25年のキャリアを誇る車中泊旅行家が、四国カルストの概要・マイカーアクセス・駐車場及び、周辺の車中泊事情を詳しくガイドしています。
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この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
高知県と愛媛県の県境にある「四国カルスト」は、スケールの大きなツーリングロード

「四国カルスト」 DATA
四国カルスト(カルストテラス)
〒785-0504
高知県高岡郡津野町芳生野乙4921-48
☎0889-62-3371
※駐車場無料
休憩・情報収集にお勧め。
「四国カルスト」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2011.05.11
2015.12.29
2025.04.18
「四国カルスト」での現地調査は2025年4月が最新になります。
四国カルスト 概要&駐車場ガイド

四国カルストの概要

標高1000~1500メートルの高台に位置する「四国カルスト」は、愛媛県と高知県にまたがって広がる、東西約25キロに及ぶ広大なカルスト台地で、山口県の「秋吉台」、福岡県の「平尾台」とともに日本三大カルストのひとつに数えられている。

カルストとは、石灰岩などの水に溶けやすい岩石が、雨水や地下水によって溶食・侵食されてできた地形で、丸みを帯びた白い石灰岩が、まるで何かの動物の群れのように見えるカレンフェルトや、すり鉢型の窪地になったドリーネなどが特徴だ。
そこに姿を現したのは、丸々としたタヌキ君。どうやら餌も豊富なようだ。

本来ここは、乳牛の放牧地帯としても有名で、例年4月から11月にかけてはカルスト特有の風景に牧歌的な雰囲気が宿り、多くの人々が訪れる観光地になっている。
ただこのあたりには、「秋吉台」の「秋芳洞」のような、地下に広がる大きな鍾乳洞はない。
四国カルストのロケーション

「四国カルスト」があるのは、人里離れた四国内陸部の高原エリアで、「海」と「川」が中心の四国の観光地の中では、明らかに“異色”と呼べる存在だ。

ゆえにここを訪れるのは、ライダーを主とする四国のリピーターが多い。

このあたりが、「四国カルスト」のメインと呼べるエリアになる。
マイカー旅行者にお勧めなのは、「天狗荘(星ふるヴィレッジTENGU)」から「天空の道」と書かれた県道383号をドライブし、「姫(めづる)鶴荘」までの景色を車窓から眺めて戻ることだ。

広大な「四国カルスト」を満喫するには、クルマかバイクが不可欠で、空いていれば広くなっている路肩に停車して、そこから写真を撮るのもいいだろう。
なお途中には、展望台らしい場所は見当たらない。

こちらが折り返し地点になる「姫鶴平」。

キャンプ場の横にテイクアウトの「カルスト珈琲」があるので、天気がよければ青空の下でゆっくり休むのもいいと思う。

さて。
こちらが「四国カルスト」の中核施設となる「星ふるヴィレッジTENGU」。

かつては「天狗荘」の名で親しまれていたが、2021年7月に全館リニューアルオープンを果たし、外観も刷新されている。

館内には売店・レストランとプラネタリウムのホールがあるが、基本は宿泊施設なので、観光客が寛げる雰囲気はない。
その代わりとなる施設が、「星ふるヴィレッジTENGU」に隣接している、この「カルストテラス(旧カルスト学習館)」だ。

カフェもやっているが、本来は「四国カルスト」形成の仕組みや、天狗高原や周辺の山々、そこに咲く高山植物・花木や生き物などの学習施設で、利用は無料。

カルストテラス
☎0889-62-3371
入場無料
9時~17時
月・火曜日 定休
無料 駐車場あり
※車中泊は禁止

ちなみに「天狗高原」のなだらかな斜面の一部には、未舗装の遊歩道が整備されており、夏は緑の草原、秋はススキが一面に広がる中を散策できる。
四国カルストの駐車場と車中泊事情

「天狗荘」が改装される以前は、その駐車場が四国の避暑に適した車中泊スポットとして知られていたのだが、残念なことに現在は「車中泊禁止」になっている。

そのため今は車中泊がしたければ、有料の「姫鶴平(めづるだいら)キャンプ場」に行くしかないが、ここでは1泊500円で車中泊が可能だ。
なお周辺の道の駅では、約32キロ・45分離れた「道の駅 みかわ」と、約28キロ・40分離れた「道の駅 ゆすはら」が最寄りになるが、アクセスがいいのは「道の駅 ゆすはら」だ。

ただしアクセスは、遠回りに思えるが「姫鶴平」から国道440号に出るのではなく、「天狗荘」から国道439号に出て、国道197号に乗り継ぐほうが道はいい。
なお「道の駅 ゆすはら」は2025年5月現在も改修中で、リニューアルオープンは当初の2024年度中から、2027年7月に予定が順延されている。
四国カルストへのアクセス

アクセスルートはこちらの記事を参照に。
ここはモロに”酷道”を通ることになると思うので、「どうにかなるやろ!」では行かないほうが身のためだと思う(笑)。
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