25年のキャリアを誇る車中泊旅行家が、独自に調査してきた日本全国の「燃えるゴミが捨てられる道の駅」のリストです。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
道の駅から減ることはあっても、増えることはない「可燃物のゴミ箱」
道の駅に可燃物のゴミ箱が、あったりなかったりする理由
筆者は取材で全国各地を周る際には、できるだけ道の駅を再訪問し、施設の変化をチェックするようにしている。
その際に気づくことで多いのは、「可燃物のゴミ箱の撤廃」だ。
最初から置いていないのもどうかと思っているが、この「道の駅フェニックス」のように、以前はあったものを撤廃するというのはいかがなものか…
ただよくみると、それは行政地区全体というわけではなく、「指定管理業者」が変わった道の駅でのようだ。
ということは、可燃物のゴミ箱を置く置かないの決定権はそこにある。
であれば、もし筆者が道の駅の「指定管理業者」だったとしても、利益を確保するためには、手間と人件費がかかる可燃物のゴミ箱は置きたくない。
しかし税金が使われている施設は、利益追求以前に社会的責任を背負っている。
本来、その「公共の根幹」に関わる重要な事項を、公務員でもない「指定管理業者」が自由に裁量できていいはずがない。
特に今や何を買っても出てしまうゴミは、人体から排出される汚物と実質的な位置づけは変わらない。
まして自宅から離れた地域を長旅で周っている旅人には、「汚物と同じ燃えるゴミ」をどこかで回収してもらえないと、クルマの中がゴミだらけになってしまう。
すなわち、可燃物のゴミ箱は「24時間トイレ」と同様の重要性を持っている。
さすがにどれほど常識外れな「指定管理業者」でも、「家にトイレがあるから、ウンチは自宅で」とは云わないだろう(笑)。
かつてはその回収を民間企業のコンビニが担ってくれていたが、今はそうではない。
さらに無人の公園などからもどんどん可燃物のゴミ箱は消え、とどのつまり、困り果てた旅人には「ポイ捨て」する以外に道はなくなる。
その事態から旅人を救える、もっとも有効な施設として思い浮かぶのは、道路利用者の休憩に加えて、物販飲食の施設を併せ持つ「道の駅」だろう。
ここで「事業ゴミ」について、簡単に説明しよう。
「事業系ゴミ」は、店舗や会社・公共施設などの事業活動に伴って発生するゴミのこと。事業には営利を目的とする・しないに関わらず、教育・社会福祉事業やNPO法人などの非営利活動も含まれる。
これが正しいなら、道の駅には敷地のどこかにゴミ箱を設置する義務があるはずだ。
この高知県にある「道の駅 あぐり窪川」のように、それを理解し、使命感を持って日々営業してくれている道の駅は多い。
しかしかたやでは、この石川県にある「道の駅 倶利伽羅源平の郷」のような、『とんちんかんな指定管理業者』がいる道の駅もたくさんある。
ただ確実に云えるのは、この子供でも分かるようなロジックから目をそむけ、『責任を利用者にのみ転嫁している道の駅』は、無知で無責任というか、しいては町が汚れようがどうだろうが無関心としか思えない存在だ。
そして罪は「指定管理業者」以上に、その業者を選び監督をしていない管轄行政の責任者にある。
そのようなわけで、10年以上の歳月をかけて”マルサ”のごとく、「可燃物のゴミ箱」がある道の駅を調べてきた。
筆者がここまで取材をしてきた下のリストを見れば、それが地域によって驚くほどの違いがあることもよく分かる。
結論から云えば、北海道・長野県・宮崎県・鹿児島県あたりを車中泊で旅すれば、間違いなくゴミが捨てられずに困ることになり、四国を旅すればその大きな違いに気がつくはずだ。
特に北海道には呆れて物が云えない。
エリア別「可燃物のゴミ箱がある道の駅」一覧
全国の道の駅
車中泊好適度チェック!
車中泊でクルマ旅 トップページ
クルマ旅を愉しむための車中泊入門
エリア別車中泊でクルマ旅ガイド