この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 四万十とおわ」は、四万十川の美しい景観が見られて、河畔にも降りられる好立地が魅力
「道の駅 四万十とおわ」のロケーション
「道の駅 四万十とおわ」は、四国の中でも走りやすい国道381号が通る、四万十川中流域に位置する人気の高い道の駅だ。
「こいのぼりの川渡しの発祥の地」とされる旧十和村にあり、ゴールデンウィークには豪快に空を泳ぐ姿が見られる。
また、この道の駅を訪れる人の中には、「日本最後の清流・四万十川」という、耳触りの良いキャッチフレーズに誘われてくるものもたくさんいる(笑)。
なぜなら、「道の駅 四万十とおわ」は裏手にある階段から、直接四万十川の河原に降りることができるのだ。
さらに隣には、その清流を船上から楽しませてくれる「四万十かっぱ川下り」の乗船場がある。
加えて2020年6月には、駐車場の一画に「ジップライン」と呼ばれる新しいアトラクションがオープンした。
たまたま筆者は、そのプレオープンの日に出くわしたのだが、「ジップライン」は見た目以上に中身が濃いので、映像つきで紹介しよう。
「道の駅四万十とおわ」の施設
さて。具体的な施設の紹介に入る前に、この道の駅のオープンから今日に至る、「特筆すべきストーリー」をお話したい。
「道の駅 四万十とおわ」は2007年にオープンした「田舎にしては出来すぎ」と思える道の駅で(笑)、筆者はオープンした年から、何度かこの道の駅を訪ねてきた。
ただ不自然に垢抜け、田舎特有の人情味をあまり感じさせない、クールな「株式会社四万十ドラマ」の運営手法に、普通以上の違和感を感じていた。
2018年に、地元主導の新指定管理者が誕生
それゆえかどうかはわからないが、2018年1月に「クーデター」のような指定管理者交代劇が勃発する。
どうやら「日本最後の清流・四万十川」に、コンサルが持ち込む「シレっとした東京もどき」は似合わないと思っていたのは筆者だけではなかったようだ。高知はクールではなく、情熱的な「いごっそう」と「はちきん」の国だもの(笑)。
さて、ここから現在の「道の駅 四万十とおわ」の話になる。
まず車中泊について。
オープン当初から「道の駅 四万十とおわ」の駐車場はフラットで、車中泊に支障はなかった。
しかし指定管理業者が代わるまでは、「禁止とは云わないが、できればご遠慮願いたい」という雰囲気を醸し出すイケスカナイ態度が嫌いで、筆者は近くの「道の駅四万十大正」で車中泊をしてきた経緯がある。
だが現在は違うようだ。
マナーめいたことを事細かに書いた看板や張り紙は、どうやら撤去されたようで目に入らず、キャンピングカーを見ても特に嫌がる様子は感じられなかった。
もうひとつ変わったように感じられたのは、売店の品揃えだ。
以前から「商売熱心」ではあったが、現在は地元色をさらに濃くした品揃えになっている気がした。これはウィズ・コロナの時代らしい企画だね。
また「鍋焼きラーメン」は須崎のご当地グルメだが、そのインスタントまで置いてあったのには驚いた(笑)。
なお、かつて大々的に押していた食堂は今もあるが、営業時間は11時~15時(ラストオーダー14時30分)に短縮されている。
それでも自慢の鰻は食べられるようだ。メニューは、オフィシャルサイトのこちらのページでご覧いただける。
代わりに現在は、モンブランソフト(450円)を旗頭にした「とうわのアイス屋さん」を売りにしているようだった。
最後は可燃物のゴミ箱だが、これはオープン当初から現在まで、ずっと変わらず置かれている。
「道の駅四万十とおわ」の車中泊好適度
道の駅 四万十とおわ オフィシャルサイト
「道の駅四万十とおわ」の最寄りの温泉
十和温泉
クルマで5分ほど
☎0880-28-4811
大人900円
12時~20時・無休
「道の駅四万十とおわ」周辺の買い物施設
最寄りのスーパーマーケットは、クルマで5分ほどのところにある「十和スーパ彦市」。なお、コンビニは20キロ以上走らないとない。