四国と九州を結ぶフェリー航路 まとめ【車中泊旅行家が解説】

四国 フェリー

25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、2025年1月現在の四国と九州を結ぶ5つのフェリー航路とその概要です。

これまでの九州車中泊旅行歴 通算16回
※記録が残る2008年以降のデータです。
2009年05月/2010年05月/2011年04月/2013年02月/2013年10月/2014年01月/2015年01月/2016年12月/2017年05月/2017年12月/2019年02月/2020年12月/2021年02月/2021年12月/2022年06月/2023年01月

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この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

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~ここから本編が始まります。~

四国~九州間を運行しているフェリー航路は5つある。

国道九四フェリー

四国と九州を結ぶフェリー航路

四国~九州間を運行している5つのフェリー航路

❶国道九四フェリー
愛媛県・三崎港~大分県・佐賀関港

❷宇和島運輸フェリー
愛媛県・八幡浜港~大分県・別府港

❸宇和島運輸フェリー
九四オレンジフェリー
愛媛県・八幡浜港~大分県・臼杵港

❹松山・小倉フェリー
愛媛県・松山港~福岡県・小倉港

❺宿毛フェリー
高知県・宿毛港~大分県・佐伯港

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四国~九州間を運行している5つのフェリー航路

瀬戸大橋

1999年に「本四連絡橋」と呼ばれる3つのルートが完成したことで、近畿・中国地方から、四国をクルマで旅するコースは飛躍的に広がった。

「瀬戸大橋」「しまなみ海道」の名はもとより、「神戸」と「淡路島」、さらに「淡路島」と「徳島県」の鳴門を結ぶ2つの橋があることは、東海・関東以北に住む旅人にも既に浸透していることと思う。

では、四国と九州がどこで結ばれているかをご存知だろうか?

もちろん両者の間に「橋」はない。

だがおそらく想像しているより、多い数のフェリー航路が存在している。

現在、四国~九州間を運行しているフェリーはマップに記した5つの航路になる。

なお、記載している運行時間・運賃等の情報は2025年1月現在のもの。

ご覧になられた時の最新情報は、リンクしている各フェリー会社の公式サイトでご確認願いたい。

❶国道九四フェリー 

所要時間約70分。四国と九州を結ぶ最短航路

国道九四フェリー

「佐田岬」の”先端”にある「三崎港」と、「関サバ」「関アジ」の水揚げで知られる大分県の「佐賀関港」を結ぶ航路で、筆者も「別府温泉」の取材などで、これまで通算で5回利用している。

「船が苦手」という人は、乗船時間が短いこの便で決まりだと思うが(笑)、この航路最大のメリットは運賃の安さだろう。

【2025年1月現在の運賃】
5メートル未満車/9,800円+400円
(運転手の一般席の運賃込み)
旅客運賃/1,200円(一般席)+40円
※プラス料金は燃料油価格変動調整金
●一人旅なら、10,200円
●夫婦の場合、11,440円
運賃詳細ページ

またインターネットで事前予約すると、最大10%割引が得られる。

もちろん乗船時間が短いため、大人だけでなら個室は不要だろう。

加えて1日16便、深夜を除けば1時間に1便の割合で運行しているのもありがたい。

ただし四国側の港がある「佐田岬」は高速道路から外れており、松山市内からだと約100キロ、順調に進んでも2時間はかかる。

道の駅八幡浜みなっと

「佐田岬」には、”付け根”の「八幡浜」にある「道の駅 八幡浜みなっと」のほかに、「道の駅  伊方きらら館」「道の駅 瀬戸農業公園」の3つの道の駅があるが、その中で車中泊にいちばん適しているのは「道の駅 八幡浜みなっと」だ。

三崎港はなはな

また「三崎港」には、「佐田岬はなはな」という真新しい商業施設ができており、ここでも車中泊はできる。

道の駅佐賀関

いっぽう九州側の「佐賀関」にも、港のすぐ近くに「道の駅 佐賀関」がある。

❷宇和島運輸フェリー

佐田岬の”付け根”から別府に渡る、快適ルート

宇和島運輸フェリー

「松山」あるいは「宇和島」を観光してから、「別府」に向かいたい人には、「国道九四フェリー」に加え、「佐田岬」の”付け根”に位置する「八幡浜」から出港する、「宇和島運輸フェリー」の別府航路も選択肢になる。

【2025年1月現在の運賃】
5メートル未満車/14,300円+1,200円
(運転手の2等席の運賃込み)
旅客運賃/3,600円(2等)+600円
※プラス料金は燃料油価格変動調整金
●一人旅なら、15,500円
●夫婦の場合、19,700円
運賃詳細ページ

