25年のキャリアを誇るクルマ旅行家がまとめた、別府温泉郷の名物「地獄めぐり 」の紹介です。
「クルマ旅のプロ」がお届けする、車中泊で訪ねた名湯レポート

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国の温泉地の車中泊事情や温泉情緒、観光、グルメにいたる魅力を再評価し、「車中泊旅行者の目線」から紹介しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

~ここから本編が始まります。~
「別府地獄めぐり」は、色褪せることのない別府温泉の定番観光スポット
別府地獄めぐり DATA
別府地獄めぐり
〒874-0045
大分県別府市鉄輪559-1(別府地獄組合)
☎0977-66-1577
7地獄共通観覧券 おとな2400円
8時~17時
年中無休
有効期間は購入日とその翌日の2日間
下の公式サイトからおとな200円割引券がゲットできる。
駐車場
7地獄合計 約615台 いずれも無料
別府地獄めぐり 筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2011.04.27
2013.02.09
「別府地獄めぐり 」での現地調査は2013年2月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年3月に更新しています。
別府地獄めぐりパーフェクトガイド

そもそも、地獄ってなに?
別府の地獄めぐりなんて、団体ツアーのじいちゃん・ばあちゃんと、外人さんの行くところでしょ。
と、君笑うべからず(笑)。
ある意味では、ここに別府温泉の魅力と凄さが凝縮されている。
そんなわけで、まず「地獄」とは、
自噴口から、湯けむりと煮えたぎったお湯が湧き出す姿が、まるで地獄のように見えることからそう呼ばれている。
手っ取り早く云えば、地獄は「見る温泉」と思えばいい。
この写真は北海道の「登別温泉」だが、別府に限らず、温泉地にはこういう場所が幾つか残されている。
ただ、普通はこのように1ヶ所だけなのだが、別府にはなんと7ヶ所、しかもそれが、さまざまなカタチで残されている点が他との違いだ。
さすがは日本最多の源泉本数を誇る、「おんせん県」だけのことはある。
と、少しは期待感が膨らんだところで、ここからは具体的なガイドへと進もう。
地獄めぐりコースガイド
現在の「別府地獄めぐり」は、海地獄・鬼石坊主地獄・かまど地獄・鬼山地獄・白池地獄・血の池地獄・龍巻地獄の全部で7ヶ所。昔はこれに山地獄があったが、今は閉鎖されているようだ。
このうち、海地獄・鬼石坊主地獄・かまど地獄・鬼山地獄・白池地獄の5ヶ所は、鉄輪(かんなわ)温泉に集中しており、歩いて周ることができる。
その際に便利なのが、海地獄に近い「鉄輪温泉西口駐車場」だが、鉄輪エリアの地獄めぐりには、ちょっとしたコツがある。
記されたコース通りに進むと、最後の白池地獄まで見終わった後に、きつい坂道をひたすら駐車場まで登ることになり、息が上がる。
そこで海地獄と鬼石坊主を見終わったら、先に1番下にある白池地獄まで下り、そこから鬼山地獄、かまど地獄を見てクルマに戻るといい。これなら休み休みになるため、さほど疲れは感じない。
なお、血の池地獄と龍巻地獄は、鉄輪温泉から北に2.5キロほど離れた柴石(しばせき)温泉にあるため、クルマで移動するほうがいい。
こちらは血の池地獄の駐車場。同じく無料で、ここから残り2つの地獄を周る。
各地獄をそれぞれゆっくり見るなら、個別に30分程度は時間が必要で、合計すると見学には3時間半ほどかかる計算だ。
個別の地獄紹介
ここからは、個別の地獄をご紹介。
海地獄 ※国指定名勝
別府温泉の地獄で最大の温泉池。温泉成分の硫酸鉄が溶解しているため、美しいコバルトブルー色をしている。
隣接して無料の足湯があるが、なぜかお湯の色は透明だった。
鬼石坊主地獄
灰色の泥が沸騰する様子が坊主頭に似ていることから「鬼石坊主地獄」と呼ばれるようになった。また施設の奥には、入湯できる「鬼石の湯」がある。
入浴料はおとな620円。
詳細はオフィシャルサイトで確認を。
白池地獄 ※国指定名勝
落ち着いた雰囲気の和風庭園にある温泉池。青白く見えるのは、噴出時は透明な湯が池に落ちた際に、温度と圧力の低下により変化するためとのこと。
ここには、熱帯魚館とピラルク館もある。
鬼山地獄
別名「ワニ地獄」。週末の餌付け時間は10時からと14時30分から。
同じ行くなら、迫力ある「もぐもぐタイム」にあわせよう(笑)。
かまど地獄
古来より氏神の竈門八幡宮の大祭に、 地獄の噴気で御供飯を炊いていたことがその名の由来とされる。
かまど地獄には、1丁目~6丁目までさまざまな湯の池がある。
ここからクルマで柴石地区に移動する。
血の池地獄 ※国指定名勝
血の池地獄は、1300年以上前から存在する日本最古の天然の地獄だ。
池が赤く染まるのは、地下の高温、高圧下で化学反応が起き、それで生じた酸化鉄、酸化マグネシウムを含む赤い泥が、噴出後に堆積するためと云われている。
園内の小さな売店だけで限定販売している「血ノ池軟膏」は、水虫、ニキビ、やけどなどに効能がある医薬品だ。
龍巻地獄 ※国指定名勝
地獄めぐりのファイナルは間欠泉。
別府市の天然記念物でもある「龍巻地獄」から豪快に噴き出す温泉は、屋根がなければ地上から30メートルほどの高さまで届くという。
別府地獄めぐりの車中泊事情
最後は、気になる地獄めぐりの無料駐車場における車中泊だが、トイレがあるところでは、実際には寝ている人も見た。
ただ、海地獄の駐車場は傾斜がきつい。
それもあって、筆者は地獄めぐりの駐車場で車中泊をしたことはない。
何もここで頑張らなくても、別府には他に手頃な車中泊スポットが揃っている。
ちなみに、
車中泊であれば、朝6時半から営業してる「鉄輪むし湯」でひと風呂浴びて、地獄めぐりのゲートが開く午前8時過ぎにスタートし、昼までに見終わることも可能だ。
そこで、あわせてお勧めの食事処も紹介しておこう。
ここまでガイドするから、パーフェクト。
各地獄の紹介は、”情報の出どころ”が同じである以上、変わり映えするはずはない。
それに何をプラスすれば、旅行者の参考になるのか…
そういうことを考えもしないサイトには、さっさと退場願いたいものだ。
別府温泉 車中泊旅行ガイド
車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門

この記事がよく読まれています。




