25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、高知市内にある少人数で土佐のソウルフード「皿鉢料理」が食べられる、「土佐ノ國 二十四万石」をご紹介。
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この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地のソウルフードの素材・レシピ・老舗・行列店等を紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
「皿鉢(さわち)料理」は南国土佐の味と彩り、そして坂本龍馬が望んだ自由の集大成
土佐ノ國 二十四万石 DATA
土佐ノ國 二十四万石
高知市帯屋町1-2-2
☎088-822-2459
11時~21時 (LO.20時30分)
水曜定休
予約可
契約駐車場あり
「土佐ノ國 二十四万石」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2015.12.27
※「土佐ノ國 二十四万石」での現地調査は2015年12月が最新で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2024年12月に作成しています。
土佐ノ國 二十四万石
「皿鉢料理」は、明治以降に定着した
土佐ならではのソウルフード

「皿鉢料理」は、明治以降に定着した土佐ならではのソウルフード
山と清流と海に囲まれた、南国土佐の味と彩りの集大成とも呼べる「皿鉢(さわち)料理」は、料理方法ではなく「盛りつけ」の名称で、 その食べ方のスタイルを表したものだ。
一般的には有田や九谷等の柄が美しい大皿に 、刺身・かつおのタタキ・寿司・組み物(揚物、煮物、酢物など)を盛り合わせ、それを大勢で囲み、各自が食べたいものを小皿に取っていただく。
そのため一般的には、『堅苦しいルールに縛られない、何よりも自由を尊重する土佐ならではの料理』と紹介されている。
ただ江戸時代の「土佐藩」には、武士の間にさえ「上士・下士」の身分制度が存在しており、「皿鉢料理」は武家をはじめ豪商や豪農など、一部にのみ許された宴席料理だったと云う話があり、筆者もそう思う。
しかし「明治維新」を迎え、封建的な身分制度の廃止とともに、「土佐」は大きな変革期を迎える。
そして勢いは「皿鉢料理」にも波及した。
それはまさに、「坂本龍馬」が「大政奉還」前に描いた”想い”を受け継ぎ、「板垣退助」を筆頭に「自由民権運動」に取り組んだ土佐の人々の意気込みと、呼応連動するものだったに違いない。
つまり今の高知の「皿鉢料理」は、ある意味では「坂本龍馬」の”置き土産”と云える”ソウルフード”なのだろう。
ちなみに「坂本龍馬」が「亀山社中」を起こした長崎にも、同じような「卓袱(しっぽく)料理」がある。
「土佐ノ國 二十四万石」
「土佐ノ國 二十四万石」は、「はりまや橋」から徒歩1分ほどの「帯屋町壱番街」のアーケードの中にある、「早川系列」の本格郷土料理店だ。
ちょっと古いが、「地元の人のお勧め店に行きたい!」という観光客のニーズにこたえるべく、2014年に始まった「高知家の食卓・県民総選挙」の2015年選抜店のひとつで、団体客もやってくる。
筆者がこの店を訪ねたのは、他でもなく「皿鉢料理」を取材するためだったが、もともとが『晴レの日の宴会料理』だけに、一人前を用意してくれる店が当時は他では見つからなかった。
さすがに現在は何件かが提供しているようだが、予約なしでも食べられる「であい皿鉢 3,135円(税込)」は、由緒ある土佐料理を一度は食べてみたい人というには、「うってつけ」だと思う。
「食べログ」を見る限り、今でも「期待を大きくは外さない老舗」という位置づけは変わらないようだ(笑)。
ここでは夫婦なら1人前をシェアし、もうひとりは気に入ったメニューを別途注文するという手もある。
ただ、メニューくらいは公式サイトにちゃんと載せておいてもらいたいね!
土佐ノ國 二十四万石 アクセスマップ
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