「クルマ旅のプロ」がお届けする、車中泊旅行者を取り巻く現状
この記事は車中泊とクルマ旅関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、本当の車中泊クルマ旅を正しくご理解いただくために作成しています。
~ここから本編が始まります。~
車中泊旅行者が求めたい、車中泊スポットの情報とは?
プロローグ
~ ネット検索における「車中泊スポット情報の実情」~
~プロローグ~
ネット検索における「車中泊スポット情報」の実情
筆者は日本国内を車中泊クルマ旅で周遊する人が、本当に知りたいと思う情報にスポットを当て、15年以上の歳月をかけて、北海道から九州まで約1000ヶ所に及ぶ、道の駅・SA/PA・RVパーク・コインパーキング・有料、無料の観光駐車場などに足を運び、車中泊の旅人目線から取材を重ねたものを、自身のデータベースにまとめて、ムックとウェブサイトからコツコツ発信してきた。
年金受給年齢を迎えた今もなお、このワークを続けている背景には、ここへきてますます、インターネット上で「まっとうな車中泊の旅人」が望む本当に有益な情報を、効率よく探し当てられなくなっていることにある。
そう、オッサンは怒っているのだ(笑)。
筆者に限らず、旅をしてみたいエリアが決まれば、そこにある「道の駅○○ 車中泊」と検索して、車中泊に好適かどうかを調べる人は多いと思う。
ところが、どうだ。
現在のインターネットで見られる特に道の駅の情報は、住所・電話番号などの公式サイトに書かれた内容と、当たり障りのない数行の紹介文が記されただけの記事、あるいは車中泊の旅を始めたばかりの人が発信している拙いブログや動画が、検索エンジンの上位を占めている。
現に今は、中身の精査ができないGoogleそのものの信頼性が揺らいでおり、若者たちはInstagramで、本当に知りたいことを探しているという。
ということで、筆者も最近Instagramで情報発信しているのだが、まったくホームページに追いつけていない状況だ(笑)。
そもそもシニア世代が、そこまでメディアを達者に使いこなすのは難しい。
できることなら、慣れしたんだ従来の検索エンジンで、納得の行く情報が得られることを望んでいる。
道の駅での車中泊はOK?
車中泊の旅人の知りたいことが、「この道の駅は安心して車中泊ができます」。ではないことは云うまでもあるまい(笑)。
この文章は、Googleの検索ロボットに「道の駅」と「車中泊」を回数多く読み込ませ、SEOポイントを高めるためだけに書かれたもので、車中泊の旅人を安心させようなんて意図のない「小賢しいテクニック」でしかない。
詳しいことは下の記事にまとめているが、長距離輸送トラックが「サービスエリア」と同じように「道の駅」を利用するかぎり、仮眠も熟睡もなく、そこでの車中泊を咎めることができないのは明白だ。
にもかかわらず、事あるごとに「道の駅は車中泊禁止うんぬん」と騒いでいるのは、車中泊に対する認識不足の人間、もしくは売名を図るマスコミだけ。
その手の記事をリリースすれば、SNSでは「いの一番」に拡散される(笑)。
しかし、ベテランの車中泊旅行者はそれを気にも留めてはいない。理由は筆者と同じように、以下の記事に書かれたことを熟知しているからだ。
また筆者は、2020年にテレビ東京で放送された、ドラマ「絶メシロード」の車中泊シーンを監修したが、その第4話のロケ地は伊豆半島随一の人気を誇る「道の駅マリンタウン伊東」だ。
これは上の記事に基づく内容なら、道の駅は容認という証明以外の何物でもない。
もうそろそろ、
車中泊をちゃんと知ろうともしない、外野の声に惑わされるのはやめよう。
本当に車中泊の旅人にとって大事なことは、そんな低次元の話じゃないだろう。
車中泊旅行者にとって、本当に役立つ車中泊スポットの情報とは…
車中泊のクルマ旅を楽しんでいる人口の、おそらく過半数を占めているであろう「中高年」が知りたいのは、
駐車場の傾斜具合・ウォシュレット及び可燃物のゴミ箱の有無、さらには休憩スペースや観光案内の充実度、加えて周辺の日帰り温泉とコンビニやスーパーマーケットが分かるだけでなく、
クルマ旅におけるその道の駅の存在価値にまで踏み込んだ、「同世代で経験豊かな車中泊旅行者目線」から書かれたレポートではないだろうか…
しかし経験と情報を持っているとしても、定年してからそんな面倒なことに、残りの人生の貴重な時間を費やそうと思う人は少なく、またそう思ったとしても、SEOなどのネット事情を、今さら取得するのは並大抵のことじゃない(笑)。
だが大人は、国や行政や道の駅の管理業者が云うことを盲目的に支持することが、この世界の正義ではないことを知っている。
今は大臣がマスコミに指摘され、発言を撤回することも珍しくない時代だ。
