそれを見るスペースがない。

館内でそれができる場所は2のテイクアウトコーナーだ。
このあたりは逆に、3つが同じ場所に用意された、ちょっと古めの道の駅のほうが機能的で使いやすいと思う。
RVパークもそうだが、「道の駅 越前おおの 荒島の郷」は実際の運用面にいろいろと改善の余地があるようだ。
ただ必要なものはほぼ揃っているので、改善自体は難しいことではないだろう。

次は物販飲食についてだが、「道の駅 越前おおの 荒島の郷」の売店は、いつサービスエリアになっても大丈夫といえるほどの充実ぶりだ。

ここで岐阜県の名産品「明宝ハム」に会えるとは思わなかった(笑)。

それに対してフードコートは若干手狭。
ここは「中部縦貫自動車道」が全線開通すれば、人で溢れかえりそうだった。

ちょうどお腹が空いてきたので、筆者は福井のソウルフードである「おろしそばとソースカツ丼のセット」を注文。
お味は上々。
福井県下ならどこででも食べられる定番中の定番メニューなので、機会があればどこかで一度は食してみていただきたい。
ただし、営業時間は9時~16時(※食事は10時~14時)と終わりが早い。
これもいずれは延長されるだろうが、道路利用者からすると明らかに物足りない。

ただ車中泊旅行者的見地からすると、「道の駅 越前おおの 荒島の郷」で一番ありがたいのは、この屋根付きの広大な屋外休憩スペースだと思う。
少し駐車場から離れた建物のモンベルと反対側にあるので、ここなら季節の良い時期は、閉館後に涼みながら調理済みの弁当や惣菜などが食べられるし、朝もパンやジュースなら問題はない。
ただ、ガスバーナーの使用は控えよう。
今でも時折、道の駅のテーブル・ベンチに座って慎ましく自炊をする旅行者を見かけるが、筆者はそれを全面否定しようとは思わない。

北アルプスに行けば、圧倒的に厳しい環境のもとで、火を使って調理をするのは日常茶飯事なわけで、それができる人にとっては、道の駅での自炊など本人の心の中では、自炊のうちに入らないはずだ。

しかし残念なことに、いかに山で豊富なキャンプ経験を持つ人でも、世間の大半はあなたの技量を見抜いてはくれない。
つまり少なくても今は、ここでのそれは「十把一絡げの悪」にされる。
だが熊本地震で証明されたように、実際の避難生活で羨望の眼差しを浴びるのは、間違いなくあなただろう。
ということは、状況が違えば「悪」ではなく「善」。しかも「お手本」になるくらいレベルが高い「善」だ(笑)。
それは道の駅でBBQをする輩とはまったく違う、ある意味では「緊急時における道の駅での自炊の手本」と云えるものだ。
ただ既に還暦を過ぎた筆者には残された時間がなく、それが世間に広く認知される日が来るのが待ちきれず、キャンピングカーに乗り換えた(笑)。

キャンピングカーは車内で調理ができなければ、日本政府から8ナンバーが付与されない特殊車両だ。国のお墨付きのクルマに、道の駅がケチをつけるわけにはいかないだろう(笑)。
しかも今は電子レンジが主流で、カセットガスを使うことはほとんどない。

さて。
アウトドアの話が出たところで、最後にモンベルショップの話題に触れよう。

出典:道の駅 越前おおの 荒島の郷
驚いたことに「道の駅 越前おおの 荒島の郷」には、売店とフードコートに匹敵するほど大きなモンベルショップがある。
その理由は、冒頭に記した
日本百名山「荒島岳」の麓に位置することを背景に、福井県の魅力である「食べる」「学ぶ」「遊ぶ」を満喫できる大型の道の駅づくりを目指した
ことにあると思うのだが、「荒島岳」とはどういうところなのか…

「道の駅 越前おおの 荒島の郷」の一角には、ご覧のクライミングピナクルがあるので、筆者はてっきり”そういう山”かと思っていた。
だが調べてみると、荒島岳の自然の岩場にはロッククライミングに適したルートは整備されていないとのこと(笑)。

同じようにクライミングウォールを持つ「道の駅 みなかみ水紀行館」の先には、誰もが知る日本のロッククライミングの聖地「谷川岳」がそびえている。
そりゃ~、違和感は生まれない(笑)。
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」の車中泊好適度
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:屋外休憩スペースに設置しており、24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:同上

近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 越前おおの 荒島の郷」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
あっ宝んど
※約7.6キロ・クルマで10分
☎ 0779-66-7900
大人600円
10時~23時 ・第2火曜定休
コンビニ
ローソンまで約5.4キロ
スーパーマーケット
「ハニー新鮮館 こぶし通り店」まで約5.4キロ
「道の駅 越前おおの 荒島の郷」のアクセスマップ
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