この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
愛媛県と高知県の県境に近い「道の駅 すくも」は、クルマ旅のスケジュール調整に便利な道の駅。
「道の駅 すくも」のロケーション
車中泊クルマ旅における「道の駅 すくも」の利点は、高知県と愛媛県と県境に近く、宇和島と土佐清水に加え、四万十川の下流にある中村に通じる、交通の要衝に位置していることだ。
温泉やスーパーなどの生活施設にも恵まれており、「道の駅 すくも」を「宿泊予定地」に組み込んでおくことで、天候が崩れたりスケジュールに狂いが生じた時は、その修正や変更が行いやすくなる。
ご承知の方も多いと思うが、「道の駅 すくも」は11月中旬から2月下旬にかけてみられる蜃気楼の一種、「ダルマ夕日」の名所で知られている。
ただし、黒潮から立ち昇る温かい水蒸気と、冷たい大気との境目に光が反射することで生じる神秘現象は、日没直前の３分間ほどしか見られない。
しかも生じるのは、ひと冬のあいだに20回程度。さらに「完璧なダルマ」になるのはそのうちの半分ほどしかないという。
「道の駅 すくも」の施設
「道の駅 すくも」は、国道321号沿いに古くからある施設で、「道の駅 四万十大正」と同じく、1993年4月22日の「道の駅第1回登録日」に認定された、全国に103件ある、いわゆる「日本で一番古い道の駅のひとつ」である。
左は2017年4月にオープンした産直市場「はちきんの里」。
海産物に加え、地元産の柑橘や野菜、さらに弁当なども販売している。
2階の観光案内センターはパンフレットが充実しており、機能を十分果たしている。
とはいえ、食事処やその他の土産物を売る店は、近頃の道の駅とはずいぶん様相が違う。どう表現してたらいいものか悩むが、「あるうちに」体験してみるのも悪くはないかも（笑）。
「道の駅 すくも」は、いずれ全面リニューアルされる日が来るだろう。
「今のうち」ついでに紹介すると、駐車場にはこういうレイアウトの場所が残されている。
また小さな岬すべてが敷地になっていて、駐車場の奥には広い芝生の公園が整備されている。なんとそこでは、今でも無料・予約不要で自由にBBQができるとか。
そうなると、ないのは可燃物のゴミ箱くらいで、自炊派の車中泊旅行者には好適すぎるくらいの道の駅かもしれない（笑）。
道の駅 大月の車中泊好適度
ついでに「道の駅 すくも」と「道の駅 めじかの里土佐清水」の間にある、「道の駅 大月」の車中泊好適度についても簡単にふれておこう。
「道の駅 大月」は、駅舎を挟んで2つの駐車場を有しているが、写真でも分かる通り、宿毛寄りの広い駐車場は傾斜があるうえにトイレが遠い。
ゆえに車中泊をするなら、トイレに近い土佐清水寄りの、こちら駐車場のほうがマシなのだが、いずれも国道から近く、「道の駅 すくも」に比べると落ち着かない。
だが、それ以上に問題なのは、入浴施設が近くに見当たらないことだ。
しかし「道の駅 大月」には、「道の駅 すくも」にない大きな魅力もある。
それがこの鮮魚の直売コーナーだ。
素晴らしく魅力的なこのお値段。
だが、刺し身は買っていけばいい（笑）。もし土佐清水方面から宿毛に向かう場合は、「道の駅 大月」に立ち寄ってみる価値はあるだろう。
「道の駅 すくも」の車中泊好適度
オフィシャルサイトなし
「道の駅 すくも」の最寄りの温泉
宿毛リゾート椰子の湯
道の駅から約6キロ・10分
☎0880-65-8185
大人 650 円
6時～8時30分 / 13時～21時（受付最終20時30分）
「道の駅 すくも」周辺の買い物施設
コンビニ
約2キロのところにローソンとファミリーマートがある。
スーパーマーケット
「フジ宿毛店」までクルマで5分。
「道の駅 すくも」のアクセスマップ
高知県 車中泊旅行ガイド
