【2022年12月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 原尻の滝」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。


名瀑が隣接する「道の駅 原尻の滝」は、見てよし・泊まってよしの道の駅
道の駅 原尻の滝 DATA
道の駅 原尻の滝
〒879-6631
大分県豊後大野市緒方町原尻936
☎0974-42-4140
営業時間
9時~17時30分(冬季は16時30分まで)
無休(12月31日、1月1日は休館)
「道の駅 原尻の滝」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第6回
登録日/1994年8月4日
「道の駅 原尻の滝」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.05.06
2011.04.28
2017.05.04
2022.06.17
※「道の駅 原尻の滝」での現地調査は2022年6月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2022年12月に更新しています。
道の駅 原尻の滝【目次】
「道の駅 原尻の滝」のロケーション
ロケーションの話をする前に、まずは「日本の滝百選」に選定されている「原尻の滝」を紹介しよう。
普通、日本の滝は山深い渓流にあるものだが、「原尻の滝」は田園に囲まれた平地を流れる緒方川の中流に、突如として現れる。
その景観から「東洋のナイアガラ」と称されることもあるようだが、さすがにそれはちょっと「言い過ぎ」だ(笑)。
とはいえ、近くから見上げればご覧の通りの大迫力。
幅120メートル・高さ20メートルの、見下ろしても見上げても美しいこの滝ができたのは、今からおよそ9万年前。
阿蘇山の大噴火で流れた溶岩が滝周辺に堆積し、それが崩落したことが始まりだという。確かに滝の流れる崖面には、多角形の柱がいくつも縦につなぎ合わされた、溶岩特有の柱状節理が並んでいる。
「原尻の滝」の一帯は公園化されており、下流には木造の吊り橋「滝見橋」が、すぐ上流には沈下橋がそれぞれ架けられており、これらの橋を通って滝の周りを一周する遊歩道が整備されている。
さて。
かくも美しい「原尻の滝」が、それほど有名ではない最大の理由は、そのロケーションにあるのだろう。
「やまなみハイウェイ」や「阿蘇山」にもう少し近ければ、知名度は今の数倍になっていると思うが、久住高原の南東の端に位置するため、一般的な観光コースからは外れている。
しかし目線を変えれば、この風光明媚な「原尻の滝」を車中泊のクルマ旅に盛り込むのは、たやすい話だ。
「原尻の滝」と同じように、一般的な観光コースからは離れているものの、「ラムネ温泉」で名高い「長湯温泉」から「原尻の滝」までは、約21キロ・クルマで30分ほどあれば行くことができる。
さらに道中で、滝廉太郎の名曲「荒城の月」が生まれた「岡城跡」に立ち寄れば、ほどよい半日観光コースになる。
そもそも「原尻の滝」には居心地のいい道の駅が併設されているのだから、少々早く着いても時間を持て余す心配はなく、何より戻る必要がない(笑)。
ちなみに「原尻の滝」周辺は、他にも道の駅が集中しているエリアだが、「道の駅 原尻の滝」は規模が大きく、駐車場のキャパも十分だ。
「道の駅 原尻の滝」の施設
「道の駅 原尻の滝」の敷地は、中央に車道を挟んだ両側にレイアウトされている。
駐車場は第1から第4まであって、収容台数は全部で約200台と申し分ない。
どこも平坦で車中泊に支障はなさそうだが、無難なのは24時間トイレがあるマップAの第2駐車場だろう。
24時間トイレの外観。
中はウォシュレットに改修されている。
「滝の館」の中は、広々としていて商品は見やすい。
情報コーナーもきちんと機能しており、道の駅らしさを感じた。
ただ「道の駅 原尻の滝」は1994年にオープンしているため、さすがにあちこちから年代が感じられ、現在はその広さを持て余しているようにも見える。
そろそろリニューアルが計画されるのかもしれないが、この広さを維持するのなら、コンビニとファストフードの店を導入してもよさそうだ。
なお芝生広場側の外には屋根付きのデッキテラスがあり、遠目に「原尻の滝」が見える。気候のいい時は、ここが「道の駅 原尻の滝」の一等地になるだろう。
いっぽうこちらは、マップFの農産物直売所「愛菜果」とEの第1駐車場だ。
トイレは24時間使えるようだが、ウォシュレットは付いていなかった。
とはいえ車道から奥まっていて、「原尻の滝」からも遠いため、静かなのは間違いない。おそらく手慣れた車中泊旅行者は、こちらを選んで寝ると思う。
最後に、遠く離れた第3.第4駐車場まではチェックしていない。
滝の見学にはいいかもしれないが、車中泊をするなら、夜間も人がいそうなところのほうが安心だと思う。
「道の駅 原尻の滝」の車中泊好適度
「道の駅 原尻の滝」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館外に設置、24時間利用可。
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機の横にも設置。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 原尻の滝」の最寄りの温泉&買い物施設
岡城天然温泉「月のしずく」
☎0974-64-1010
おとな500円
10時~21時・火曜、金曜定休
※道の駅から約10キロ。ここを利用する場合は、先に入湯を済ませてから道の駅に行くほうがスムーズかもしれない。
コンビニ
ファミリーマートまで約1.3キロ。
スーパーマーケット
約2.3キロのところに「Aコープおがた店」がある。
「道の駅 原尻の滝」のアクセスマップ
大分県 道の駅・車中泊好適度チェック!
日本全国 道の駅・車中泊好適度チェック!
長湯温泉 車中泊旅行ガイド





「アラ還」からの車中泊


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