車中泊で行く「仁淀ブルー」 パーフェクトガイド

仁淀ブルー高知県の絶景スポット
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
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仁淀ブルーのビュースポットは3つある。

仁淀川

仁淀ブルーとは?

仁淀川は四国の最高峰「石鎚(いしづち)山」を源流とする四国三大河川のひとつで、国土交通省発表の全国1級河川水質ランキングで、2019年まで6年連続で第1位に輝いている。

そのバックボーンは流域だ。仁淀川が平野部を流れているのはわずか3%で、大部分は人里離れた山間部を下ってくる。

出典:NHKスペシャル「仁淀川 青の神秘」

仁淀川の美しさを世に知らしめたのは、2012年に放送されたNHKスペシャル「仁淀川 青の神秘」。

以降それは「仁淀ブルー」と称され、マスコミと一部の観光客の間で静かなブームを呼んできた。

それにしても、この写真の水の美しさと、その卓越した撮影技術には度肝を抜かれた!(笑)。

これはなんとしても現地に足を運び、この目でその真実を見てみたい。

仁淀川

と、まあ普通は思うわけだが(笑)、「仁淀ブルー」は仁淀川のどこででも見られるというわけではなく、現時点で広く公表されているビュースポットは主に3ヶ所と云われている。

ここから先は、それを個別に詳しくガイドしていこう。

このサイトの「真骨頂」はそこにある。

車中泊で行く「仁淀ブルー」 パーフェクトガイド 目次

「仁淀ブルー」ビュースポット ❶
谷間に潜む神秘の滝壺 にこ淵

「仁淀ブルー」ビュースポット ❷
ふたつの名瀑を訪ねて歩く 安居渓谷

「仁淀ブルー」ビュースポット ❸
整備された遊歩道と車中泊環境 中津渓谷

「仁淀ブルー」ビュースポット ❶
谷間に潜む神秘の滝壺 にこ淵

にこ淵

車道から少し離れた、落差8メートルほどの滝の下にあるマニアックなビュースポットが「にこ淵」で、「仁淀ブルー」のランドマーク的な存在だ。

にこ淵

筆者が初めて訪ねた2015年当時は、急斜面をロープやハシゴを使って下りる必要があり、高齢者には行くことが困難と思える場所だった。

にこ淵

しかし、2020年6月に再訪した時には階段が設置されており、もはや秘境から観光地に変わっていた。

にこ淵

おかげでこんなに人が(笑)。

中には人の迷惑を顧みないバカがいる。あんたがそこに行くと、みんな滝が入った「にこ淵」の写真を撮ることができなくなるんだぜ。

にこ淵

ちなみに「仁淀ブルー」が見られるのは8月~1月頃までで、それ以外の時期は緑に近い色になるという。

仁淀ブルー

筆者は1度目は12月、2度目は5月に訪れているのだが、その話は本当だった。写真が目的で行くのなら、秋から冬のほうがリアルな「仁淀ブルー」が撮れる。

「にこ淵」へのアクセス

グリーンパークほどの

かつては「にこ淵」の先にある「グリーンパークほどの(088-867-3705)」をナビの目的地にしていたが、今はもうグーグルナビで直接現地まで行ける。

グーグルナビに早変わり!
スマートフォンでご覧の方は、「拡大地図を表示」の文字をタップし、続けて画面下の経路をタップ、さらに画面上の「出発地を入力」の欄をタップして「現在地」を選択し、一番下の開始をタップすれば、画面がそのままグーグルナビに切り替わります。

駐車場は「にこ淵」へ通じる階段を挟んで、坂の上と下にある。

にこ淵駐車場

写真は「にこ淵」への降り口に近い上の駐車場だが、10台までは停められない。

にこ淵駐車場

未舗装のままだが、広いのは下の駐車場。確実なのは、欲張らずにまずここを確保することだ。

にこ淵

「にこ淵」への降り口。ここから「にこ淵」までは5分ほどだが、行きはひたすら下るので、帰りはけっこう息切れする。

なお駐車場にもトイレ、自販機はないのでご注意を。トイレは来る途中の「道の駅 633美(むささび)の里」で済ませておくといいだろう。

「にこ淵」の車中泊事情

道の駅 633美(むささび)の里

出典:ISHIZUCHI JOURNEY

またすぐ近くの「グリーンパークほどの」には、電源設備はないが、1泊2100円で利用できるオートキャンプ場がある。

ただ「にこ淵」の見学には1時間もかからないので、スケジュールからすると、「道の駅 633美の里」で前泊し、朝から「にこ淵」を見たら、休まず安居渓谷に進むほうがスムーズだ。

「仁淀ブルー」ビュースポット ❷
ふたつの名瀑を訪ねて歩く 安居渓谷

安居渓谷

安居川の上流部に位置する「安居渓谷県立自然公園」は、広大な原始林に囲まれた静かな景勝地で、春は渓流釣り、秋は紅葉狩りに訪れる人たちで賑わう。

安居渓谷

「にこ淵」からはクルマで約1時間、お世辞にもいいとはいえない県道362号沿いを「飛龍の滝」方面に向かって進む。

バスが通るのでキャンピングカーが通れないということはなさそうだが、苦労は避けられないと思う(笑)。

なお仁淀川町観光協会には、以下の記述があるので参考に。

国道439号から安居渓谷まで
平日:小型・マイクロバス(29人以下)まで
(長さ)7.0m未満
( 幅 )2.3m未満
(高さ)2.8m未満
休日:最大10人乗りまで
※観光客が多いため、帰りは迂回路利用のお願い

