道の駅 第九の里 車中泊好適度をクルマ旅のプロがチェック!

道の駅第九の里 車中泊

25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅 第九の里」の車中泊に関する情報です。

「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド

車中泊
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

車中泊旅行者にとって、本当に役立つ「車中泊スポット情報」とは?【車中泊旅行家が解説】
25年のキャリアを誇る車中泊旅行家が、自分たちにとって本当に有益といえる「車中泊スポット情報」とは何かを、具体的にわかりやすく解説しています。
道の駅での車中泊に不安を感じる方は、こちらをご覧になってみてください。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
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~ここから本編が始まります。~

大鳴門橋から約20キロのところにある「道の駅 第九の里」は、車中泊には不向き。泊まるなら近くの「道の駅いたの」が断然お勧め。

道の駅 第九の里

道の駅 第九の里 DATA

道の駅 第九の里
〒779-0225
徳島県鳴門市大麻町桧東山田53
☎088-689-1119
9時~17

第4月曜 定休

「道の駅 第九の里」の登録日

※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。

登録回/第19
登録日/2006年7月8日

「道の駅 第九の里」の筆者の歴訪記録

※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。

2012.11.22
2018.05.02
2025.02.08

※「道の駅 第九の里」での現地調査は2025年2月が最新です。

道の駅 第九の里

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「道の駅 第九の里」のロケーション

鳴門 道の駅マップ

「道の駅 第九の里」は、「神戸淡路鳴門自動車道」の「鳴門インター」から約20キロ・30分ほどのところにある、鳴門エリアでは最古参の道の駅だ。

周辺の見どころは、「うずしお」でお馴染みの「鳴門海峡」になるが、それについては他の観光スポットとともに、以下の記事に詳しくまとめている。

さて。

かつては鳴門で車中泊旅行時に使える道の駅といえば、この「道の駅 第九の里」しかなかったが、現在は近くに高規格な「道の駅 いたの」と「道の駅 くるくるなると」がオープンし、鳴門の車中泊事情は180度好転している。

とりわけ、すぐ近くにある「道の駅いたの」の車中泊好適度は際立って高く、泊まるなら断然お勧めと云えるだろう。

霊山寺

ただ「道の駅 第九の里」は、四国八十八か所霊場・一番札所の霊山寺から、わずか1キロのところにある。

なので今でもこの道の駅を利用する車中泊の旅人の多くは、クルマで「四国八十八か所霊場」めぐりをしている、いわゆる「マイカーお遍路さん」だろうと思う。

「道の駅 第九の里」の施設

道の駅 第九の里

「道の駅 第九の里」は、第一次世界大戦中にこの地にあった「板東俘虜収容所(ばんどうふりょしゅうようじょ)」の跡地に、鳴門市が整備を進めてきた「ドイツ村公園」の中核施設で、「物産館」「鳴門市ドイツ館」「賀川豊彦記念館」の3つの施設が一体となっている。

道の駅 第九の里

気になる「 第九の里」のネーミングは、1918年6月にドイツ兵捕虜によって、ベートーヴェンの「交響曲第9番」が日本で初めて全曲演奏されたことに因むという。

道の駅 第九の里

そしてこちらが、それを記念して建てられた「鳴門市ドイツ館」だ。

創設されたのは1972年で、現在の建物は1993年に竣工した2代目にあたり、場所も初代から移転しているとのこと。

間違いなく現代なら、この程度の実績では実在すらしていないように思えるわけだが、1993年といえば”バブル放蕩時代”の終焉期にあたる。

当然計画はその盛りの時期に立てられ、予算もふんだんに組めたに違いない。

ただ、大事なのはここからだ。

「板東俘虜収容所」では、捕虜の人権尊重と自主的な運営が許されたことから、地元住民との交流が活発に行われ、多くのドイツ文化が伝えられた。

収容所において『ベートーベンの第九』が演奏されたり、近くの「大麻比古神社」にドイツ人の手で石造りのアーチ橋が架けられたのは、それを裏付ける”エピソード”にすぎない。

しかし公式サイトをはじめ、ウィキペディア以外の紹介サイトには、先ほどの

「板東俘虜収容所」では、捕虜の人権尊重と自主的な運営が許されたことから、地元民との交流も活発に行われ、多くのドイツ文化が伝えられた。

の一節が抜け落ちている。

だがこれこそが、大枚を叩いて立派な施設を作った根拠であり、意義ではないのか?