車中泊をしたこともないような役人が机上で考えることと、長年にわたってこの世界の”酸いと甘い”を見てきたベテランの云うことの、どちらが妥当なのかは、いまさら云うまでもない話だ。
ということで、筆者の”視点”を紹介しよう。
その道の駅のロケーション
スタンプラリーで「道の駅めぐり」をする人と、クルマ旅の途中で「道の駅に泊まる人」の一番の価値観の違いは、その道の駅が「旅の宿」としての要件を満たしているかどうかにある。
つまり行きたい観光地との位置関係や、温泉やコンビニ・スーパーといった生活施設が近くにあるかないかが、もっとも重要なことになる。
ということは、
明らかに「旅の宿」の要件を満たしていない道の駅は、初めから対象外だ。
ゆえに、当サイトではすべての道の駅の取材をする予定はない。
その道の駅の施設内容
車中泊の旅人が具体的に知りたいことは、そこで売っている評判のご当地グルメより、駐車場がフラットかどうか、夜間は静かかどうか、プライベート性が保ちやすいかどうか、さらに観光情報がちゃんと得られるかどうか、トイレにはウォシュレットが完備されているかどうか、加えて可燃物のゴミが捨てられるかなどだと思う。
車中泊の業界関係者の中には、「ゴミは持ち帰りが当たり前」のように考えている人も多いようだが、筆者はそうじゃない。
1ヶ月に及ぶ長旅と、1泊2日の週末旅ではあまりにも事情が違う。
道の駅が断りたいのは、ゴミの回収日にちゃんと出せず、その「家庭ゴミ」を道の駅に持ってくる地元住民であることは、ほんの数回、道の駅で車中泊をしてみれば誰にでも分かる。
旅人はわざわざエコバッグにゴミを入れて、捨てになどこない(笑)。
彼女はこれ以外にもまだ2つエコバッグを持参していたところから察するに、常習犯なのだろう。
それを理解している道の駅は、きちんと「家庭ゴミの持ち込みお断り」と明記したうえで、可燃物のゴミ箱をわかりやすい場所に用意しており、我々が持ち込む「旅行ゴミ」を気持ちよく回収してくれている。
もし疑いたければ、ゴミを清掃回収しているお姉さんに、「手渡し」でゴミを渡してみるといい。
毎日お客を見ているお姉さんは、旅人と住民の違いがすぐに分かるので、断ったりはしない。
実際に筆者は一度も断られたことはないし、注意も受けたこともない。
しかもそんな「感謝すべき道の駅」が、全国にこれほどあるという事実を関係者なら認識すべきだ。
筆者は「電話取材」などせず、自分の目で真実を確かめ歩いてきた。
長旅をすれば誰もが直面する、個人では物理的に解決できない問題を、正義ヅラして語りたいなら、最低でもまずは、自分が身を持って体験してみる必要があるのでは。
反論があるなら、それから伺おう。
その道の駅の車中泊好適度
これまでとも重複するが、筆者は下記の6つのポイントから、その道の駅の「車中泊好適度」を評価している。
1.駐車場の平坦性
2.駐車場のキャパシティー
3.可燃物のゴミ箱の有無
4.ウォシュレットの有無
5.旅行情報の充実度
6.付帯設備の充実度
7.周辺の車中泊環境
その道の駅の最寄りの温泉
今はgoogle-Mapを使えば簡単に探せるが、当サイトではその手間が省けるよう、筆者が代わりに調べている。
その道の駅周辺の買い物施設
車中泊の旅人は「自炊派」と「外食派」に大別されるが、筆者は晩酌がしたいので自炊をすることが多い。
旅に出れば、その地域で人気を集める品揃えのいいスーパーマーケットに出会うことも多く、それも楽しみのひとつだ。
また、晩酌はキャンピングカーに乗り換えた大きな理由でもある。
8ナンバー登録されたキャンピングカーは、車内で調理ができるよう細かな要件が決められており、それを満たすことが義務付けられた特殊車両だ。
云い換えると、「車内で安全に調理・食事ができるように装備されている車両」と国がお墨付きを与えているわけで、誰もそれを否定することはできない。
その件においては、3や4ナンバー車とは大きな隔たりがある。
その道の駅のアクセスマップ
ご年配の中には、今なお「カーナビ」を愛用されている人もあると思うが、もはや最新の道路情報を反映できる、googleやYahooナビには到底かなわない時代なので、スマホを併用するほうがいい。
当サイトでは、各記事に掲載しているgoogle-Mapをそのままナビに転用する方法を記載しているので、それを参考にすると簡単だ。
さて、百聞は一見に如かず。
ここまでお読みいただいたついでに、できれば1話サンプル記事をご覧いただければ幸いだ。筆者の記事は、どれもこんな感じで書かれており、もちろん「道の駅富士吉田 車中泊」とググっていただいても、すぐに見つかる。
最後に。
筆者は個性が売り物の俳優や、Youtuberを含めた芸人・タレントとは違う。
情報発信者には、キャリアとプロフィール、そして何より「発信した情報を見てくれている読者」への誠実さが問われる。
研究家・専門家に実名が多いのは、それが理由だ。