【2023年1月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 いたの」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 いたの」は、鳴門観光時にお勧めの車中泊旅行者に優しい道の駅
道の駅 いたの DATA
道の駅 いたの
〒779-0102
徳島県板野郡板野町川端字中手崎39番地5
☎088-612-8817
営業時間
8時30分~18時・定休日なし
レストラン・軽飲食 店舗によって異なる
「道の駅 いたの」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第53回
登録日/2021年4月1日
「道の駅 いたの」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2022.04.28
2022.12.28
※「道の駅 いたの」での現地調査は2022年12月が最終になります。
道の駅 いたの【目次】
「道の駅 いたの」のロケーション
「道の駅 いたの」は、高松自動車道の「板野インター」と、徳島自動車道の「藍住インター」の中間付近に、2021年にオープンした道の駅。
新しいにも関わらず、すぐ近くに「四国八十八か所霊場めぐり」 の一番札所である「霊山寺(りょうぜんじ)」があることから、いわゆる「お遍路」を車中泊でされる人には、すでによく知られた存在のようだ。
「道の駅 いたの」ができるまでは、鳴門観光に使える道の駅といえば、とてもじゃないが車中泊に好適とは思えなかった「道の駅 第九の里」しかなかったため、筆者は大鳴門橋を渡った淡路島で泊まっていた。
しかし現在は「道の駅 いたの」に加えて、2022年4月にも「道の駅 くるくるなると」がオープンし、鳴門の車中泊事情は180度好転している。
なお、云うまでもなく近隣の見どころの筆頭は「鳴門のうずしお」だが、それついては以下の記事に詳しくまとめているので参考していただきたい。
「道の駅 いたの」の施設
こちらが「道の駅 いたの」のレイアウト。
敷地は広大で駐車場は数ヶ所に分散しており、収容台数は全部で300台を超えるというから驚きだ。
しかも屋外にトイレは2ヶ所ある。
マップにPと記した駅舎前の駐車場。
左手奥に建っているのが①の24時間トイレだが、写真でもわかるように、その前のスペースはトイレに向かって下りの傾斜が強く、車中泊には適していない。
少し離れるが、写真の右から1.2列目あたりまでくると平坦だ。
駐車場に立つ赤いポールは、おそらく大型車の進入を防止するための措置だろう。
東名高速道路の足柄SAにもあるが、これは実に効果的で、あるとないでは夜間の安眠が保たれるかどうかの大違いになる。
そしてもちろん、24時間トイレの中にはウォシュレットが完備している。
さらにどういう目的で作られたのか理解に苦しむ、ご覧のフィッティングルームまである(笑)。
いっぽうこちらは上のマップに②をつけた、もうひとつの野外トイレだ。
前に平坦な駐車場があり、一見するとベスト車中泊スポットなのだが…
残念ながら夜間は閉鎖される。
それを知らずに、夜中に起きてビックリした人も多分少なくはないだろう(笑)。
さらに「道の駅 いたの」には、足湯のほかにドッグランも用意されていた。
さて。
ホームページによると、「道の駅 いたの」のコンセプトは「人が参る道の駅」になっている。
「この素晴らしい設備」に対してか、はたまた「お遍路さん」に引っ掛けたシャレかと思ったが、
なんだ、人参にかけて板野かい?(笑)。
ちなみに「お遍路さん」に引っ掛けてあるのは、写真のオレンジのモニュメント。
これはニンジンをモチーフに「四国八十八か所」の88、さらに四国で88ヶ所目となる道の駅を意味しているとのこと。
なかなか奥深いトリビアなので、同伴者のいる方は覚えておいて、話のネタにしていただければ幸いだ(笑)。
なお瀬戸内海に近い「道の駅 いたの」の売店は、野菜と柑橘類の品揃えが豊富だが、いいのはそれだけじゃない。
それにしても、このネーミングは誰が考えるんだろうねぇ~(笑)。
近畿在住でお酒を飲む人の間では、昔から有名な「すだちゅー」。北海道の「鍛高譚」みたいな存在だろう。
なお「梅ひとよ」は、素肌に片袖通して飲まないと、南こうせつに叱られる(爆)。
「金ちゃんラーメン」といえば徳島製粉のロングセラー商品で、発売は昭和42年。
昭和33年に誕生し、朝ドラの「まんぷく」で取り上げられた日清のチキンラーメンには敵わないが、子供の頃から慣れ親しんできた往年のインスタント食品だ。
さすがに大阪のスーパーでもほとんど見かけなくなったが、ここにくれば手に入る。
2022年4月に、「道の駅 いたの」から15分ほどのところにできた「道の駅 くるくる なると」もそうだが、近年の道の駅は、やたらとグルメや体験アトラクションに力を入れたがるが、地に足がついているんだか、どうなんだか…
それよりもずっと、筆者は地元で長生きしている商品を大事にし、道路利用者の休憩施設であることを忘れない、”等身大の道の駅”のほうに「愛」を感じる。
酸いも甘いも経験してきた大人の旅人は、グルメが望みならプロのいるミシュランの星を持つ店か、「絶メシ」のような店に足を運ぶし、本当に疲れを癒やしてくれる施設が何かも心得ている。
最後に。
こういうのがほんと、酒好きの車中泊旅行者にはたまらない。
暗に泊まっていけばいいんだから…
とシャレが分かる「道の駅 いたの」に乾杯! そして「完敗」だ(爆)。
「道の駅 いたの」の車中泊好適度
「道の駅 いたの」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:駅舎の中の休憩スペースにあり、営業時間中に利用可。
缶・ビン・ペットボトル:屋外の自動販売機の横に設置。
また24時間トイレの中にも、小さなゴミ箱が置かれている。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 いたの」の最寄りの温泉&周辺の買い物施設
あせび温泉 やすらぎの郷
道の駅から約5キロ・クルマで10分
☎088-672-1126
おとな500円
10時~21時30分(受付最終21時)
水曜定休(年12月29日~1月3日は休館)
コンビニ
ファミリーマートまで約850メートル。
スーパーマーケット
「マルナカ大寺店」が約1.4キロのところにある。