『なにゆえにこんな立派な施設を建てたのか?』という、誰もが”腑に落ちない部分”を、きちんと説明できてこそ解説文で、それを見抜いてまとめられるプロと素人の力量の差が、そこには如実に現れている。

道の駅 第九の里

よって「鳴門市ドイツ館」の隣の公園に、ベートーヴェンの像が立っていても、

道の駅 第九の里

「物産館」にドイツビールが売っていても、いずれも本筋にフォーカスされていないため、「なるほどね」にはならず「ふ~ん」で終わる(笑)。

またこういう独自性の高い”大義名分”を有しながら、国内にあるもっとも相応しい「ドイツ村」に仕立てあげられなかったのも虚しい話で、すべてが中途半端で無責任に終わっている。

道の駅 第九の里

ちなみに「鳴門市ドイツ館」の1階は無料で、2階が400円の有料展示スペースになっており、第九のシアターもあるようだが見ていない。

筆者だって『ベートーベンの第九』は口ずさめるし、交響曲3番・5番・6番のタイトルが分かる程度には、クラシックを知っている。

そもそも芸術が嫌いなわけではなく、「大塚国際美術館」では喜んで夫婦分の6600円を出すような筆者が、現地まで足を運んでいるにもかかわらず、たった400円を財布から出そうと思わなかったこと事態がどうかしている(笑)。

賀川豊彦記念館

また「賀川豊彦記念館」にも足を運んでいない。道の駅に『「賀川豊彦」が何をした人か』がひとめで分かるでポスターひとつないのだから、そりゃ足は向かない。

GoogleのAIに聞くと、「賀川豊彦」は、キリスト教における博愛の精神を実践した「貧民街の聖者」として、日本以上に世界的な知名度が高く、戦前は現代の「三大聖人」として「カガワ、ガンジー、シュヴァイツァー」と称された人物らしい。

「ガンジー」と「シュヴァイツァー」は知っていても、「カガワ」は知らない。

おいらも典型的な日本人だった(笑)。

ということで、

ここからは車中泊に関連する施設の説明を、詳しくしていくことにしよう。

道の駅 第九の里

まず駐車台数だが、サイトによっては105台と書かれているが、車中泊時に好適と云えるのは、マップに★印を記した写真の12台ほどのスペースしかない。

道の駅 第九の里

しかも、黒いハイエースが停まっている駐車スペースの路面は前後に傾斜しており、駐車場中央には大型車用の駐車場がある。

道の駅 第九の里

すなわち「道の駅 第九の里」で、まともに車中泊ができるのは「直売所」の左側にあるこの場所だけ。

道の駅 第九の里

ただ、道の駅の前を通る県道41号(徳島北灘線)を挟んだ向かいに、未舗装ながらマイカー用の広い駐車場が用意されている。

深夜に幹線道路をわたってトイレに行く必要があるので、高齢者や子どもには不向きだが、乗用車に乗る若い車中泊の旅人には、多少は静かで平坦なこちらのほうが、むしろいいかもしれない。

道の駅 第九の里

こちらが「物産館」と「ドイツ館」の間にある24時間トイレの建物で、情報コーナーとセットになっている。

道の駅 第九の里 トイレ

中にはウォシュレットが完備していた。

道の駅 第九の里

「道の駅 第九の里」の「物産館」は、「板東俘虜収容所」廃止後の1968年に移築され、2004年に登録有形文化財に登録された「柿本家バラッケ(登録名、バラッケ=兵舎)」を2006年に移築したものになる。

道の駅 第九の里

中にはどっかで見たようなものも売られていたが、それより

道の駅 第九の里

はたしてこれを「物産館」と呼んでいいものかどうか… 気が引けた。

道の駅 第九の里

飲食は今も、うどんとドイツソーセージのホットドッグが食べられるカフェのみ。

さすがにもうリニューアルされただろうと思っていたが、筆者が最後に訪ねた2018年から7年を経ても、道の駅の施設はほとんど変わっていなかった。

というより、はたしてここを「カフェ」と呼んでいいものかどうか… さっきよりもっと気が引けた(大笑)。

もうそろそろ、どうにかしてやらないと。

いずれにせよ、こうなった罪を負うべきは徳島県のお偉いさんで、この惨状をどうにかするべく、そのツケを日々払わされている現場のスタッフは本当に気の毒だ。

これではある意味『従業員という名の捕虜収容所』と変わらない。

「道の駅 第九の里」の車中泊好適度

駐車場の平坦性=○
駐車場のキャパシティー=△
普通車:63台

ゴミ箱の有無=なし
ウォシュレットの有無=あり

旅行情報の充実度=〇
付帯設備の充実度=☓
周辺の車中泊環境=○

「道の駅 第九の里」のゴミに対する対応

可燃ゴミ:なし。
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横に設置。

道の駅 第九の里

なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。

「家庭ゴミ」とは、家庭で発生する、もしくは一度家庭に持ち帰ったゴミを指す言葉で、ゆえに市町村が定めた指定のゴミ袋に分別して、指定回収日に出すことが義務付けられている。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。

こう説明すれば分かりやすいと思う。

車中泊弁当

近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。

しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。

弁当

ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。

バイクキャリア

明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。

車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 第九の里」の最寄りの温泉&周辺の買い物施設

あせび温泉やすらぎの郷
道の駅から約7キロ・10分
☎088-672-1126
おとな600円
10時~21時30分(受付最終21時)
水曜 定休

コンビニ
ローソンまで約1.2キロ

スーパーマーケット
「マルナカ藍住店」まで約4キロ

「道の駅 第九の里」のアクセスマップ

マップをグーグルナビに切り替える方法
スマートフォンでご覧の方は、「拡大地図を表示」をタップし、画面が切り替わったら下の「ナビ開始」をタップするとナビゲーションが始まります。 高速道路か国道にするかを選びたい場合は、「ナビ開始」ボタンの左にある「経路」をタップすると表示されます。
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