「クルマ旅のプロ」がお届けする車中泊温泉旅行ガイド
「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
失敗しないための、車中泊温泉旅行ガイド
クルマ旅のプロがまとめた、北海道から九州まで車中泊で出かけたい全国の温泉地ガイドの決定版。
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「鉄輪むし湯」で、別府の温泉文化を堪能する。
「鉄輪むし湯」は、別府温泉郷の鉄輪(かんなわ)温泉にある共同温泉で、鎌倉時代の1276 年に、一遍上人(いっぺんしょうにん)によって創設されたと伝わっている。
むし湯は独特のスタイルで、まず内湯でカラダを清め、T シャツと短パン(持参)、またはレンタルの浴衣に着替えて、床の上に石菖(せきしょう)と呼ばれる薬草が敷きつめられた8畳ほどの石室に横たわる。
分かりやすくいえば、サウナ室の中で岩盤浴をしている感じ(笑)。
石菖は香り高く、「豊後鉄輪、むし湯の帰り、肌に石菖の香が残る」と、詩人の野口雨情も詠っている。
基本の蒸し時間は10 分だが、苦しくなれば自由に出られる。
最後に再び内湯で汗を流して入湯は完了。大量の汗を掻くので、入湯前に十分な水分補給をしておこう。
これで510円はずいぶんオトクだ。
名湯ひしめく別府がゆえに、今ではそれほど大きく取り上げられないが、もし「鉄輪むし湯」が、首都圏に近い箱根、あるいは京阪神に近い有馬にあったなら、温泉組合は両手を挙げて宣伝しているに違いない(笑)。
施設概要
● 所在温泉地:別府温泉郷・鉄輪温泉
●業態:共同温泉
● 泉質:ナトリウム-塩化物泉(内湯)
●お湯:源泉かけ流し
● お風呂:内湯男女各1、むし湯(石室)
●休憩スペース:あり(無料)
●飲食施設:なし
●駐車場 :あり(約15 台・無料)
●シャンプー・石鹸等:なし
●ドライヤー:あり(無料)
利用データ
●営業期間:通年
●営業時間:6 時30 分~ 19 時30 分(閉館20 時)
●定休日:第4 木曜(祝日の場合は翌日休)
●入浴料:小学生以上510 円・レンタル浴衣210 円
湯上がりには、ユニークな無料の足蒸しも体験して帰ろう。