ここで「国道九四フェリー」との違いを整理してみよう。

まず運賃だが、ひとり旅なら差額は5,300円。夫婦の場合だと8,260円高くなる。

ただし「宇和島運輸フェリー」が出港する「八幡浜港」から、「国道九四フェリー」が出港する佐田岬先端の「三崎港」までは約40キロ、また「国道九四フェリー」が入港する「佐賀関港」から、「宇和島運輸フェリー」が入港する「別府港」までも同じく約40キロ。

つまり別府温泉に行く場合、「国道九四フェリー」だと「宇和島運輸フェリー」より、約80キロ余分に走る必要がある。

次に所要時間を比べると、「国道九四フェリー」は1時10分、「宇和島運輸フェリー」は2時間50分と倍以上かかる。

しかも、「宇和島運輸フェリー」1日6便しか運行していない。

今度は所要時間を見てみよう。

「道後温泉」をスタート地点とした場合、「宇和島運輸フェリー」を使うと「国道九四フェリー」より、四国での移動時間が50分ほど短縮される。

次に九州上陸後を見てみると、同じように1時間15分ほどの短縮になり、その差は2時間ほどと予想される。

ただフェリーの乗船時間差が1時間40分ほどあるので、多少は「宇和島運輸フェリー」のほうが早く別府に着ける計算だ。

最後に加味すべきはガソリン代だ。

合計約80キロを、リッター180円・下道燃費7キロのハイエースで走行すると、ガソリン代は約2,057円。つまり夫婦旅なら、正確な差は8,260円からそれを差し引いた6,203円になる。

それを運転時間の2時間で割ると、「運転手のお時給は3,101円」。

奥様がこれを「高い」と感じるなら「国道九四フェリー」を、「妥当もしくは安い」と思うなら、「宇和島運輸フェリー」をお選びいただくといい(笑)。

カーフェリー

あと、それに判断基準を追加するとしたら、「宇和島運輸フェリー」のほうが船は大きく、装備もいい。

国道九四フェリー 

「涼かぜ」2021年2月就航
乗用車換算積載台数 57台

宇和島運輸フェリー 

「れいめい丸」 2022年6月就航 
乗用車換算積載台数160台

なお「八幡浜港フェリーターミナル」は、日帰り温泉に近くて利便性の高い「道の駅 八幡浜みなっと」と隣接しており、車中泊して翌日の早朝便に乗ることも可能だ。

❷宇和島運輸フェリー 
❸九四オレンジフェリー

四国経由で阿蘇、宮崎方面に行きたい人にお勧め

「宇和島運輸フェリー」の臼杵(うすき)航路と「九四オレンジフェリー」は、1日7便が運行しており、所要時間 2時間25分。しかも航路と料金も全く同じで、船舶と時刻表だけが違っている。

【2025年1月現在の運賃】
5メートル未満車/12,800円+1,200円
(運転手の2等席の運賃込み)
旅客運賃/2,600円(2等)+600円
※プラス料金は燃料油価格変動調整金
●一人旅なら、14,000円
●夫婦の場合、17,200円

宇和島運輸フェリー 運賃詳細ページ

九四オレンジフェリー 運賃詳細ページ

着岸する大分県の「臼杵港」は、「別府港」から高速道路で約55キロ・1時間ほど海岸線を南に下ったところにあり、「道の駅 阿蘇」までは国道で約86キロ・2時間ほど。また「日向・宮崎」方面に南下するにも都合はいい。

もちろん、「別府・佐賀関」行きの船が満車時の代替え便としても使えるだろう。

❹松山・小倉フェリー

所要7時間の深夜便。続けて北九州を観光するなら便利

運行時間は「松山港」「小倉港」とも、夜21:55 発・翌朝 05:00 着の深夜便のみ。

所要時間は7時間5分で、寝ているうちに九州に到着できるメリットはあるが、そのぶんコストはあがる。

【2025年1月現在の運賃】
5メートル未満車/26,300円
(運転手の2等席の運賃込み)
旅客運賃/10,200円(2等)
※燃料油価格変動調整金込み
●一人旅なら、26,300円
●夫婦の場合、36,500円
運賃詳細ページ

なお、船には食堂はないが、大浴場は完備されている。

短い日程で博多を周りたい人には、便利かもしれない。

❺宿毛フェリー 

高知県から九州に渡る、魅惑の最南ルート

愛媛県との県境に近い高知県の「宿毛(すくも)港」から、宮崎県との県境に近い大分県の「佐伯(さいき)港」を結ぶ、四国ー九州最南のルート。

他の航路よりも陸路に対するアドバンテージが圧倒的に高いことを考えると、それなりの価値が見いだせそうだ。

運行は1日3便、所要時間は3時間10分。

【2025年1月現在の運賃】
5メートル未満車/14,660円+1,530円
(運転手の2等席の運賃込み)
旅客運賃/2,570円(2等)+180円
※プラス料金は燃料油価格変動調整金
●一人旅なら、18,500円
●夫婦の場合、21,250円
運賃詳細ページ

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