この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
5月の「くじゅう花公園」は、北海道のファーム富田に匹敵する美しさ
日本国民の大半がスマートフォンを持ち歩く時代に、これほど素晴らしいフラワーガーデンに来て、「映える写真」をSNSにアップしたいと思わないはずがない(笑)。
そこでまずは、その舞台を紹介しよう。
「くじゅう花公園」は、標高850メートルの久住高原に22万㎡を誇る広大な敷地を有し、年間500種500万本にも及ぶ花々が咲き誇る。
花の鑑賞はもちろん、園内にはレストランやカフェもある。
写真は「パルテール」という店の「とろとろ卵のオムライス」で、2013年当時は700円。観光地にしては良心価格だった。
嬉しいのは、ペットの同伴とお弁当の持込みがOKなこと。
店内には連れていけないが、屋外ならペットと一緒にゆっくりランチタイムをすごすことが可能だ。
さて。どこのサイトにも書かれている「くじゅう花公園」のウンチクは公式サイトに任せ、これから先は園内にある「素材」をいかに「美味しく切り撮る」かという、まさに「ここだけの話」に進もう。
「くじゅう花公園」オフィシャルサイト
映える写真撮影の秘訣❶
広角
「くじゅう花公園」のベストフォトスポットが、この九重連山を背景にした花畑であることには誰もが気づくと思うが、ここでは「広角」で撮るほどスケール感が出る。
だがそれは、スマホならiPhone11やXperia 10 IIのように、本体に広角レンズが内蔵されてなければ普通は撮れない。しかしGoogle が提供しているカメラアプリ「Google カメラ」をインストールすれば可能になる。
ただそこまでするのが面倒なら、縦アングルで撮ることで、写真に「奥行き」をもたらすことができる。
ちなみに「広角」を使うと、普通のおばさんでもモデルチックに見える(笑)。
いずれにしても秘訣は大胆に撮ること。そして角度や方向を変えながら、数多くシャッターを切ることが大切だ。
ただし、撮り終わったらすぐに移動しよう。広角撮影では多くの被写体が映り込むので、景色の中にいたままだと他人の迷惑になる。
撮った写真の確認は、人の撮影の妨げにならない場所で行うのがマナーだ。
映える写真撮影の秘訣❷
ポートレート
もうひとつの撮影テクニックが「ポートレート」。
肖像画を意味する「ポートレート」は、よく人物撮影に使われる手法で、基本は望遠レンズを使って近くの被写体にピントを合わせて撮る。
しかし今は「ポートレート」モードが内蔵されているスマホも多い。
マクロまで近づくと逃げてしまう蝶も、「ポートレート」を使えばこの通り。
たまたま見つけた「アサギマダラ」は、長距離を飛翔する日本で唯一の渡り蝶として知られ、東北地方、九州、沖縄、台湾などを拠点に、春は南から北へ、秋は北から南へと移動する。
なお「ポートレート」をきれいに撮るには、背景に配慮することが大切だ。「アサギマダラ」は、背景が抜ける位置に筆者が回り込んで撮影している。
映える写真撮影の秘訣❸
逆光
これは紅葉の撮影によく用いられる方法で、花びらを太陽の光で透かすようにして写す。
太陽の力を借りれば、こんなショットも撮れる。
「くじゅう花公園」は、主役の花に山や生き物を絡ませたり、日の光を味方につけることで、インスタ映えする写真が撮りやすい環境が揃っており、あっという間に時が流れる。
入場料:大人1300円
営業時間:8時30分~17時30分(最終受付17時)・シーズン中は無休※冬期(12月1日~2月末)は休園
駐車場:300台・無料