【2023年3月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 不知火」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 不知火(しらぬひ)」は、天草に通じる国道266号沿いに建つ温泉併設の道の駅。
道の駅 不知火 DATA
道の駅 不知火
〒869-3471
熊本県宇城市不知火町永尾1910-1
☎0964-42-3730
営業時間
物産館:9時~17時
レストラン:11時~15時30分
年始年末 休館
「道の駅 不知火」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第5回
登録日/1994年4月26日
「道の駅 不知火」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2013.02.11
2014.12.30
2020.12.28
※「道の駅 不知火」での現地調査は2020年12月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年3月に更新しています。
道の駅 不知火【目次】
「道の駅 不知火」のロケーション
「道の駅 不知火」は、熊本県のほぼ中央に位置する宇城市の道の駅で、国道266号沿いの不知火海に面した場所に建っており、夕暮れには道の駅の前から美しい夕陽を眺めることができる。
ここは8月下旬から9月上旬の干潮時に、「不知火」が見られることで有名だ。
「不知火」とは、熊本県と鹿児島県にまたがる八代海(不知火海)に発生する蜃気楼の一種で、漁船の光が海に浮かぶ多数の火のように見える現象のこと。
ただ不知火町では、特産品のデコポンにも「不知火」というブランド名をつけて販売しているため、ちょっとややこしい。
いっぽう、国道266号を20キロほど天草方面に進んだところには、2015年に「明治日本の産業革命遺産」のひとつで、世界文化遺産にも登録されている三角西港(みすみにしこう)がある。
三角西港を超えれば、もうすぐ天草だ。
「道の駅 不知火」の施設
ロケーションが良く居心地も悪くないことから、筆者は「道の駅 不知火」でこれまでに3度車中泊をしてきたのだが、いかんせん1994年にできた施設だけに、老朽化は否めない。
実はそのとばっちりを、2020年の師走に食らってしまった。
いつものように夕方近くに到着し、温泉館に行ってみると、なんと休館していた。
宇城市のホームページを見ると、老朽化にコロナ禍が重なり、2020年の4月から休館に入り、2022年のリニューアルオープンを目指しているとのこと。
だが書き方からすると、その予定もちょっと怪しそうだ。
長年道の駅を見ていると、「予感」も的中率が高くなる…
まさにその翌月、「道の駅 不知火」の指定管理業者が経営破綻したため、全施設閉鎖というニュースが飛び込んできた。
だが2月には同じ宇城市にある「アグリパーク豊野」が、物産館を運営することが決まり、早々に営業を再開している。
ただ温泉のほうは、2023年3月現在も「再開」のニュースは見つからない。
ちなみにこの写真は、経営破綻する前に撮影した物産館の外観だが、経営破綻した翌月から営業しているので、施設そのものには手が加えられていなさそうだ。
ただ筆者はまだ「アグリパーク豊野」に運営が代わった後の、「道の駅 不知火」には足を運べていないので、その品揃えまでは分からない。
いっぽう、こちらが「道の駅 不知火」の駐車場。
トイレはこの写真の左手にあるが、前に大型車の駐車場があるので、エンジン音が気になる人は、離れた温泉側のほうがいい。
また国道266号は本土と天草を結ぶ主要幹線道路で、夜間も交通量は少なくない。
ゆえに駅舎側のスペースにクルマを停めるほうが静かだろう。
なお残念ながら、トイレにウォシュレットはなかった。
いずれにしても現在は、「道の駅 うき」のほうが車中泊に適していると思う。
「道の駅 不知火」の車中泊好適度
「道の駅 不知火」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:自動販売機コーナーにあり、24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:同上。
可燃物のゴミ箱は、もう少し大きいと掃除のおばちゃんも喜ぶと思う(笑)。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 不知火」の温泉&周辺買い物施設
不知火温泉ロマンの湯
※現在休館中
約12キロ離れたところに「なごみ温泉 やすらぎの湯」がある。
なごみ温泉 やすらぎの湯
☎0964-47-5533
大人550円
11時~21時30分・毎月第2水曜日
コンビニ
セブンイレブンまで約4キロ。
スーパーマーケット
「マルショク松橋駅前店」まで約5キロ。