本州から四国へのアクセスルートを、経験豊かな「車中泊旅行家」がご紹介。
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この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
基本は「本州四国連絡橋」だが、京阪神からの裏技はジャンボフェリー

本州四国連絡橋のメリットとデメリット

出典:本州四国連絡⾼速道路協会
「本州四国連絡橋」には、東から「神戸・鳴門ルート(大鳴門橋)」「児島・坂出ルート(瀬戸大橋)」「尾道・今治ルート(しまなみ海道)」の3つのルートがあり、利用するメリットは、何と云っても自由が効くことだ。
24時間いつでも利用できるし、出発地と目的地に応じたルートが選べる。
なお個々の情報は、それぞれ以下の記事にまとめている。
ちなみに2024年12月の「中国自動車道・吹田インター」から「高知城」までは、
神戸・鳴門ルート(大鳴門橋)
走行距離:約307キロ
所要時間:約4時間
高速料金:11,570円
※ETC深夜割引料金:7,440円
※ETC休日割引料金:7,060円
※ETC休日深夜割引料金:6,770円
いっぽう
児島・坂出ルート(瀬戸大橋)
走行距離:約322キロ
所要時間:約4時間
高速料金:9,720円
※ETC深夜割引料金:7,440円
※ETC休日割引料金:6,100円
※ETC休日深夜割引料金:5,780円
となる。
「神戸・鳴門ルート(大鳴門橋)」が若干割高なのは、神戸と淡路島を結ぶ「明石海峡大橋」と、「大鳴門橋」の2本の橋を渡るからだと思うが、ハイエースのような高燃費車は、全体の距離が20キロほど短い分、高速料金の単純比較ほどの差は出ない。
続いてデメリットだが、共通して云えるのは、強風時には本当に手に汗握る思いをすることだろう(笑)。
とりわけ、もっとも長く海上を走る「瀬戸大橋」は、緊張の連続で疲労も大きい。
特にハイルーフ車は振られやすいので、十分な注意が必要だ。筆者は冬は瀬戸大橋を通らない。
それから、連休や夏休みと年末年始は混雑で、また平常時でも不慮の事故渋滞に遭遇する場合がある。
それは「自由の裏返し」とも云えるわけだが、橋に乗る前に念の為「道路交通情報」を確認し、場合によってはルートを変更するほうがいい。
橋の上で渋滞に遭うのは最悪だ(笑)。
カーフェリーのメリットとデメリット
本州と四国間には7つのフェリー航路があるが、近畿以東に在住の旅行者が使いやすいのは、神戸と高松を4時間30分で結ぶジャンボフェリーで、1日4便が運航している。
フェリーを使う最大のメリットは、現地まで体力を温存できることだが、ゴールデンウィークのような連休時には、渋滞を回避する裏技になる。
ちなみに2024年12月時点の片道運賃は、
●車両(軽自動車含む6メートル未満車)
運賃4.990円+燃料サーチャージ1,240円
=6,230円
運転手の旅客料金込み
深夜便・土日祝ダイヤは別途500円要
●旅客
1,990円
陸路との料金比較シミュレーション
筆者のハイエースで比較すると、中国自動車道吹田インター~淡路島経由~JR高松駅までの距離は約210キロ、ガソリンをリッター180円、燃費をリッター10キロで試算すると、燃料代は3,780円で、それに平日の高速料金9,250円を足すと、合計13,030円となり、夫婦でジャンボフェリーに乗るより、なんと4,810円も高くなる。
ちなみに高速道路のETC休日割引が使える土曜日で比較すると、ジャンボフェリーは逆に500円アップとなるため、その差は730円に縮まるが、それでもまだフェリーのほうが安い。
所要時間は、途中休憩なしで3時間半ほどと、フェリーより約1時間早く着く計算だが、休憩を挟めばほとんど大差はないだろう。
またジャンボフェリーには、小豆島経由の航路もある。
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