安居渓谷

カーナビはバンガローと和室の宿泊施設「宝来荘」(088-934-3719)」を目的地に設定するといいが、ここでは「飛龍の滝」と「昇竜の滝」という2つの離れた名瀑を訪ねるので、クルマはそれぞれの近くにある駐車場に停めて歩く。

飛龍の滝

飛龍の滝

昭和32年に発見された安居渓谷のシンボリックな存在。

乙女河原

乙女河原でクルマを降り、短い沈下橋を渡って川沿いに整備された遊歩道を10分ほど歩いた先にある。

安居渓谷

遊歩道は石畳で整備されているが、濡れると滑りやすい。

昇竜の滝

昇竜の滝

「飛龍の滝」から続けて行くことはできないので、一度、乙女河原まで戻ってクルマで近くまで移動しよう。

ただし遊歩道入口付近には駐車場がないので、少し手前の「水晶淵・背龍」の滝の駐車場にクルマを停めて、そこから歩くほうがいい。

昇竜の滝

「うすぎ谷橋」という橋の横に、「昇竜の滝」の遊歩道入口がある。

龍神公園

熊野古道より雰囲気抜群の「遊歩道」を進み、龍神公園と書かれたサインを越えて5分ほどで到着する。入口からだと15分ほどになる。

ただ、特に「仁淀ブルー・三大ビュースポット」にこだわらないのなら、安居渓谷は面倒ならパスしてもいいかもしれない。特に5.2メートルを超えるキャブコンは、ここでけっこう集中力を使うことになるだろう。

なお安居渓谷の近くに、お勧めできる車中泊スポットは見当たらない。「仁淀ブルー・三大ビュースポット」の中では、ここは泊まりを外して考えたほうがいいだろう。

「仁淀ブルー」ビュースポット ❸
整備された遊歩道と車中泊環境 中津渓谷

最後は、もっとも気楽に「仁淀ブルー」が見られる場所を紹介しよう。

仁淀川 中津渓谷

「安居渓谷」からクルマで約20分のところにある「中津渓谷」は、美しい川が堪能できるだけでなく、車道、駐車場、そして遊歩道が整備され、さらにキャンプ場と日帰り温泉までが揃う、車中泊の旅人にとっての別天地だ。

中津渓谷

渓谷全体に約2.3キロの遊歩道が整備されており、変化に飛んだ景色とともに「仁淀ブルー」を間近に見ながら散策できる。

中津渓谷

渓谷入口から最奥部にある「雨竜の滝」までは、起伏の多い遊歩道をゆっくり歩いて約20分。道中ではところどころで、七福神の石像が励ましてくれる。

雨竜の滝

そして「中津渓谷」のハイライトとも呼べる「雨竜の滝」に到着。この滝は美しいが、展望所が近すぎて写真を撮りにくいのが「玉にキズ」。

雨竜の滝

それでもなんとかアングルを見つけ出し、それなりに切り撮った。iPhone12の広角モードが使える今なら、もっと簡単に、もっといい写真が撮れる(笑)。

中津渓谷・ゆの森

さて。こちらが日帰り入浴のできる「中津渓谷・ゆの森(☎088-936-0680)」。利用は11時~21時で、大人700円。

中津渓谷・ゆの森

なお、「ゆの森」の駐車場は高さ2.1メートルまで。

中津渓谷 無料駐車場

ハイルーフ車は、車高制限バーの手前にも多少は停められるようだが、中津渓谷の無料駐車場も利用できる。ただし駐車台数は少ない。

ゆえにトイレがあるからといって、こんなところで車中泊をするのはやめよう。

遅くなってから来た背の高いクルマが迷惑するし、気の荒い人ならトラブルにもなるだろう。

こういうのを本当の「車中泊のマナー違反」という。道の駅でのキャンプ行為は「規則違反」、まして盗電は「犯罪」だ。

仁淀川町夢の森公園キャンプ場

最後に「ゆの森」から約4キロのところにある「仁淀川町夢の森公園キャンプ場」をご紹介。

以前は無料だったが2020年から有料化され、車中泊は1台660円で可能とのこと。予約先は☎0889-36-0005しもなの郷。

なお、最寄りの道の駅は「みかわ」で、約30キロ・40分ほどかかる。道中は山道だけに、いくら「道の駅Lover」でも、この移動は相当疲れるはずだ(笑)。

グーグルナビに早変わり!
スマートフォンでご覧の方は、「拡大地図を表示」の文字をタップし、続けて画面下の経路をタップ、さらに画面上の「出発地を入力」の欄をタップして「現在地」を選択し、一番下の開始をタップすれば、画面がそのままグーグルナビに切り替わります。

高知県 車中泊旅行ガイド

車中泊で行く仁淀川

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