この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、日本全国で1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、「車中泊ならではの歴史旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
高知駅に併設している、「とさてらす」以上の観光案内所はない。
観光に力を入れている高知県は、ロングランで様々なキャンペーンを行っているが、その舞台となっているのが、高知駅前にある「こうち旅広場」だ。
入口に武市半平太・坂本龍馬・中岡慎太郎の「三志士像」が立ち並んでいるのですぐにわかる。
また、平面駐車場がすぐ隣にあるのもありがたい。
出典：Tourism in SHIKOKU
「こうち旅広場」には、高知県下のあらゆる情報が揃う、高知観光情報発信館「とさてらす」と、パビリオンの中にNHK大河ドラマ「龍馬伝」の撮影に使われた「龍馬の生家」を再現した「幕末志士社中」があるほか、ステージショーや各種イベントも開催される。
最初に「龍馬パスポート」を手に入れる。
続いて「とさてらす」の中に入り、情報を収集する。
「とさてらす」の特徴は、情報をエリア別に得られる点にある。
出典：とさてらす公式サイト
筆者はここで、「酒場」ではなく「仁淀ブルー」に関する情報を、吉田類から教えてもらった（笑）。
広大な高知県だけに、的を得やすいこういうサービスはありがたいし、むしろこれは、行動範囲の広いクルマで旅する人に適していると感じた。
龍馬ファンにお勧めの「幕末志士社中」
「幕末志士社中」は「こうち旅広場」の敷地に建つパビリオンで、その中にNHK大河ドラマ「龍馬伝」の撮影で使用されたロケセットが移築されている。
中は小物まで忠実に再現されており、「龍馬伝」を見ていた人なら、きっと満足できるに違いない。
普通はNHKがロケセットを譲ることは稀有と云われており、高知県は「ドッヒャ～！」というほど札束を積んだんじゃないかとの噂も（笑）。これもそれも、「龍馬」が今も生み続ける経済効果のおかげだ。
まさに「龍馬伝」のライティング！ これには筆者も脱帽だ。
どこの誰だか知らないお嬢さんだが、この演技力ならいけるかも（笑）。子供までその気にさせる、恐るべし「龍馬の生家」。
もちろん、パビリオンらしい展示も怠らない。
そして大満足していただいたお客様に、気持ちよくお金を落としていただく仕掛けを、一番最後に用意する。
ちなみにオープン当初は500円の入場料が必要だったが、2020年6月の取材時には無料化されていた。きっと5年で投資回収できちゃったんだろうね。
「平清盛」でも「軍師勘兵衛」でもしくじった兵庫県は、1年くらい職員を高知に出向させ、「大河ドラマビジネス」を学ばさせたほうがいい。
PS
土佐おもてなし勤王党
2015年の取材時に、「こうち旅広場」の野外ステージで素晴らしいダンスパフォーマンスを見せてくれた「土佐おもてなし勤王党」は、2016年3月で活動を終了し、その後を継いだ「土佐おもてなし海援隊」も、2019年3月で活動を終えている。これはちょっと残念だね。
高知駅 アクセスマップ
高知タウン 車中泊旅行ガイド
