【2023年1月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 くるくるなると」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 くるくるなると」は、徳島側の大鳴門橋に一番近い、今どきの道の駅
道の駅 くるくるなると DATA
道の駅 くるくるなると
〒772-0042
鳴門市大津町備前島字蟹田の越338-1
☎088-685-9696
営業時間
9時~17時
定休日なし
「道の駅 くるくるなると」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第55回
登録日/2022.04.29
「道の駅 くるくるなると」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2022.04.29(オープン日)
2022.12.28
※「道道の駅 くるくるなると」での現地調査は2022年12月が最終になります。
道の駅 くるくるなると【目次】
「道の駅 くるくるなると」のロケーション
2022年4月29日に、徳島県鳴門市を走る国道11号沿いにオープンした「道の駅 くるくるなると」は、まさに徳島県のゲートウェイと呼ぶにふさわしい立地に誕生した待望の道の駅だ。
淡路島を結ぶ「大鳴門橋」を渡るには、高速道路の「神戸淡路鳴門自動車道」を通る必要があるが、「道の駅 くるくるなると」は「鳴門インター」から約3キロ・5分ほどのところにある。
云うまでもなく近隣の見どころの筆頭は「鳴門のうずしお」だが、それついては以下の記事に詳しくまとめているので参考していただきたい。
ただ「道の駅 くるくるなると」は、淡路島を結ぶ「大鳴門橋」から約15キロ・クルマで15分ほど離れているため、道の駅からその姿は望めない。
鳴門海峡の眺望を楽しみたいなら、淡路島側の「大鳴門橋」の袂にある「道の駅 うずしお」がオススメだが、風が強い日が多いのと駐車場に傾斜があるため、あまり車中泊には適していない。
そのため「道の駅 くるくるなると」は、淡路方面から来るなら「鳴門海峡」を見た後、逆に徳島方面からは鳴門観光をする前に車中泊で利用するのがいいだろう。
「道の駅 くるくるなると」の近くには、阿波踊り会館や日本100名城に名を連ねる徳島城跡などの見どころも揃っている。
「道の駅くるくるなると」の施設
収容台数150台以上を誇る「道の駅 くるくるなると」のメインの駐車場は、写真でもうかがえる通り、中央に向かって緩やかな谷状の傾斜になっているので、車中泊時にはこのあたりを避けるほうがいいと思う。
「道の駅 くるくるなると」の24時間トイレは、駅舎の入口からすぐの館外にある。
中にウォシュレットが完備されているのは当たり前(笑)。
車中泊には、その24時間トイレの周辺が適している。
さて。
「体験型食のテーマパーク」をキャッチフレーズにしている「道の駅 くるくるなると」の特徴は、圧倒的な品揃えを誇る物販スペースだろう。
本格的な調理場を構えた鮮魚コーナー。
さらには阿波牛の精肉売り場も。
ここまで来ると、もはや道の駅というより、食品スーパーも通り越して、もはや「デパ地下」に近い(笑)。
ただ…
関係者は年間50万人の来場を目論んでいるというが、その主力となりそうな京阪神の観光客は、既に「この手の店」は見慣れている。
しかも大阪は今でも「天下の台所」だ。
そこで日々揉まれている大阪人の気質は、「人よりいいものを安く買ってナンボ。それが自慢の種やで~」。
「宵越しの金は持たない」江戸っ子との一番の違いはそこにある。
となると、地元客だけでこの値段の商品を継続的にさばいていけるのか…
とにかく「道の駅 くるくるなると」印象は、”なんでもお高い”(笑)。
そしてその印象は、オープンから半年後に再訪した時も変わらなかった。
こちらが大衆、ではなく大渦食堂(笑)。
確かに阿波どりの唐揚げ定食(880円)や、まぐろゆっけ丼(890円)、カレーにうどん・そば類といった1000円未満のメニューもあるが、2000円~3000円台のメニューも目立っていた。
さらにクルマで15分ほどのところには、同じように売店の品揃えが充実している「道の駅いたの」があるが、置いているものにはかなり違いがあるようだ。
それらを考えると、むしろ時代のトレンドともいえる「継続可能」を意味するサステナブル(Sustainable)とは、真逆の方向性を感じさせる「道の駅 くるくるなると」を、手放しで「これは素晴らしい」と思えないのが正直な感想だ。
また「鳴門側の四国ゲートウェイ」的視点で云うなら、観光案内所くらいはあってもおかしくはないと感じた。
同じような環境にある、「道の駅 伊豆ゲートウェイ函南」と較べてみてほしい。
全部コンサルまかせではなく、こういうところは積極的に学んだほうがいい。
独自性を主張する方法は「商品」以外にもあるし、何もかもが東京仕込のマニュアル通りというのは、堅苦しくて創造性がなく、まるでAIにがんじがらめにコントロールされた、マネキンが働く店のようにも思えた。
僕らはもっと自由で生気に満ちた道の駅が、同じ四国の「西のゲートウェイ」にも存在することを知っている。
「道の駅くるくるなると」の車中泊好適度
「道の駅くるくるなると」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:駅舎の外にあり24時間利用可。
缶・ビン・ペットボトル:同上
ゴミ箱類は、まとめて入口横の目立つ場所に置かれている。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅くるくるなると」の最寄りの温泉&周辺の買い物施設
鳴門天然温泉 あらたえの湯
道の駅から約5キロ
☎088-676-2611
大人平日700円・土日祝850円
8時~24時(受付最終23時)・不定休
コンビニ
ローソンまで約140メートル(徒歩圏内)。
スーパーマーケット
「エムアンドエムマルナカマート」が約1.7キロのところにある。